おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
結構な規模のアクションが展開されながらも、凄まじい速さの物語展開とカット割りの多様で、少しでも気を抜くとあっという間に状況が把握できなくなる、2時間半ぐらいありそうな物語を、強引にギュッと編集して94分にまとめたような駆け足ミリタリーアクション!!疲れます!!
作品紹介
2024年2月2日公開
今回ご紹介する作品は、公安と海軍が協力してテロリストと戦うミリタリーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
国際的な核兵器専門家が記者会見場でテロリストに射殺された。
テロリストの野望を阻止するため、海軍と公安の共同チームは、早速テロリストの動向を探るために捜査員を派遣し、
海軍兵士リン・ジャンを、その捜査員の護衛、サポート任務に就かせる。
しかし、テロリストグループの対応は素早く、リン・ジャンが現地に就いた、その瞬間から大規模な攻撃が仕掛けられてくるのだった!?
監督は、日本でもリリースされた(驚天動地)や(天河)等のシェン・ドンで、かなりテンポの速いアクションドラマを演出しています。
主演の副隊長役には、エミール・ハーシュ出演の(デスティニー・イン・ザ・ウォー)や(レジェンド・オブ・クロー)(詳しくはこちら)等の
イエン・イークアンが扮し、誰が見てもヒーローとわかる分かり易いキャラクターで主人公を演じています。
で、その元婚約者のアクションヒロイン役で、(ビッグショット)(詳しくはこちら)や(バース・オブ・ドラゴン)等の
クー・ツィンツィンが登場し、恋にアクションに活躍して行きます。
で、主人公の部下で、常に色々とサポートしてくれるひょうきんキャラ役で、ン・マンタ、ユエン・チュンヤン出演の西遊記もの(大话西游之缘起)や(决胜时刻)等の
ウー・ハオチェンが登場し、恋に、アクションに、サポートに活躍して行きます。
で、もう一人のヒロインとも言える公安役で、ラム・ジーチョン共演の(冒牌搭档)や(阴阳先生)等の
アイ・シャオチーが登場し、可憐な魅力で作品の世界観を掘り下げていきます。
で、隊員達をまとめる司令官役で、(エレクション黒社会)シリーズや、(ブレイキングニュース)等のジョニー・トー作品で有名な
ユウ・ヨンチーが登場し、相変わらずの渋い魅力で、主人公達を導いていきます。
そんな、スタッフ・キャストが製作した本作の物語は、国際的な核兵器専門家が記者会見場でテロリストに射殺される事件から始まります、、、、
、、、、が、近年の中国映画の流行りに沿って、この事件の発端となる大事なシーンも、いきなりナレーションとほんの少しの映像のみで、
ささっとCMのような手軽さで消化してしまい、状況が把握できないままに速攻で、海軍と公安の作戦指令室に舞台は移ります。
で、主人公である海軍の凄腕兵士イエン・イークアンが登場し、既にテロリストの様子を探るために偵察任務中の公安員をサポートする指令を受けて、
現地にカッコ良く到着してみたら、その相手がまさかの、、、
結婚式直前で姿を消した元婚約者で、
『これは、いったいどういう事なんだっ!!』と大声を出していたら、、、
いきなり、テロリストグループとのバトルに突入し、激しいガンアクションのあとに街中をガンガン走り回るカーアクションに突入し、
散々暴れまわった後に大爆破を迎える、という大騒動が、
凄まじい速さのカット割りで超駆け足で描かれます。
ここまでを、
開始からたったの11分で描く
という、
総集編のようなテンポの速さで、
あっという間に、本題に入る、、、というか入って既に一時間ぐらい経過している雰囲気で本題に入ります。
※ここから本題の展開に触れてしまいますので、真っ新な状態でご鑑賞したい方は、ご注意下さい※
で、その大騒動で、逃がしてしまった女テロリストが、ある漁船に乗り込んだ情報をキャッチした公安海軍協力チームは、
主人公のイエン・イークアンと元婚約者のヒロイン、クー・ツィンツィン、そして、何故かイエンの部下である海軍のウー・ハオチェンと公安員であるアイ・シャオチー、
という海軍2:公安2=男性2:女性2という、とってつけたような人選で、ヨットクルーズに出かけた2組のカップルを装って、
怪しい漁船(大き目)に近づいて偵察任務を続けていきます。
で、実は、速攻で偵察がバレていた2組は、そのままテロリストの襲撃を受け、なんとかボートチェイスで逃げようとしますが、
ボートは木っ端みじんに吹き飛ばされてしまいます、、、、
、、、が、主人公達カップルは無人島に流れ着き、なんとか命を取り留めますが、そこに隠れている事もテロリストに速攻でバレてしまい、
大勢の武装テロリストに、そんなに大きくはない無人島で追い回されます。
で、敵から追われ、最終的に島の端っこで足を滑らせて、崖っぷちにぶら下がる、という取ってつけたような危機一髪ぶりで、絶体絶命のピンチを迎えます、、、、、
、、、が、やっぱり絶妙のタイミングで、援軍が到着し奇跡的に助かります。
因みに、もう一組の後輩カップルは、
どこかで先に救助されていました、、、。
因みに、ここまでで開始から25分ですので、冒頭の大騒動の終わりから差し引くと、
怪しい漁船に接近→船上で大バトル→ボートチェイスからの大爆破→無人島漂着→無人島で武装集団からの逃走撃→崖っぷちにぶら下がり、までを
たったの14分間で描いてしまう
という、高速展開ぶりが、どんどんと加速していきます。
で、本作、どういうわけか、ここまで散々駆け足展開で通していたのに、ここで、いきなり2組のカップルのラブコメ展開に突入、
