おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
アントニオ・バンデラス主演の元エージェントの活躍を描くガンアクション、、、ではなくバンデラスは助演で、ジェイミー・キングが主演のレディエージェントアクション!!
作品紹介
2023年1月13日公開
今回ご紹介する作品はアントニオ・バンデラスが助演で活躍するジェイミー・キング主演作品です。
それでは、まずはあらすじから、
バンシーのコードネームで呼ばれた元CIAの凄腕エージェント、デライラは、反逆罪の容疑をかけられた父の死の真相を探るため、
過去の出来事を知る暗殺技術の師匠ケイレブを訪ねるが、同時にケイレブに因縁を持つアンソニーもCIAの特殊部隊員を率いて追跡を開始し、
やがて、ケイレブを中心に両者が激突する事になるのだった!?
アントニオ・バンデラスが出演した、アクション作品です。
監督はタイリース・ギブソン主演のミニダイハード、(レッドブレイク)(詳しくはこちら)や、ジョナサン・リス・マイヤース主演の(サバイバー2024)等の、
ジョン・キーズで、本作でも監督と製作を担当し、他の監督作品同様に、どこかの作品で見た事のあるような設定の縮小版のような物語世界を描いています。
主演は残念ながらバンデラスではなく、(シンシティ)シリーズや、スタローンの(大脱出)シリーズの2作目と3作目や、
チョウ・ユンファ主演の(バレット・モンク)、ブルース・ウィリスの(アウト・オブ・デス)(詳しくはこちら)等のジェイミー・キングで、
凄腕に見えない凄腕元エージェントを演じています。
で、そのジェイミー・キングを凄腕に育てた元CIAの師匠役で、アントニオ・バンデラスが助演で登場します。
アントニオ・バンデラスは、2020年製作の(ペイン・アンド・グローリー)でのカンヌ国際映画祭の主演男優賞受賞とアカデミー賞のノミネートで再ブレイク後、
(アンチャーテッド)や(ヒットマンズ・ワイフズ・ボディガード)、そしてインディ最新作(インディ・ジョーンズと運命のダイヤル)等、
大作の助演などでも、さらに大活躍していますが、本作のような比較的規模の小さい作品への助演も続いています。
ただ、やはり権威ある賞を受賞したためか、(エクスペンダブルズ3)に出演していた時期のような小物的な扱いの役柄ではなく、
B級作品ながらも、バンデラスが登場する事で、作品の深みが増すような役柄を、渋く好演しています。
で、そんな元エージェントに見えないジェイミー・キングと渋さを増したバンデラスに戦いを挑むのは、
テレビシリーズ(サンズ・オブ・アナーキー)や、リメイク版の(パピヨン)、カルトスリラー(夕暮れにベルが鳴る)のリメイク(ストレンジャーコール)等に出演している
トミー・フラナガンで、かなりの人数を率いて主人公達を追い詰めていきます。
この戦いに、完全な脇役かと思いきや、主役のジェイミー・キングと共に戦いに参加して大活躍していく事になるバンデラスの娘役で、
(ラン・ハイド・ファイト)等のキャサリン・デイビスが参戦し、後半からの途中参加の割には、主役級に活躍していきます。
で、そんなスタッフ・キャストが集結した本作の物語は、何らかの事件が既に発生していて、その事件を調べるためにCIAの上層部に凄腕エージェントであるジェイミー・キングが尋問を受けている、
という所から始まります。
いきなり過去の出来事によって、主人公が尋問を受けているので、何が起こったんだ?という興味はそそられますが、
本作は基本的にシンプルなストーリーではありますが、この過去に起こった出来事と現在の出来事を交互に描く、という物語の描かれ方が非常にややこしく、
しかも、尋問シーンから速攻で、さらに5年が経過しますので、冒頭から混乱を招いてしまいます。
五年間の謎の空白も良く分かりませんが、過去のシーンの映像が、断片的な記憶のフラッシュバックの様に表現されていて、その過去のシーンの補足を現在の登場人物が台詞で補う、
