おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆
引退を表明したブルース・ウィリスが最近活躍中のケヴィン・ディロンと共に、監視部屋で、武装集団に襲われるサスペンスアクション!!
作品紹介
2023年1月20日公開
今回ご紹介する作品は、引退を表明したブルース・ウィリスがケヴィン・ディロンと共演した作品です。
それでは、まずはあらすじから、
裁判所公認の監視施設、ワイヤールームで働く事になった特別捜査官ジャスティンは、武器商人エディを監視する事になったが、
その初日に、エディは武装集団の襲撃を受けてしまい、対処に困ったジャスティンは、エディ本人と地元の警察に連絡を入れてしまう。
そして、それを機に、今度はジャスティンの命も狙われてしまう事になるのだった!?
引退を表明したブルース・ウィリスが撮影済だったB級サスペンスアクション作品です。
既にお分かりのようにブルース・ウィリスの撮影時間(シーン数)、台詞数をできるだけ少なく負担を減らしつつも、
ブルースがいかに作品に溶け込んでいくか?というのが非常に大事になってくるパートタイム出演作品となっています。
で、今回の誤魔化し方 演出方法は、これが、また奇抜な設定となっています。
ブルース主演ではない、というのはもう分かっている事なので、そこは無理せずに、主役は(ホットシート)(詳しくはこちら)や(ミッドナイトマーダーライブ)等のメル・ギブソン出演作品で、
重要な役割で出演し、なんとなく人気が復活、、、しているのかどうかは、分かりませんが、出演数に関しては増えている(ブロブ)等ティーン時代は青春スターっぽかったケヴィン・ディロンが担当し、
事件に巻き込まれる主人公として画面にほぼ出ずっぱりで活躍しています。
そんなケヴィン・ディロンが、米国土安全保障省が管轄している犯罪者を監視、盗聴するワイヤールームという施設に新人として赴任してくるところから物語は始まります。
新人ではありますが、シークレットサービスで勤務していたが、ミスを犯して飛ばされてきた、という挫折を経験した持ち主としての登場です。
この作品世界でのワイヤールームという施設は、犯罪防止の目的で、犯罪者に対して、裁判所公認で盗聴、監視が許可されている、という物凄い設定で、
普通に犯罪者の住居のいたるところ(数十個)に、監視カメラが取り付けられまくっている、という設定で、
本人も気づかないうちに、すべての行動が監視されている、という、大胆に法律を無視するような、裁判所の意義も問われそうな、ファンタジー設定で、
普通は、こんな事を本人の了承(する人はいませんが)を得ずにやってしまうと、それこそプライバシーの侵害どころではない、いくつも法律を破ってしまいそうな、ありえないにも程がある設定ですが、
この設定を強引に採用する事で、本作は低予算+ブルースの制限を強引にクリア(できているとは言えませんが、、)していきます。
何から何までさっき考えたような設定なので、ツッコミ所しかありませんが、
そんな、作品世界上は物凄く重要な部署に、何故かシークレットサービスからミスを犯して飛ばされてきたケヴィン・ディロンの登場から物語は始まります。
元シークレットサービスという過去の設定も、過去にミスを犯した、という設定も、前振りとして本編で回収される事は一切ありませんので、
恐らく本当に、脚本執筆中に、思いついたような設定ではないでしょうか。
ケヴィン・ディロンが元シークレットサービスに、どうしても見えない、
という突っ込みはとりあえず置いておいて、とりあえずは、このファンタジー施設に、おじさんのケヴィン・ディロンが新人として初出勤を迎える、というシチュエーションだけが重要となっています。
物語は、新人として初出勤のケヴィン・ディロンが、初日から10分以上遅刻しての登場するところから始まります。
そういう所がシークレットサービスをクビになった理由のような気もしますが、
既にそこに勤務中だったブルース・ウィリス演じる捜査官シェーンとPCの専門家っぽい女性捜査官が監視しているワイヤールームに入っていきます。
何度も何度も場面転換ごとに、この施設のゴツい建物の外観が挿入されますが、実際の建物内は数名の警備員とこのワイヤールーム内の二人だけ、という、
