おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
引退を決意した暗殺者が、高層ビルのペントハウスで、正体不明の狙撃手に狙われる、スコット・アドキンスの格闘アクションも少し登場する、ちょっと軽めのバディサスペンスアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、スコット・アドキンスの格闘アクションも少しだけ炸裂するサスペンスアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
狙撃手のサムは、暗殺者として、これまで数々の任務を遂行してきていたが、ある任務で、ターゲットではない女性の命を奪ってしまうというミスを犯した事を機に
観測手である相棒のケンの制止も振り切って引退を決意する。
そして、迎えた最後の任務で、準備のために組織が用意した高級ホテルの見晴らしの良いペントハウスへとやって来るが、そこは、狙撃される側としては絶好の条件が揃う場所だった。
それに気づいた時には既に遅く、サムとケンは、正体不明の狙撃手に銃撃されるのだった!?
監督は、スタントマンとして(ジャスティスリーグ)や、(アサシンクリード)等の大作系作品で活躍してきた
アクション派のニック・マッキンレス監督で、規模が小さめながらも、アクション多めの作品世界を創り出しています。
主人公の狙撃手役は、(ジョンウィック コンセクエンス)(詳しくはこちら)や(キャッスルフォール)(詳しくはこちら)等の、
世界的に活躍している本格的な格闘アクションスター、スコット・アドキンスで、本作でも、キレの良いアクションを披露しています。
で、その相棒の観測手役を演じているのは、(ネイビー・シールズ ローグネイション)(詳しくはこちら)や(Mr.&Mrs.ウォンテッド)(詳しくはこちら)等の
ジャック・パーで、明るく陽気なキャラクターで、アドキンスの明るい部分を引き出していきます。
で、組織の幹部役で、(レプリカズ)や(ザ・ボディガード ローグミッション)等のアリス・イブが登場し、出番は少な目ですが、物語世界を深めていきます。
で、主人公達と出会ったために、襲撃被害に合う女性役で、(Dampyr)や(Rock Band vs Vampires)等のマダリーナ・ベラリウ・イオンが登場し、
確かな演技力で、ドラマ部分を盛り上げていきます。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、ある人物を狙撃する目的で、高層ビルの屋上からターゲットを狙う狙撃手コンビの軽妙な会話シーンから始まります。
一人は狙撃手のサム(スコット・アドキンス)で、もう一人は、相棒の観測手ケン(ジャック・パー)、
二人は、民間の軍事組織の暗殺者で、法で裁けない悪を裁く、(一応)正義の暗殺者達で、自分なりの正義を信じるアドキンスと、物凄く軽くて陽気なジャックのコンビは、
これまでに何度もミッションをこなしてきているようで、今回も二人にとっては余裕な任務を、さっさとこなそうとターゲットに照準を絞ります。
で、いよいよゲットダウンという所で、ターゲットに同伴していた女性が、ターゲットを庇うような姿勢でアドキンスの放った弾丸を受け止めてしまいます。
その後、体勢を立て直してターゲットは仕留めますが、無実の、しかもターゲットを守ろうと身を犠牲にした(様に見えた)女性の命を奪ってしまう、
という、ありえないミスに、アドキンスは大変なショックを受けます。
で、ボディガードや警察から追われながらも、なんとか名コンビぶりを発揮して窮地を脱した二人ですが、
この時のミスが原因で、アドキンスは、暗殺者としてのアイデンティティが揺らいでしまい、引退を決意する事になります。
で、組織のボスであるタマラ(アリス・イブ)に、引退の意志を伝えて、一旦休息をとり、
山奥の小屋で、銃を手入れしながら、突然現れた、全く敵意のなさそうな野犬(か、狼)にビクッとしながら暫く過ごします。
で、ついに最後のミッションに向けて再びケンと合流し、タマラが引退の記念としてサプライズ的に用意してくれた豪華ホテルのペントハウスに到着、
