お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
完全にB級SF作品ながらも意外とツボを押さえた展開が小気味よいスタートレックお手軽版SFアドベンチャー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、完全にB級作品ながらも短い上映時間にしっかりとしたドラマの詰まったSFアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
エイリアンの地球侵略が進む中、人類の希望を乗せて一部の人間は、スペースタイムロードを抜けて銀河系の遥か彼方までやってきていた。
そこにある氷で覆われた惑星アイスプラネットは、人間が生活できる条件に恵まれていたが、そこにまでエイリアンの侵略の手が伸び始めていた、、!?
(スタートレック)シリーズのような宇宙艦隊戦や他の惑星での冒険を描いたSFアドベンチャー作品です。
完全にセット丸出しなので(スタートレック)シリーズで例えると初代館長であるウィリアム・シャトナーが活躍していたテレビシリーズか、
その映画版ぐらいの雰囲気の作品となっています。
ただ、完全にB級作品ではありますが、これが意外にSF冒険アドベンチャーとしてのツボを押さえた展開になっていて、予想以上に楽しめる作品となっています。
まず、物語の大筋としては、すでに地球はエイリアンの侵略にあっている状態で、人類は宇宙への移民なども含めた探査や、脱出なども行われている時代が舞台。
主人公達が乗る宇宙船はエイリアンとの戦闘を潜り抜け、やっとの思いで戦闘を乗り越えて、地球へ帰還したいところだったが、
肝心の戦艦が航行不能に近い状態になってしまいます。
そこへ、人類側の所属不明艦に遭遇し、その乗組員によって所属不明艦に招き入れられます。
しかし、その艦は、実は重要な任務を受けて地球から出発した探索艦で、地球に帰還する事は出来ない事が分かります。
実は、その艦は、宇宙からの謎のメッセージを受けて、人類の希望を乗せて、宇宙の果てのある地点に向けて出発していたのでした。
果たして、乗組員、人類の運命は?
というのが前半の流れとなっています。
はっきりいって設定自体はスカスカといった感じではありますが、中盤までで既にアクションは満載となっていて、こういう作品に求められる宇宙艦隊戦や、
宇宙戦闘機でのバトルなどもしっかりとテンポ良く描かれていますので、まず飽きる事はありません。
で、サクッと宇宙船を乗り換えて、その艦の元々の使命である惑星へと向かって行くことになります。
ここが要するに氷の惑星アイスプラネットなのですが、実際に降り立って見ると、氷のように見えて実は冷たくない、
と登場人物が言っていますので、実際はアイスではないようです。
で、そのアイスみたいなプラネットでの探索が始まりますが、ここでもなかなかの大冒険が待っています。
人間のような姿をした先住民や、攻めてきたエイリアンとの戦い、そのエイリアンを倒すために、何か他の生物と合体しての超人化(ウルトラマンやデビルマン的な感じです)等、
短い上映時間いっぱいに冒険要素を詰め込んでいます。
その冒険を繰り広げる隊員たちも個性的で、正義感が強く任務に忠実な親子二世代で艦長職を務める偏屈館長を筆頭に、
(スターウォーズ)のハン・ソロのような、はねっ帰り戦士、
長身で戦闘能力が高く、リーダー格で、ここぞという時には探査ブーメランを投げるというオールマイティなブーメランレディ、
議員の娘でお嬢様育ち、でも好奇心旺盛で、ファーストコンタクトな種族とも率先して会話を成立させようと試みるお転婆娘、
いつのまにか乗船している謎の密航者の少女、
など個性豊かな面々が冒険アドベンチャーを盛り上げていきます。
特にアイスプラネットに着いてからの展開は後半の超人誕生のクライマックスにかけて非常に盛り上がり、今後の展開へも期待させるような流れにもなっていて見どころが詰まっています。
ただ、残念なのは、ラストシーンでこの物語はアイスプラネット物語の第1章だとナレーションが入っていますが、どうやら第2章以降は製作されなかったようで、
宇宙へ解き放たれた人々のその後の活躍が見れないのが残念です。
結構伏線というか、描き切れていない要素が多く、色々面白くなりそうな雰囲気はあっただけに残念です。
という事で、完全に低予算作品ですが、意外と楽しめる要素は多い作品となっていますので、B級作品好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
良質のB級作品に出会ったワクワク感は味わえますよ。
作品情報
2002年製作 ドイツ製作 SFアクション
監督 ウィンリッチ・コルプ
出演 ウェス・スチュデイ、ジェームズ・オシュア、サブ・シモノ、ヴァレラ・ニコライ、レイ・ベーカー
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