という感じで、その説明も十分せずに物語が進みますので、過去の出来事がまるで夢のような感じで現実味がなく(さらに五年も経過していますので)、
結果的に現在の主人公である元エージェントのジェイミー・キングは、父親の死の真相を探るために、その事件に関わった人物と戦っているのに、
その原因となった父親の存在をそんなには感じない、という、ふわっとした物語となっています。
一応、断片的な過去の映像で、ロシアに関する情報を所有している女性を警護している時に事件が発生して父親とその親友である特殊部隊チームメイト、
アントニオ・バンデラスとトミー・フラナガンの3人が、主にその任務に携わってその作戦後に父親は亡くなり、バンデラスは失踪、
で、残りのトミー・フラナガンは、何故かCIAの雇われエージェントと共にバンデラスを追う立場になっている、
という過去とは違う立場の現在の流れの中で、父の死の真相を知るはずのバンデラスを、結構簡単に探し当てたジェイミー・キングは、
そこで、バンデラスに父の死に纏わる驚愕の事件の真相を聞かされる、、、、、、、
というわけでもなく、重要な情報を握っていた女性の警護任務に就いていた、以上の凄い事実が分かるわけでもなく、
父親も結局遺体が発見されていないので、どこかで父親は生きていると信じているジェイミー・キングが、はっきりとした父親の死の証拠を発見する事も無く、
バンデラスの『血を流して倒れているのを見た』という言葉だけで、なんとなく、やっぱり死んでいるという結論に達して、
後はとにかく、追いかけてくるトミー・フラナガンとのガンバトルへと突入していきます。
で、結局本当の真実を知っている(のかどうか分かりませんが)トミー・フラナガンとのラストガンバトルの末に、勿論ジェイミー・キングは凄腕なので、戦いには勝利しますが、
結局、物語の主人公の行動理由だった父親の死の真相(生きているか、死んでいるかも含めて)をはっきりと知ることなく、物語は終幕を迎える、
という、勢い重視な、展開の物語となっています。
という事で、ストーリー的には、少々盛り上がりに欠けますが、本作はガンアクション部分が意外に見所で、
全然凄腕に見えないジェイミー・キングのくにゃくにゃな動きはしょうがないとしても、その動けないキャストをカバーするガンアクションシーンの魅せ方が意外にカッコ良く、
各アクションがヒロイックにカッコ良く映えるような演出の連続で、ジェイミー・キングの軟派感と、
本編のドラマ部分の薄さをカバーしていきます。
特にクライマックス近辺の、バンデラスの娘役キャサリン・デイビスとのコンビを組んでの大銃撃戦は、なかなかの迫力で、そこだけでも鑑賞する価値のあるシーンとなっています。
流石に前半ほとんど登場しないキャラクターと主人公がいきなりバディを組んで悪党と戦うラストガンバトルは、かなりのご都合主義的ではありますが、
やはり大勢の悪漢相手に追い込まれた女子二人が、果敢に立ち向かう、というシチュエーションはそれまでの物語を度外視しても楽しめる内容となっていますので、
レディースアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
ただ、ジェイミー・キング、よっぽど華奢で、肉体的なトレーニングを積んでいないのか、それとも極端に力がないのかわかりませんが、
二丁拳銃をカッコ良く構えた時の、前方に突き出した両手が、
常にぷるぷる震えています。
標的を外すレベル(醉拳の師匠の蘇化子がお酒がきれた時ぐらい)に震えていますので、逆にこの状態で命中させている所が凄腕ですね、、、
作品情報
2022年製作 アメリカ製作 アクション
監督・製作 ジョン・キーズ
出演 ジェイミー・キング、アントニオ・バンデラス、トミー・フラナガン、キャサリン・デイビス、キム・デロンギ
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