さらにサプライズ的に用意してくれた、ボディマッサージ嬢二人も迎えた部屋で、、、、
、、、、向かいのビルからの狙撃を受ける事になります。
というのが、シンプルな内容の本作の大体の大筋となっています。
格闘技スター、スコット・アドキンスが、狙撃暗殺者を演じたサスペンスアクション作品です。
物語展開は、非常にシンプルで、大きな流れの変更等はほとんど無く、冒頭のミッションのシーンと、その後のちょっとした休暇シーンをササっと済ませた後は、
足早に本編となるホテルの一室シーンへと移り、後半数分を残して、全ての物語は、この一室のみで展開されます。
それも、基本的には狙撃手の攻撃から、いかに脱出するか?という、トライアンドエラーのみですので、
どちらかと言うと、シチュエーションサスペンスや、舞台劇のような限られた空間での物語となっています。
一応、謎の狙撃手に銃撃される、という、ちょっとした事実を隠したサスペンスはありますが、引退を表明した殺し屋という設定がある時点で、
その襲撃者の黒幕は、スケスケ状態ですので、その辺りの謎に関しては、観ている側含めて皆が気付いているのに、主人公であるアドキンスのみが気付いていない、
という【シムラ!後ろ!後ろ!】状態が、結構長い間続きます。
で、そんな薄味サスペンスを補う様に、相棒のジャックは、軽薄そうに見えて意外に友達想いの善人だったりするので、
ドラマが進むに連れて良い味を出して盛り上がりそうになるのですが、途中銃弾を受けて気絶してしまい、半分離脱状態になってしまいます。
で、代わりに、マッサージ嬢というガヤ的な登場なのに、やたらとオーラを放っていたマダリーナ・ベラリウ・イオンが、予想以上の名演を披露して、
暗殺者として生きてきたアドキンスの生き方を全面的に否定していき、ドラマ部分を盛り上げていく事になります。
ただ、言っている事は正論なので、アドキンスにも深く突き刺さり、本当の意味で人を守るために戦う事に目覚めていきます。
この軽く見えて実は友達想いの善人と、娘を幸せにするために必死で生きようとする善人とのドラマが、シンプルな物語に、しっかりとしたドラマとしての深みを与えて、
さらにアドキンスが本作で演じているキャラクターも、超人や英雄的な手の届かない位置にいるキャラクターではなく、
人間的な味のある親しみやすい(暗殺者ですけど、、)性格となっていますので、
クライマックスにかけて、暗殺者ものなのに希望を持てるようなエンディングへと繋がるようなドラマとなっています。
ですので、暗い内容になりがちなジャンルの割には意外に鑑賞後の後味も悪くなく、スッキリとした作品となっています。
ただ、残念なのは、多くの人が期待しているはずの格闘アクションが、ちょっと少な目で、それも狙撃を気にしながらの格闘なので、
動きをかなり制限しながらの激闘で、お得意の打点の高い廻し蹴りなどのオーバーアクションの技が少ないのは、やはり少し消化不良感が残ります。
それでも、格闘の相手が、動ける強敵ばかりなので、例え女子とのファイトでも、しっかりと激闘になっている所が、流石にアドキンスといった感じの見所となっています。
という事で、ちょっと動きが少ない作品なので、ノれない方もいるかもしれませんが、それでもアドキンスアクションは楽しめる作品となっていますので、
格闘アクション好きの方や、ガンアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、現地版のポスターデザイン等、アリス・イブとアドキンスが同じような扱いで戦う様な内容をイメージしますが、
アリス・イブが画面に登場するのは、5分程度で、しかも、半分ぐらいは後ろ姿で、別人の可能性もありますので、
下手すると正味2分ぐらいの登場
です。
短かっ!
作品情報
2024年製作 イギリス製作 アクション
監督 ニック・マッキンレス
出演 スコット・アドキンス、ジャック・パー、アリス・イブ、マダリーナ・ベラリウ・イオン
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