裁判所が許可した犯罪者を監視する施設としては、どう見ても、ありえないスカスカ具合、
例えるなら、
今月末で閉店が決まっているスーパーのスタッフルームのような場末感が漂う、嘘みたいな監視ルーム
となっています。
しかも、そんなスカスカな監視部屋のスカスカ監視業務、どうも、いきなりの完全なシフト制のようで、ブルースの遅刻なじりと、女性のちょっとしたPCの画面の見方の説明のみで、
まさかの業務全任せで、二人の先輩はすぐに、『お先にっ!』という感じで退勤してしまいます。
で、結局スカスカな裁判所公認のスタッフルーム ワイヤールームで、業務についてほどんど何も教わっていない元シークレットサービスの新人ディロンが、一人でモニターを観るだけのメイン展開が始まります。
業務は、本当に見るだけ、です。
青いファイルに勤務ルールが書かれているようですが、ディロンはシークレットサービスをクビになったばかりなので、やる気がないのか、元々やる気がないのでクビになったのか分かりませんが、
青いファイルも1ページ目に箇条書きされているルール(一、遅刻をしない。二、対象者から目を離さない、というような裁判所公認施設とは思えないスーパーのスタッフルームに備えてあるようなルール)を読んだだけで、
ファイルを放り投げてしまいますので、勤務に対して何かを備える、という事もなく、ただただ座って画面を見続ける、、、、
はずがないので、画面を見ることにも飽きてしまって、画面から離れて、ソファーに座ってルービックキューブで遊んでみたり、
ボールを投げて遊んでみたり、している内に監視対象の屋敷に武装集団が押し入る、というアクションサスペンス展開へと突入していきます。
ケヴィンは気づいていませんが、、。
で、ドンパチが始まって、騒がしくなりますので、流石にディロンも気づきますが、困ったことに、対処法を習っていない、というか何一つ何も習っていないので、
おろおろしている内に死人が出てしまいます。
で、一人の対象者(犯罪者)に複数の武装集団という構図ですが、観客からはこの武装集団のリーダーが物凄いデカい警察バッチを首から堂々と下げて分かり易くしているので、
その集団が警察だという事はわかりますが、どうもケヴィンには見えていない、もしくはパニックになり過ぎて気が付いていないようで、
対処の方法に困って、
地元の警察に通報した上に、対象者の携帯に電話して、武装集団の襲来を警告する、
というミスに次ぐミスを繰り返します。
こっそりののぞき見が本人にもバレる上に、襲っている側の警察にものぞき見している事がバレる、
というとんでもないミスです。
流石に何も知らない新人(しかもミスを犯して飛ばされてきた新人)に何も指導することなく業務を任せっきりにしたその国土安全保障局という部署の責任だと思われますが、
そんな風雲急を告げるピンチな状況の中、ピンチを切り抜けさせるために監視対象者(犯罪者)と電話で繋がったスタッフルームのディロンの間に、なんとなく友情が芽生えていきます。
で、電話で(汚職中の)警察に連絡してしまったがために、ディロンも、命を狙われる事になります。
で、今度は犯罪者(監視対象者)の方が、証拠隠滅のためにディロンの命をも狙おうとしてしる武装集団(汚職警察)の証拠を提出するために協力することになります。
恐らく、本作はこの異なる立場の二人が、電話を通じて友情が芽生え、お互いに助け合う、という遠隔地での助け合いや友情を描く、という部分がメインで描きたかった物語だと思われます。
その状況設定を作りたかっただけのようですので、ディロンの過去や、犯罪者の過去の犯罪、襲っている武装集団が襲う理由や、その集団を率いている人物の暗躍等、
物語に深みを増す要素(というか、本来は必要な要素)は全て排除してしまって、ディロンのおろおろと、犯罪者(監視対象者)が喚きながら武装集団を返り討ちにしていく過程がメインで描かれていきます。
この犯罪者を演じるのは、ニコラス・ケイジ主演の(ナイトストーム)(詳しくはこちら)や、ブルース・ウィリス主演の(アウト・オブ・デス)(詳しくはこちら)に出演しているオリバー・トレべナで、
感情の起伏が激しいシーンでも、目立って表情に感情が現れませんので、緊迫感があるのかないのか、悪人なのか善人なのか、終始良く分からない友情相手を演じています。
