お薦め度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
ゾンビ映画もここまで来た!ついに登場イケてる女子が活躍するゾンビミュージカル!!でも歌メインで躍動感のあるダンスはほとんどありません。
作品紹介
2019年5月31日公開
今回ご紹介するのは、イケてる女子と仲間たちのティーンエイジ青春コメディ、と思いきやゾンビ世界のミュージカル、という作品です。
それでは、まずはあらすじから、
クリスマスの日、朝学校に出かける際に父親と喧嘩したアナ(エラ・ハント)は友人と気まずい雰囲気のまま登校する。
学校ではいつもと変わらぬ仲間たちが待っていた。
普段通りにふざけ合う仲間たち。
しかし、アナの気づかないうちにゾンビウィルスは蔓延し、そのウィルスは学校内にも蔓延しだしていた、、!?
ゾンビ映画もここまで来ました。
ゾンビミュージカルです。
しかも、女子力の高い系のドラマっぽい雰囲気の中で始まるゾンビミュージカルです。
それが、全て、といっていいぐらいの作品で、物語的には、学園内でゾンビと戦いながらサバイバルするだけの物語です。
それをミュージカルシーン満載で描いていますので、物語自体はあまり展開しません。
それを受け入れられるかどうか、が全て、といっていいぐらいの作品となっています。
グログロのゾンビ作品が好きな人にとっては、あまりの展開のなさに途中で飽きてしまう事もあると思いますが、
逆にドラマ系の作品が好みでゾンビ作品などもちょっと興味がある、ぐらいの人にとっては風変わりな作品で調度良いかもしれません。
全米での評価は好評だったようで、公開週の興行収入4位と比較的ヒットしたようです。
個人的には、変わっていてこんな作品もたまには良いか、と思う反面、後半になってくると物語も佳境に入ってきますので、そんな盛り上がりかけているときに歌を歌い出してリズムを狂わされるのはちょっとどうなのか、とも思いました。
「いや、今は歌うたうよりも物語を進めてよ」、と思う瞬間は後半になるにつれ多くなっていました。
あと、気になったのは、ミュージカルのイメージって、歌って踊るシーンを見て気持ちが高まるイメージなのですが、本作のミュージカルシーンはほとんどダンスがありません。
歌のみです。
簡単な振り付け的な動きもありますが、それもクルッと1回転する、とか、勢いよくジャンプする、といったぐらいの動きです。
そのため、ミュージカルシーンでは登場人物がクチぱくで楽しそうに悦に入って歌っているPVを延々と見ている感覚があり、
近年製作された(LA・LA・LAND)や、(グレイテストショーマン)、(CAT’S)、(メリーポピンズリターンズ)、(ハイスクールミュージカル)のような心躍る躍動感的なものは感じられませんでした。
あと、選曲している曲がいたって普通のポップな曲ばかりで、他のミュージカル作品で聞けるような曲が少なかったのも、どこかのアーティストのPV感が募る原因となっていたのかもしれません。
これに関しては、ダンスを踊らないミュージカルを製作する、というしっかりとした趣旨で選曲していれば、おのずとミュージカル映画で見聞きするような曲ではない普通のポップな曲になるのかもしれないので、なんともいえませんが、どうなのでしょうか。
そういった感じで、グログロゾンビ映画が極端に好きな人や、逆にミュージカル映画が極端に好きな人からは、両方とも中途半端と取られかねない内容ではありますが、
そうったジャンルを飛び越えた作品作りに挑戦する製作者もあまり出てこないと思いますので、本作は貴重な作品にはなっていると思います。
世にも珍しいゾンビミュージカル、機会がありましたらご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2017年製作 イギリス製作 ホラーミュージカル
監督 ジョン・マクフェール
出演 エラ・ハント、マルコム・カミング、サラ・スワイヤー、クリストファー・ルヴォー
その他のゾンビ作品
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