お薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆
ジョン・カーペンター監督、元プロレスラーロディ・バイパー主演による、良い意味でどこかゆるさの漂うSF侵略アクション!
1988年製作 SFアクション
監督・音楽 ジョン・カーペンター 脚本 フランク・アーミテージ(ジョン・カーペンター別名)
出演 ロディ・パイパー、メグ・フォスター、キース・デイヴィッド
監督・脚本・音楽はSF・ホラー界のレジェンド(ハロウィン)、(遊星からの物体X)などのジョン・カーペンター。
出演は当時現役プロレスラーだったロディ・パイパーと(マスターズ超空の覇者)などのメグ・フォスター。
あらすじ
ある街で建築現場の仕事を得たネイト(ロディ・バイパー)はある夜、武装警官によってその地区の教会が襲われる現場に遭遇する。
騒動後、現場でサングラスが大量に入った段ボールを見つける。
ふとそのサングラスをかけてみると辺りの様相は一変,町は住民の知らない間に醜悪な宇宙人に支配されていたのだ!
この異常な状態に気づいたネイトの孤独な戦いが始まった!!
感想
ジョン・カーペンター監督によるホラーというよりSFアクションに近い作品で非常に現代の消費文化、テレビ文化を風刺したメッセージ性の香る作品でした。
名作(ゾンビ)などもそうですが、ストーリーの中に風刺的なメッセージが入るとB級ノリでも1ランク風格があがったように物語になんとなく説得力が出てくるから不思議です。
ラストシーンなんて暗めの落ちなのに皮肉めいていて、どこかクスっと笑ってしまいます。
また、本作は50年代のB級SF作品の雰囲気を参考にしているようで、終始どこかゆるーい感じが漂います。
このゆるさが逆に本作の魅力なのですが、ゆるすぎて笑ってしまうシーンが沢山ありました。
物凄いガタイの主人公が女性にちょっと突き飛ばされただけでそのまま大きな窓ガラスを突き破って前のめりに建物の2階から吹っ飛んで行くシーン(普通良くて大怪我、悪ければ死にます)や、途中相棒となる建築現場の同僚とサングラスをかける、かけない、で延々と続くプロレスバトル(本当に路上でプロレス技の応酬)、街中でショットガンを撃ちまくって暴れまわっているのにそれほど周りに気にされない(警察とかも来ないし、通報もされない)、など終始ゆるめのスタンスで宇宙人とのバトルが描かれていきます。
前半はゆるいなぁ、という感じでまどろっこしく感じるのですが、中盤以降はこのゆるさが逆に癖になってきてこれこそが本作の魅力なのだと気づいてしまったらもう、カーペンターによる洗脳は完了しています。
シンプルですが面白い独特の世界観なのでできれば続編やスピンオフなどこの物語の続きが観たかったです。
本作はDVD、ブルーレイ、4K HDなど何度もソフト化されていて比較的見やすい環境ですので是非ご覧いただきたいと思います。