では、ブルースは?という感じですが、通報してしまって、困ったディロンが、ヘルプを要請するために、
帰宅途中にバーでまったりくつろいでいるブルースの携帯に連絡を入れるが、、、
鬱陶しいので一旦切られる、
という流石にそれはちょっと放任すぎる態度の後、
もう一度掛けてみたら、
しょうがないのでヘルプに向かう、
という感じのパートタイム出演の引っ張り方で、いよいよスーパーのスタッフルームでブルース&ディロンVS武装集団というクライマックスへと突入していきます。
勿論メインアクションはディロンの方で、アクション自体もそんなに盛り上がるアクションではありませんが、
それでも、一応ブルースのアクションシーンは少しだけ鑑賞できる展開にはなっていきます。
という感じで、監視部屋という設定を設ける事で、ブルースのアクションを減らすどころか、本来の主役であるはずのケヴィン・ディロンのアクションさえも減らして、
クライマックス以外のアクションは、感情が表に出ないオリバー・トレべナがこなしていく、という、ある意味、
並行世界のマルチバースのような作品となっています。
という事で、ずっと同じ部屋でPCの画面を見る事がメイン展開というケヴィン・ディロンの(ホットシート)にも通じるような内容の作品ですが、
残り少ないブルース・ウィリスが出演する貴重な作品となっていますので、ブルース・ウィリスファンの方や、B級アクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2022年製作 アメリカ製作 サスペンスアクション
監督 マット・エスカンダリ
出演 ケヴィン・ディロン、ブルース・ウィリス、テキサス・バトル、オリバー・トレべナ
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まぁくさん、こんにちは。
今回のブルースの省エネ映画兼老後の小遣い稼ぎ映画は、なかなか味わいのある映画になっていますねえ。最近まぁくさんが紹介したブルース省エネ映画よりは、筋が通っている……ような気がします。とくに森の中で木の実を食べる映画よりは(笑)
今回の映画の設定はまずまずだと思うんですよ。小粒で良い映画になる感じがしないでもないです。が、演出力が伴っていないというか、キャラと行動の説得力が無さすぎるんでしょうね。もちろん、われらがブルースが出演する説得力も無いんですが。
ふと思ったんですが、この映画を「ダイハードみたいなアクションだろうな」と期待して観る人って、世の中に何人いるんでしょうか?? 僕やまぁくさんは、はじめからB級と分かりますよ。我々はスタンド使いですから(笑) でもですねえ、たぶん本気でこれをレンタルして、ワクワクしながら観た人がいるはずなんですよ。その人たちの本気の感想を聞きたい・・・いや、聞いても感想は同じかな(苦笑)
それにしても、こうやって痒い所に手が届く紹介をしてもらって助かります。だって「まあ、観なくてもいいかな?」と修行映画を1本観る手間が減りますからね。
というわけで、修行映画を観続けるのはしんどいときもありますが、お互い頑張りましょう~!「あなたの知らないワゴンセール」のS原でした~!
https://talksessionyands.hatenablog.com/
S原さん、いつもありがとうございます!
今回のブルース作品は、他の作品のように、ほんの少ししか画面に登場しないのに無理矢理主演に据えようとする、という強引さはなく、最近B級作品で頻繁に見かけるケヴィン・ディロンが主演として扱われている事で、まともなB級作品として鑑賞できる完成度になっていました。面白いかどうかは、また別ですが、、。それにしても、最近連発されるブルース映画、全て鑑賞していますが、正直どの作品の内容がどのタイトルで、ブルースはどんな役を演じていたのか、等の詳細はほとんど思い出せません、、。正直二か月前に観た作品でさえも思い出せないぐらいです、、。しかも面白い!と思える作品は、ほとんど見当たらず、最近では、どのように出演シーンの少なさを上手く誤魔化せているか?という部分が、直に作品のクオリティに繋がっているようにも思えてしまいます。最後のリリース作品までには、なんとか渾身の一撃作品を観てみたいですね!
という事で、これからも、B級作品鑑賞しつつ、お互いに頑張りましょう!