クリフ・サバイバー(DARK NATURE)85分

投稿者: | 2023年12月14日

おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

心にトラウマを持つ女性が集まる自然を舞台にしたセラピーで、ある地区に入り込んだ事で、正体不明の何者かに命を狙われるサバイバルホラー!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、心にトラウマを持つ女性たちが、自然を舞台に何者かに命を狙われるサバイバルホラー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

彼氏のDVによって心に傷を負った女性ジョイは、親友のカルメンの誘いで、ドクター・ダンリーが主催する

山奥を歩き、厳しい自然と接する事で、心をリフレッシュさせるセラピーに参加する

しかし、ある地区に入ると、ジョイは、暴力を振るわれた過去の幻影がフラッシュバックし、不可解な現象が起こり始める。

そして、今度はセラピーの他の参加者にも異変が起こり始めるのだった!?

監督・製作・脚本は(CREEPYPASTA)等の女流監督バークレー・ブレイディで、女性ならでは視点で、トラウマを抱えた女性たちのスリラーを演出しています。

バークレー・ブレイディ

主演は、(Xmen:ダークフェニックス)や(ジグソウ:ソウレガシー)等のハンナ・エミリー・アンダーソンで、

元カレのDVによって心にトラウマを抱えた主人公を好演しています。

ハンナ・エミリー・アンダーソン
ハンナ・エミリー・アンダーソン

で、主人公を何かと気にかけてくれる親友役で、(DON`T SAY ITS NAME)や、(PARALLEL MINDS)等のマディソン・ウォルシュが登場し、

主人公と共に地獄のような状況に陥っていきます。

マディソン・ウォルシュ
マディソン・ウォルシュ

で、旅を共にする女性メンバー役で、テレビシリーズ(ABRACADAVERS)等に出演しているヘレン・ビレイが登場し、危うい状況に陥っていきます。

ヘレン・ビレイ
ヘレン・ビレイ

で、メンバーでありながらも、元軍人としてのサバイバル経験を持つリーダー的な存在で、(THE NORTHLANDER)や(RIVER OF SILENCE)等のロザンヌ・サパノーが登場し、

トラウマを抱えつつも、メンバーを先導していきます。

ロザンヌ・サバノー
ロザンヌ・サパノー

で、そんなメンバーを率いていくセラピスト役で、(レネゲイズ)や(誘う女)等のキーラ・ハーパーが登場し、心に傷を持つメンバーを導いていきます。

キーラ・ハーパー
キーラ・ハーパー

そんな、女性メインのスタッフ・キャストが結集した本作の物語は、

ハンナ・エミリー・アンダーソン演じる主人公が、ドメスティックな彼氏に、ライターの蓋をカチカチやりながらキレ始めて、暴力を振るわれるシーンから始まります。

その彼氏の暴力によるトラウマは相当重度なようで、フラッシュバックに悩まされて夜も眠れない日々が続いています。

そんな状況から抜け出させるために、マディソン・ウォルシュ演じる親友カルメンが、山奥を歩き、厳しい自然と向き合う事で、

強い精神力を身に着ける独特のセラピーの先生が開いている会にハンナも参加してみる事になります。

で、そこの会には、ハンナと同じように心にトラウマを持つ、ヘレン・ビレイ演じるタラや、従軍時の戦闘経験で、

心に傷を負ったシャイナも参加していて、微妙な空気が流れる中で、いよいよハイキングセラピーが始まります。

で、厳しいのか優しいのか良く分からない先生の下、ハイキングは進みますが、そこは心に何らかのトラウマを持つ者同士ではありますので、

ずっと微妙な空気を保ったまま、ハンナが正体不明の何者かの気配を感じ始めます。

ただ、それと同時に、DV元カレのライターのカチカチフラッシュバック等も見えてしまいますので、それが現実に存在する何者かの気配なのか、

心の中のトラウマからくる妄想なのか、はっきりと分からない、という状況で、まずはハンナだけが独りで精神的に追い込まれていきます。

そこまでなら、妄想という事で片付きそうですが、今度は過去にリストカットの経験のあるタラまでが、何かの気配と過去のトラウマのフラッシュバックを見るようになっていきます。

勿論、先生に訴えかけますが、先生は、『セラピー中は、状況が後退する事もある。』という感じで、一向に聞き入れてもらえない中、

ある朝起床してみると、タラの姿が忽然と消えている、という所から、サバイバルホラー展開へと突入していく事になります。

後半の事に触れてしまうとネタバレとなってしまうので、割愛させて頂きますが、前半と後半でホラーはホラーでも、

全く違うジャンルのホラー展開となっています。

というより、日本の邦題とDVDジャケットデザインから、女性が険しい山を登山中に命がけのサバイバルを経験するするような作品を、ほとんどの方が期待すると思われますが、

実際は、崖は少しだけの登場で、トラウマを持つ女性たちが(クライモリ)や、(ディセント)のような目に合うサバイバルホラーとなっています。

前半のサイコサスペンス描写は、なかなかにスリリングで、カチカチライターの不快感も伴って、緊迫した状況が続きますが、

後半になってジャンルが変わってしまう事で、そんなライターのカチカチ音なんかどうでも良くなってしまうぐらいに、

トンデモナイ直球なB級展開になるのは、そういうジャンルが好きかどうかの好みによって意見が分かれそうな急展開となっています。

逆に言うと、トラウマがどうでも良くなるぐらいの酷い目に合って、主人公はトラウマを乗り越える事ができた、という捉え方もできそうですが、、、。

という事で、山登り映画ではなく、森を歩く映画で、サイコサスペンスから別ジャンルへと変わってしまう内容ではありますが、

前半と後半は別物として鑑賞すると、それぞれの見所はしっかり存在する作品となっていますので、ホラー好きの方や、サスペンス好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2022年製作 カナダ製作 サスペンスホラー

監督・製作・脚本 バークレー・ブレイディ

出演 ハンナ・エミリー・アンダーソン、マディソン・ウォルシュ、ヘレン・ビレイ、ロザンヌ・サパノー、キーラ・ハーパー

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