ただ、そのラブコメは、物凄く懐かしい感じの純でベタベタな青春ドラマ、という感じで、
それまでの早すぎるテンポの腰をバキバキに折りまくります。
正直、こんな要素を入れるなら、規模の大きめのアクションをもっとゆっくり描いていれば、もっと楽しめる内容になりそうですが、
本作は、とにかく一つでも多くの要素を入れ込みたい、という趣旨があるようで、このラブコメ展開もしっかりと描きつつ、そのラブコメ展開も、、、
ヒロインが、単独でテロリストがアジトとしている巨大貨物船に潜入し、、、、、、
またしても、速攻でバレて捕まる、
という展開で、高速展開へと再突入していきます。
で、捕まった後、冒頭から激突を繰り広げていた女性テロリストに嫌われていたヒロインは、ボスに内緒で始末してやろうと手足を縛って海に放り込まれ、今度こそ絶体絶命のピンチ、、、
、、、に、やっぱり、主人公が絶妙のタイミングで救出に駆け付けて、難を逃れます。
今回は、ヒロインが海に放り込まれたら、海中でスタンバっていた、という神出鬼没ぶりで、潜入の事実を聞いてからの行動開始が凄まじい早さですが、
黙って出動し、助けられたヒロインでさえ、最初に発した台詞が、
ヒロイン『また来たの?』
という、意外に冷めた一言で危機を締めくくります。
で、そのまま、テロリストの貨物船に再乗船した二人(主人公は初めて)は、その船が、かつて潜水艦の事故で海底に沈んだままになっている核爆弾を引き上げようとしている事実を掴み、
なんとか野望を阻止しようとしますが、この行動も速攻で包囲され、2人まとめて再度縛りつけられます(主人公は初めて)。
それでも、今回はヒーローがいますので、自力で、なんとか拘束を解いて逆襲に転じ、なんとか反撃を開始します。
しかし、戦いの最中、地下に閉じ込められる結果となり、キレたテロリストのボスは海水を船内に放出、
閉じ込められた二人は、どんどん上がっていく水位とともに、愛を確かめ合い、ディザスターパニックのようなエンディング、、、、、
、、、、、を迎えるはすもなく、絶妙のタイミングで、仲間に救出され、本当の黒幕との激闘に突入していく、というのが大体の大筋となっていきます。
因みに、ここまでで58分なので、通常の映画5本分ぐらいの内容が描かれているのに、まだ全体の3分の2しか進んでいない、という詰め込みぶりで、
この後にも、ヒーローが核爆弾を海底から奪還するために小型潜水艇に乗り込んで、圧力が限界!!とやってみたり、色んな要素(トライアンドエラー)が盛沢山な内容となっています。
で、色々とあった挙句、最終的には、こういう中国製ミリタリー作品に入る共通メッセージが表示され、コメディ作品でもない作品なのに、エンドロールにNG集を入れる、という
いつもの盛り下げ方で終幕となります。
観終わってみると、結構な予算がかけられた、大掛かりなアクションシーンの連続ながらも、展開が早すぎて、ついていくのに精いっぱいで、結局、
アクションシーン集を観た、という感覚は残るけれども、物語自体は上手く入ってこないので、
感情は微動だにせず、疲労感だけは、しっかりと残る作品
となっています。
非常に勿体ないですね、、、。
という事で、物語はスカスカですが、アクションシーンがとにかく盛沢山な作品を観たい、という方や、ミリタリーアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
いや、しかし疲れる映画です、、、。
90分作品史上かなりのレベルの疲労度ではないでしょうか、、、。
作品情報
2023年製作 中国製作 ミリタリーアクション
監督 シェン・ドン
出演 イエン・イークアン、クー・ツィンツィン、ウー・ハオチェン、アイ・シャオチー、
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まぁくさん、もうやめて、やめて~!
苦しい・・・笑いすぎて苦しい・・・!!
いや~こんな映画もあるんですねえ(ため息)
この映画のDVDは欲しいですよ、まじで。
なんというか、(たとえばミッションインポッシブルみたいに)テンポよくして観客を楽しませようという加減が行き過ぎたのか、あるいは何も考えてないのか・・・(たぶん後者でしょう・笑)
でも、これって、ついこの前にレンタル開始されたDVDですよね? いち早くこういう映画を見つけるまぁくさんの嗅覚はさすがのスタンド能力ですよ。
そして!
少し前ですが4周年、おめでとうございます!
同じ時期に、同じような映画を紹介するブログを始めた身としては、勝手に「同志」のように感じています。お互いのブログで取り上げる映画も微妙にクロスするところも楽しいです。わたしのブログは、まぁくさんのブログよりも紹介本数が少なくて雑多で統一感がないですけど(苦笑)
以上、「あなたの知らないワゴンセールの世界」のS原でした。
今後とも、(誰が喜ぶか分かりませんが)お互いに頑張ってB級映画を紹介していきましょう~!
S原さん、いつもコメントありがとうございます!
本作、マイナー作品ではありますが、実は先月の2月2日に、一応劇場公開もされた作品で、サブタイトルの(沈黙の核弾頭)に惹かれて、劇場まで足を運ぼうかと思っていたら、その1か月後にDVDレンタルリリースの情報を知りましたので、行くの止めた作品で、結果的にはDVDで良かったかな、とホッとした内容でした。(笑)とにかく早すぎる展開の連続でしたので、もし一時停止できない映画館で鑑賞していたら、途中で集中力が切れていたと思います。
そして、同じ時期に映画に関するブログを始めた(同志)として、お互いに健康に気を付けて、世間的に微妙な作品を頑張って紹介して行きましょう!!
これからも、末永く、宜しくお願い致します!!