お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
(ミクロの決死圏)のアイザック・アシモフによる有名原作を、娯楽映画の帝王ロジャー・コーマン製作で映像化!!予想外に巨額を投じた規模の大きなB級SFアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、B級映画の帝王ロジャー・コーマンが巨額を投じて製作したSFアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
惑星オーエン。6つの太陽に照らされるその惑星では、千年に一度の皆既日食の日が迫っていた。
惑星に伝わる伝説に寄ると、千年ごとに人々の間に混乱が生じ、暴動のはてに文明が滅んでしまうという言い伝えがあったのだった。
その事態に乗じて覇権を握ろうとする邪教集団は民衆を扇動し、政府に対して宣戦布告してきたのだった!?
ウィル・スミス主演の(アイロボット)や名作SF(ミクロの決死圏)などのSF小説で有名なアイザック・アシモフの原作小説をロジャー・コーマンが映画化したSFアクション作品です。
アイザック・アシモフという一流小説家の原作をロジャー・コーマンというB級というか、作品によってはC級、D級テイストの製作者が映像化する、
というなんとも不安な企画です。
DVDジャケットには(デューン砂の惑星)以来のSFアドヴェンチャーが誕生した、と記載されていますが、当然そんな高尚な作品というわけではありません。
ですが、しっかりした原作と結構な予算をかけているだけあって、意外に楽しめる作品になっています。
ロジャー・コーマン製作にしては、という感じではありますが、、。
インドで長期ロケを敢行して、多数のエキストラと大掛かりなセットを組んだ世界観は、なかなか異世界の雰囲気が感じられる物語世界を構築しています。
キャストの注目は、例によってロジャー・コーマン作品常連の偽ブルース・リー、デビッド・キャラダインが筆頭というところが寂しいですが、
実質主役のジェニファー・バーンズがフレッシュな魅力で奮闘していますが、その後他の作品ではあまり活躍していないのが残念です。
そのフレッシュなキャストと大量のエキストラ投入で、後半の皆既日食シーンの大乱闘へと展開していきます。
邪教集団と政府直属の化学大学を中心に、邪教に先導された市民を巻き込んだ大混乱へと突入するわけですが、
原作をどこまで忠実に再現しているのかは、原作未読なので良くわかりませんが、主人公カップルの彼氏の方が、物凄い超能力の持ち主で、
その辺を這っている蛇をいきなり巨大化させたり、途中からは敵の兵士をあっという間に【パンっ!】と破裂させていました。
その念力に特別な制限はないようで、力を使ったあとは、ちょっと頭痛がする程度だったので、その力を使用して騒動を止める頃はできなかったのでしょうか。
その超能力者設定が、物語の大筋に全く絡んでくれないので、皆既日食程度でうろたえた市民が暗闇を恐れて自分たちが住む家屋に火を放つ、
という不可思議な暴動が盛り上がってしまいます。
おそらくは、絶対に端折ってはいけない重要な要素を予算の都合などで、サクッと端折った結果だと思われるのですが、
暴動シーン自体は結構それなりの迫力のあるシーンとなっているので、勿体ないですね。
偽ブルース・リーも特に活躍することなく離脱していきますので、こちらも勿体ないです。
勝手に推測するに、何らかの理由で、思っていた以上に製作予算の都合がついてしまったB級映画帝王ロジャー・コーマンが、
意気揚々と製作を開始したものの、そんな規模の作品を製作する事に慣れていないので、予算のつぎ込み所を見誤った、といった感じではないでしょうか。
もっと、面白くなったような雰囲気を持っている作品ですので、やはりもったいないですね。
それでも、B級作品として、気軽に楽しめる作品にはなっていますので、機会がありましたらご鑑賞ください。
雰囲気的には(インディジョーンズ)や(トゥームレイダー)などの秘境アドベンチャー作品に近いですよ。
雰囲気だけですが、、。
作品情報
2000年製作 アメリカ製作 SFアクション
監督 グエンエス・ギビー
出演 デビッド・キャラダイン、ジェニファー・バーンズ、ジョセフ・フォッジ
その他の遠い宇宙の物語作品
MGM製作の様々なSFのパロディ作(スペースパイレーツ)はこちら
その惑星では心の闇が具現化される。ロジャー・コーマン製作のSFホラー(ギャラクシー・オブ・テラー恐怖の惑星)はこちら
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