お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
全編パソコンのモニター画面で展開する、POV的なリアルな恐怖が見どころのモキュメントホラー!!
作品紹介
2021年1月15日公開
今回ご紹介するのは、パソコンのモニター画面だけで展開するリアルホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
新型コロナウィルスでロックダウン中のイギリス。
外出ができないので、ヘイリー達大学の同窓生たちは、話題の【ZOOM】を利用して、霊媒師をゲストに招き、【ZOOM交霊会】を行った。
いつもの飲み会のノリで軽くふざけ合いながら、会は進められたが、
やがて、各々の部屋で異変が起こり始める事で、何か得体の知れないものを呼び出してしまった事に気づくのだった!?
ついにコロナウィルスの状況下を題材にした作品の登場です。
コロナウィルスでロックダウン中のイギリスで【ZOOM】の機能を使って交霊会を開いたところ、
正体不明の何かを呼び出してしまって、、、という物語です。
この【ZOOM】には、モニターに映った映像を加工する機能があり、写っている人物に特殊メイクのような映像をかぶせたり、
以前に録画しておいた同じ部屋の映像を、今現在カメラに写っている自分の背後に流したりできます。
ですので、録画したときに移っていた自分と、今現在写っている自分の二人が、同時に画面内に映ったり、という表現ができたりします。
要するに、こういう独特の機能を、そのまま恐怖演出に応用しているところが本作の見どころとなっています。
【ZOOM】という機能に馴染みのない人にとっては、いまいち身近に感じにくい部分ですが、
もう、そういうものだと、思って鑑賞すれば、なかなかの恐怖演出向きの機能になっています。
この画面を加工する機能、特に顔に特殊メイクを施す機能は、仮面のようにデザインされたものを実際の顔に重ねる感じで加工するのですが、
そこに、だれもいないはずなのに、仮面だけが宙に浮いているように映っていたりすると、もうそれだけで、恐怖の映像となりますので、
そういった機能をフルに生かした作品となっています。
ただ、PCのモニター画面だけで展開されるモキュメント(疑似ドキュメント)ものは(アンフレンデッド)シリーズや、サスペンス作品でも(search)など、
既に類似作が結構ありますし、交霊会で招かれざる霊を呼び出してしまう、という大筋は、
あまりに古典的すぎますので、あまり新鮮味は感じられない作品となっています。
あと、こういった展開の作品では、だいたい10代の血気盛んな男女の若者が主人公である場合が多いのですが、
本作の登場人物は全員社会人です。
細かい年齢の描写が無いので、はっきりと分かりませんが、
『大学時代は、楽しかった、、。』というような感じの台詞がありましたし、外見から判断しても、恐らく20代中ごろか、後半ぐらいの年齢設定だと思われます。
30前で交霊会かよ、という気もしますが、そこにプラス実際には唯一の男性メンバー、テディは前半と後半しかでてきませんので、
実際にはほぼ女性のみで物語は展開されます。
この女子のみ、という設定も結構珍しいのではないでしょうか。
だいたいホラーはドラマ部分を盛り上げるためにも、男女のやり取りの上で物語が進んでいく事が多いです。
本来、物語展開を考えると男女の設定は必須ですが、本作はその部分を排除して、その分恐怖演出に集中して追求した結果、
まさかの上映時間68分という、これまたなかなかないタイトな上映時間となっています。
日本で劇場公開されている作品でマンガ祭り以外ではなかなか60分台で上映終了する作品も珍しいのではないでしょうか。
その分、鑑賞料金一律1000円、という特別料金となっています。
鑑賞後の正直な感想を言ってしまうと、その上映料金で、得をしたか、損をしたかは、微妙、、といった感じでしょうか。
ただ、本作には上映終了後に、そのまま本作撮影前に試験的に行ったスタッフと出演者間の【ZOOM】ミーティングで偶然映った怪奇現象が流れます。
その映像が10分ぐらいありましたので正味78分ぐらいが実際の上映時間となっています。
その映像が怖いと思うか、どうかは、観た人次第、という感じでしょうか。
というわけで、多少新鮮味には欠けますが、話題の【ZOOM】の機能を物語にいち早く取り入れたホラー作品となっていて、鑑賞料金も低価格ですので、
ご興味ありましたら劇場まで鑑賞に出かけてみてはいかがでしょうか。
と言ったものの、本作は作品の性質上、本来はパソコンのモニター上で部屋を暗くして鑑賞するのが一番盛り上がる鑑賞法だと思われますので、
またソフトがリリーズされる時期にPCでも鑑賞してみても良いかもしれませんね。
作品情報
2020年製作 イギリス製作 ホラー
監督・脚本 ロブ・サヴェッジ
出演 ヘイリー・ビショップ、ジェマ・ムーア、エマ・ルィーズ・ウェッブ、ラティーナ・トラントヴァ
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初めまして。映画ブログを運営しているものです。
まさに”今風”の映画ですね。
タイトルからしてとても興味を惹かれました!
ホラー好きですし、ちょっと面白そうなので見てみようと思います。
映画マンさん、こちらこそ初めまして、コメントわざわざありがとうございます。おっしゃる通り、物凄く今を感じさせる作品で、外出を控えなければいけない今の設定を、そのまま逃げ場の無いホラー作品に応用していてなかなか引き込まれる作品となっていました。上映時間は短いですが、結構緊迫感の溢れる作品ですので、その緊張感に結構へとへとになったりするかもしれませんので、これぐらいの短さで調度良いかもしれません。ホラーがお好きなようでしたら割と楽しめると思いますよ。映画ブログを運営されているという事ですので、また拝見させていただきたいと思います。