おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
SNSで多くのフォロワーを持つ主人公とその仲間たちが、ロシアで正体不明の男が主催する脱出ゲームに挑む、ある程度ソリッドシチュエーションサスペンスホラー!!
作品紹介
2020年12月11日公開
今回ご紹介する作品は、SNSの生配信動画で人気の若者が、酷い目に合うソリッドシチュエーションサスペンスです。
それでは、まずはあらすじから、
SNSの動画配信で人気者のコールは、仲間の知り合いの紹介で、ロシアで開催されているリアル脱出ゲームに参加するためにモスクワを訪れていた。
動画で生配信しながらゲームがスタートするが、そのゲームが実は単なるゲームではない事をコール達はまだ知らなかった!?
SNSの人気者が恐ろしい目に合うソリッドシチュエーション風サスペンスホラー作品です。
風、というのは、(ソウ)のようなソリッドシチュエーション系の展開になりながらも、それだけがメインというわけではありませんので、
いくつかある要素の中で、比較的ソリッドシチュエーション展開の時間が比率的に少し多めなので、ソリッドシチュエーション風の物語展開となる作品となっています。
物語の始まりは、SNSの危険な事に挑戦する型の人気の動画配信者の主人公(大人気なようで動画配信だけで贅沢な生活が成り立っている)が、
配信仲間達と共に、配信者の友人の富豪ロシア人が主催するハイレベルな脱出ゲームに参加するために現地ロシアに向かう、
というシーンから始まります。
で、なんとなく有力者でもあるそのロシア人は、なんとなく正体不明で、怪しげな素振りも見せつつ、人気者でしょうがない主人公と、その仲間達のパーティ気分は盛り上がります。
もう、とにかく人気者の自分が好きでしょうがない、という感じで、調子に乗る若者達と周りの引いている大人たちもやんわりと描かれます。
この前半の展開は、同タイプのサスペンス作品やホラー作品にはありがちな流れで、調子に乗れば乗る程に、
中盤以降のメイン展開で手痛いしっぺ返しを食らう、というのが常ですが、勿論本作も中盤以降展開していきます。
ただ、本作においては、その調子ノリ前振りパートが非常に長く、本題に入るまでに29分もかかります。
92分の作品の前半3分の1を、
人気者がハッピーライフをエンジョイしている様子を観続ける事になります。
調子ノリ映像が長ければ長いほど、後半のしっぺ返しが効いてくるという考えなのか、とにかく調子にノッている映像が長すぎるので、
恐らく、本題に入る前に嫌気がさしてしまう人も多いのではないでしょうか。
本作、クライマックスで捻りがある作品ですので、そこに繋がる前振り、という事なのかもしれませんが、それにしても長すぎます。
で、調子に乗りつつ、ロシア製作の本格的脱出ゲームに挑戦することになります。
※↓ここららは、展開に触れますので、真っ新な状態で作品を楽しみたい、という方はご注意下さい↓※
で、いよいよその現場に訪れると、広めの工場のような建物に案内されます。
で、まずは少しだけ説明を受けて、制限時間以内に脱出せよ、という事で、おもむろにマスクを被せられて、
何も見えない状態で建物内に案内されます。
ロシア人の説明によると、建物内で色んな出来事が起こるけれども安全は保障されている、という事でそれも前振りとして、
いよいよ中に入って主人公が目を覚ますと、目の前には何者かのリアルな死体があって、遠くでは、たのしい仲間たちが、それぞれ拷問装置に囚われていて、
その装置から抜け出すには、色々なパズルを解いていかないと助けられない、という今まで何度も何度も見てきたような(ソウ)系列のソリッドシチュエーションスリラー展開へと突入してきます。
それでも、主人公達は、それがゲームだと思っているので、調子ノリモードのまま呑気に構えてしますが、
だんだんと、これはもしかすると、本物では、、、、
という感じで、脱出ゲームに参加したつもりが、命のやり取りをするソリッドシチュエーションスリラー展開に変わっていく、
というのが第二章、という感じで、色んな拷問装置の仕掛けを主人公を軸に解いていく事になります。
※↓ここらかは、さらに物語内容に踏み込んでいますのでご注意下さい↓※
で、本作はそこでは終わらずに、このソリッドシチュエーションを一旦リセットして、他の勢力(ギャング団的な)によって、
その脱出ゲーム現場を乗っ取られて、捉えられ、さらに拷問される、という拷問ホラー展開へと突入していきます。
異国の地で、正体不明の存在に拷問される、という事で(ホステル)を思わせるような展開で、この辺までくると
前半の長い調子ノリと中盤のソリッドシチュエーションは何だったんだ、という感じですが、【調子ノリ】→【偽ソウ】→【偽ホステル】
という流れで、謎の集団に拷問される仲間たちの拷問シーンを、主人公は、
ある条件の中で、繰り返し見る事になります。
それを書いてしまうと完全なネタバレとなっていまい、楽しみが無くなってしまいますので、割愛させて頂きますが、
こういう作品を好きで観ているほとんどの人が、予測がついてしまうようなどんでん返しで、この物語は、こういう理由で捻られるので、結果的にこういう結末になるのでは?
という予測を、したくなくても、自然に考えてしまうような分かり易い捻り演出なので、結果的に、
全然意外ではない意外な結末
を迎えた後に、どうしようもない後味の悪さで終幕を迎える事になります。
前半の調子ノリの前振りと、しっぺ返しのバランスが悪いというレベルではなく、全然違う形の明後日の方向を向いているしっぺ返しなので、しっぺは全く返し切れていません。
結果的に残るのは、調子ノリが調子に乗りまくってる映像と、クライマックスの後味の悪い厭な結末だけ、
という非常に挑戦的な作品ですが、何かが起こりそう、という不穏な雰囲気は感じられる作品とはなっていますので、
サスペンス好きの方や、ホラー好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2020年製作 アメリカ製作 サスペンスホラー
監督・脚本 ウィル・ワーニック
出演 キーガン・アレン、ホランド・ローデン、デンゼル・ウィテカー、ローネン・ルービンシュタイン
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