お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
集団失踪事件の真相を、事件後に見つかったテープでひも解く、という既視感満載のお馴染みPOV撮影によるリアルサスペンス!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、集団失踪事件の真相をPOV形式の映像で見せていく、リアルサスペンス作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ある病院で乳幼児を誘拐した看護師が、そのまま病院の窓から飛び降り自殺する、というショッキングな事件が発生した。
その捜査を担当する事になった刑事は、その病院内に設置された監視カメラなどの映像から、事件当日正体不明の第三者の存在を疑い始める。
その存在を追ううちに、刑事は驚愕の真実にたどり着く!?
邦題は(エンド・オブ・ヒューマン人類滅亡の日)と規模が大きいですが、実際の映像は一つの病院で起きた集団失踪事件の真相が記録されたDVDが発見されて、
そのDVDの内容を見ていく過程で色んな事実が発覚していく、という展開ですので、
人類滅亡とかの物語では全くありません。
せいぜい20人ほどです。
ただ、このDVDにはこの病院での事件のみが描かれていますが、登場人物が初登場時に名前の紹介とともに失踪者番号〇〇番と表記されて、
その後失踪する事を初登場時点で示唆する、というすいぶん思い切った表現を選択してしますので、
その番号の桁数がとんでもない数字という事で、この物語で描かれている事件が発生している時点では20人ほどが犠牲になる事件だけれども、
その後はとんでもない人類滅亡レベルの失踪事件に発展する、という観ている側の想像力にほとんど委ねる、
という、なかなかの上手い表現方法で、少ない予算を補っています。
なかなかのハッタリ感ですね。
そう考えると邦題の盛り方もあながち、言い過ぎでもないような気もしてきます、、。
いや、でもやっぱり実際内容観ると言い過ぎですね、、。
という事で、例によって低予算ホラーやサスペンスのお約束となったPOV撮影でのサスペンス作品です。
流石に、似通った作品が多すぎて、もう表現の仕方も新鮮味のない作品が多くなってきていますが、本作も例にもれず、どこかで見た事のあるような展開の目立つ作品となっています。
ただ、本作に関しては、刑事の捜査状況を、密着カメラマンが同行して撮影している手持ちカメラの映像と病院の監視カメラの映像をザッピングしながら編集した映像を記録したDVDを観ている、
という設定ですので、結構しっかりとカメラが切り替わるので、POV撮影の醍醐味であるリアル感は極めて薄い、というのが逆に特徴となっています。
というより、はっきり言ってしまうと、引きの画面と登場人物の適度なアップが、適度に切り替わりますので、POV撮影の意味がほとんどありません。
物語展開的にも、オカルトっぽい要素などが途中出てきたり、面白そうな要素はあるのですが、なかなかあまり展開に活かされる事なく、
失踪事件の真相もなんだか良く分からない、というPOV作品に多く見られるなんとなくフワッと終わるラストとなっています。
病院で起きた集団失踪事件の真相を描く、という題材自体は怖い物見たさを煽られて、POV作品と相性が良さそうですが、
刑事の派手な立ち回りや、リアル感の薄い撮影方法なども含めて、描き方がちょっとPOVらしさを感じにくい内容となってしまっているのではないでしょうか。
という事で、ちょっと既視感のある作品ではありますが、POV作品好きの方でしたら、いろいろ突っ込みながら鑑賞してみると、ちょっと違った楽しみ方もできて、良いのではないでしょうか。
それにしても、この辺でもう少し変化球的なPOV作品に登場して欲しいところですね、、。
作品情報
2012年製作 イギリス・ポーランド製作 POVサスペンス
監督 アレクサンダー・ウィリアムス
出演 サイモン・フィリップス、マーク・ビッカーリング、ピーター・バレット、キーラ・ダルビッシュ
その他のPOV作品
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