おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
ターミネーター張りに感情が表に出ないタイリースが、刑務所内で開催されている格闘技試合に出場し、超絶アクションを繰り出す対戦相手に、省エネワンパンチで、圧倒する荒唐無稽アクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、(ワイルドスピード)のタイリース・ギブソン主演のアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
娘の病の治療費のために、犯罪組織の裏金強奪を試みた退役軍人テリーだったが、計画成功寸前で逮捕される。
しかし、当局から悪名高い民間経営刑務所内で行われている不正の事実を掴むため、自身の犯罪歴の抹消と引き換えに潜入捜査を依頼される。
しかし、刑務所に収監されてみると、そこでは毎週命がけの格闘試合が行われており、自由になるためには試合に挑むしかなくなるのだった!?
監督は、(Thriller)等のダラス・ジャクソンで、監獄ものと地下格闘ものを融合させたB級感漂う作品世界を演出しています。
主演は(ワイルドスピード)シリーズや(レッドブレイク)(詳しくはこちら)、(ブラックアンドブルー)(詳しくはこちら)等のアクション作品で活躍しているタイリース・ギブソンで、
刑務所内で活躍するアクションヒーローを演じています。
で、そのタイリース・ギブソンの格闘のトレーナーとして(アイアンマン)や(ブレイブワン)等のテレンス・ハワードが登場し、物語に深みを与えています。
で、民間経営の刑務所を牛耳る悪徳所長役で、(スモーキンエース)や(ロックンローラ)等のジェレミー・ピべンが登場し、
分かりやすい悪の大ボス役を演じ、B級アクション世界を掘り下げています。
で、刑務所を仕切る囚人役で、ニコラス・ケイジ主演の(アースフォールJIUJITU)(詳しくはこちら)等への出演や、
他の多くの作品でスタントマンとして活躍しているマリーズ・クランプが登場し、格闘アクションのクオリティを挙げています。
そんな、スタッフ・キャストで製作された本作の物語は、退役軍人のタイリースが、娘の病の治療費欲しさに、
ギャング団のアジトに一人で殴り込みをかけて、裏金強奪に成功するものの、その直後に警察に逮捕されてしまうところから始まります。
で、留置所に入れられたタイリースは、そのまま所長部屋へと連れて行かれ、元軍人という経歴を買われて、ある特別な任務の申し入れを受ける事になります。
その任務が、民間で経営しているある地区の刑務所で、そこの署長が何か悪さをして私腹を凝らしている情報を得たものの、
実際に行っている悪事の証拠が、外からでは掴めないために、内部に潜り込んで証拠を掴んで欲しい、という任務で、
任務を受ければ、ギャングにかちこみを掛けた罪は抹消してくれる、という事で、嫌々ながらも、その任務を受ける事になります。
で、噂の刑務所に収監されたタイリースは、そこで色んな派閥の洗礼を受けつつも、決してどこかの派閥に属する事は無く、
一匹狼として日々を送ることになります。
で、タイリースの過去の経歴を知った、ジェレミー・ピべン演じる悪徳刑務所長が、タイリースをある催しへと誘う、
というより、強制的に参加させる事になります。
それが、刑務所内の囚人間で繰り広げられる格闘大会【ダンジョン】で、要するに地下賭け試合のようなデスマッチで、
毎週その試合に選ばれた囚人同士が生死を掛けて格闘を繰り広げる、という催しが、その刑務所では恒例となっています。
で、さらに、この悪徳所長は、影で麻薬の製造まで行っていて、囚人にその麻薬精製を行わせている、
というかなり荒唐無稽な設定の民間刑務所となっています。
で、その試合に出場する事が決まったタイリースは、同部屋の格闘技トレーナー、テレンス・ハワードに訓練を施されながら、
試合を続け、勝ち進んでいく、というのが本筋となっていきます。
80年代のアクションスターが主演したような漫画みたいな物語で、ツッコミどころが多すぎて唖然とする作品ですが、
こういうタイプの作品が多く製作されていた80年代は、設定や内容よりも、ジャン・クロード・ヴァンダムや、ドルフ・ラングレン、
スティーヴン・セガールのような個性の強い動けるアクションヒーローが主人公を演じているからこそ成り立つ世界観で、
漫画的な設定でも、ヒーローの個性や魅力の方が完全に上回りますので、主演キャストを引き立たせる物語として上手く機能していますが、
本作で主演を演じているタイリース、(ワイルドスピード)以外の作品では、何故か、仏頂面の無個性、笑顔はエンディングシーン以外では一切見せない、という、
ターミネーターのような役柄(なのか、極端に引き出しが少ないのかは分かりませんが、、)を、
自身が製作を担当しているような作品でも通していますので、
漫画みたいな荒唐無稽な世界観の方がタイリースよりも個性を発揮しています。
端役含めて、周りのキャストの方が全然個性がありますので、個人的には、何故タイリースが、そんなにB級アクションヒーローとして重宝されているのか疑問ですが、
とにかく、本作の設定では、物凄く腕自慢の囚人たちより圧倒的に強い、という設定ですので、ノソッとしたワンパンチで、
ほとんど動くことなく、マリーズ・クランプのような明らかに武術ができる超絶アクションに対しても、
ぬるめのパンチ(でも、気合だけは一流)で、圧倒していきます。
テレンス・ハワードから格闘の訓練を受けるシーンも何度となく登場しますが、どのシーンもサンドバッグに一発パンチを入れるだけで、
シーンが切り替わってしまう、というまるでワンマンが過ぎる時代のセガールのようなアクションヒーローぶりで、なんとなく活躍していきます。
逆に言うとこの省エネぶりは、沈黙シリーズの途切れてしまった今現在、もしかすると、新しい沈黙シリーズの再会は、このタイリースが継承していく事になるのかもしれません。
ただ、沈黙では関係が無さ過ぎるので、恐らく【ワイルド〇〇〇〇】という感じで、全ての作品に邦題が付けられ続けていくのではないでしょうか。
そう考えると、
タイリースの仏頂面がセガールと重なりだしてくるような、、、、。
という事で、製作者サイドに出演者名がそのまま連なる、身内で製作されたタイプの作品ですが、逆に言うと、
それだけタイリースが仲間内から信頼されている、とも言えそうですので、これからも、本作のような直球のB級アクション作品に期待しつつ、
アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2022年製作 アメリカ製作 アクション
監督・脚本 ダラス・ジャクソン 製作 タイリース・ギブソン 製作総指揮 テレンス・ハワード、ジェレミー・ピべン、リル・ヨッティ
出演 タイリース・ギブソン、テレンス・ハワード、ジェレミー・ピべン、リック・ライツ、マリーズ・クランプ、リル・ヨッティ
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