お薦め度 ★★★★★★★★★☆
ミステリーの女王アガサクリスティーに捧げるオールスターキャストの騙し合い!!
作品紹介
2020年1月30日公開
今回ご紹介するのは、アガサ・クリスティ的な物語をオールスターキャストで描くサスペンス作です。
それでは、まずはあらすじから、
有名なミステリー作家ハーラン・スロンビー(クリストファー・プラマー)の85歳の誕生日を祝うため、ニューヨーク郊外の大きな屋敷に家族が集まる。
しかしその翌朝、ハーランは自室で遺体となって発見される。
その時屋敷にいたのは、ハーランの長女リンダ(ジェイミー・リー・カーティス)と夫のリチャード(ドン・ジョンソン)、
彼らの息子ランサム(クリス・エヴァンス)、ハーランの次男ウォルト(マイケル・シャノン)と妻のドナとその息子ジェイコブ、
ハーランの亡き長男の妻ジョニ(トニ・コレット)とその娘メグ、ハーランの年老いた母ナナ、そしてハーランの専属看護師マルタ(アナ・デ・アルマス)だった。
事件から1週間後、匿名の依頼者から事件の真相を探るように探偵ブノワ・ブラン(ダニエル・クレイグ)が派遣される。
不可解な富豪の死と一癖も二癖もある複数の容疑者たち、名探偵は事件解決のため捜査を開始する。
一見何不自由ないと思われた家族の事情や人間関係が発覚したとき、ブノワの想像を越えた真実が明らかになっていく。
本作はアカデミー賞脚本賞でノミネート、ゴールデングローブ賞で3部門ノミネート、作品賞、主演男優賞(ダニエル・クレイグ)、主演女優賞(アナ・デ・アルマス)を受賞しています。
大勢の容疑者から犯人を捜す映画をフーダニット(Who Done It)映画というそうですが、その流れをくむミステリーでした。
名作である(名探偵登場)シリーズやアガサクリスティ原作の名探偵ポワロやミス・マープルが登場する作品などにオマージュを捧げるようなシーンが目白押しで、
(スターウォーズ最後のジェダイ)を撮った監督ですが、長編初監督作品も探偵ミステリー(BRICKブリック)でしたので本当に撮りたかったのはこのような作品だったのではないでしょうか。
スターウォーズのおかげでこれだけ豪華なキャストで往年のフーダニット映画を復活させる事ができたとも言えるので是非今後も同じ名探偵ブノワ・ブランを主人公にした続編を製作していただきたいです。
物語は初めに事件が起き、その状況が観客に解っている前提で話が展開する(刑事コロンボ)シリーズのような流れをくむストーリーで、
その人物がその危機をどのように乗り越えて行くのか?がメインとなります。
様々な予想できない困難が次々と起こり、結末は良い意味で全く予想外でした。
ストーリーの予想外の展開もありますが見ている側に、先の展開を予想させないように、
意図的に普段のイメージと違う俳優をキャスティングにしていたように感じました。
(007)のイメージの強いダニエル・クレイグは本作ではどこかのんびりとしているが頭脳は明晰な探偵、
(キャプテン・アメリカ)のイメージの強いクリス・エヴァンスは放蕩息子、
(マン・オブ・スティール)などでのダークなイメージの強いマイケル・シャノンは気の弱い小心者。
それぞれ予想のつかないキャラクターの家族が、ほぼ全員遺産を狙い、
誰がハーランの死に関係しているのか全く予想がつかず、次から次へと物語が展開していきます。
冒頭からずっと目が離せない状態でラストまで一気に見れました。
有名キャストの豪華共演も見どころですが、実質的な主演であるアナ・デ・アルマスは素晴らしく、
これだけのレジェンドスターを前にして全く引けをとらずゴールデングローブ賞主演女優賞を獲得しています。
さらに次回作の(007ノー・タイム・トゥ・ダイ)ではボンドガールとして大抜擢され、
再びダニエル・クレイグと共演しているようです。
全く違うイメージで凄い大変身です。
今後も幅広く活躍が期待できそうです。
というような感じで、若手もレジェンドも見どころいっぱいのスリリングな作品となっていますので、機会がありましたら、是非ご鑑賞頂きたいと思います。
作品情報
2019年製作 アメリカ製作 サスペンスミステリー
監督・製作・脚本 ライアン・ジョンソン
出演 ダニエル・クレイグ、クリス・エヴァンス、アナ・デ・アルマス、ジェイミー・リー・カーティス、マイケル・シャノン、ドン・ジョンソン、トニ・コレット、クリストファー・プラマー
スタッフ・キャスト
監督はスターウォーズ最後のジェダイのライアン・ジョンソン。
主演は007シリーズのダニエル・クレイグ、キャプテンアメリカシリーズのクリス・エヴァンス、
007新作ノータイム・トゥ・ダイでボンドガールに抜擢されているアナ・デ・アルマス、ハロウィンシリーズのジェイミー・リーカーティス、
マン・オブ・スティールのマイケル・シャノン、懐かしのテレビシリーズ特捜刑事マイアミバイスのドン・ジョンソン、
シックスセンス、へレディタリー継承のトニ・コレット、サウンド・オブ・ミュージックのクリストファー・プラマーと豪華オールスターキャスト。
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