お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
事故に合い昏睡状態から目覚めた男には超能力が身についていた!!チョウ・ユンファが珍しく完全な悪役に挑んだサスペンスアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、事故によって超能力を身に着けた男が、殺人鬼と戦うサスペンスアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
アラン(ミウ・キウワイ)とハーレイ(エリック・ツァン)は、一緒に暮らす親友同士。
ある日、アランが大変な事故に合い、昏睡状態となるが、脳波だけは激しく揺れていた。
その後奇跡的に目を覚ましたアランには、他人の夢に入り込む、という特殊能力が備わっていた。
サモ・ハンキンポーが自身の製作会社で製作したサイキックサスペンスアクション作品です。
タイトルなどからシリアス全開の作品のように思えますが、そこはサモ・ハン作品なので、前半40分ほどは、(福星)シリーズのような、
おバカ系の他愛のないギャグのオンパレードのコメディ作品となっています。
なかなか本題に入らず、チョウ・ユンファも登場せず、の状態でギャグが延々と続きますので、不安になってきますが、中盤以降劇的に急展開していきます。
まずミウ・キウワイが事故に合い、昏睡状態となり、そこから奇跡的に目を覚ましたら、他人の夢に入り込む能力が付いていた、
といういきなりのSF設定が加わり、色んな実験などを行うサイエンススリラー的な展開へと入っていきます。
割と突然の方向転換ですが、その実験(の休憩中?)に物体を動かしたり、など念動力の話がなんとなく、加わってきます。
他人の夢に入るのと、物体を動かす力は、全く違う能力のような気がしますが、そこはさておき、物語は少しづつ、サイキックスリラーへと展開していきます。
で、そんなある日、エリック・ツァンが偶然殺人現場を目撃してしまい、命を狙われてしまいます。
この辺りからは、SF色が薄くなり、今度は殺人犯とのチェイスがメインのサスペンスアクションへと路線が再変更されていきます。
要するにこの殺人鬼を演じているのがチョウ・ユンファで、大量にあるチョウ・ユンファ作品でも、ここまで強烈に100%悪役を演じている作品は他に見当たりませんので、
それだけでも貴重な作品となっています。
本作が製作された1986年といえば、伝説の傑作アクション(男たちの挽歌)が製作された年ですので、あの傑作を撮影しながら本作のようなド悪党の作品を撮影していたと考えると、
その演技力の幅の広さに、改めて驚かされます。
というより、その時点ですでに売れっ子スターだったのに、良くこの役柄を引き受けたものだと思います。
それぐらいに分かり易い悪徳刑事とその後の末路を壮絶に演じています。
この強烈な悪徳刑事が登場以来、完全に前半のコメディ色は一切なくなり、完全なハードサスペンスアクションとなりますが、
エリック・ツァンの身を守るために、親友のミウ・キウワイが駆けつけ、悪徳刑事3人組(チョウ・ユンファ、ユン・ワー、フィリップ・コー)VS主演二人、
という構図になっていきます。
で、戦いの舞台は廃車置き場へと移り、いよいよクライマックスの対決へと展開していきます。
ここで、悲劇的な出来事が起こり、完全に忘れていたサイキックアクション設定に再び戻ります。
ミウ・キウワイの念動力が怒りの作用で、突然覚醒します。
覚醒した場所が廃車置き場という事で、そこには動かなくなった車が大量に積み上げられています。
そこで、いきなり念動力の達人となったミウ・キウワイは、体中から血を流しなら持てる力を大爆発させ、悪徳刑事3人は、壮絶な復讐を果たされます。
あの、大スターがそんな目に合う、要するに本作の見どころは、そういう奇をてらったような部分にあると言えるのかもしれません。
という事で、サモ・ハン作品という事で、笑いもあるお気楽サスペンスコメディと思って鑑賞し始めてみたら、後半とんでもない結末へとつながる、
というある意味ごった煮的な展開が一つの魅力となっている、香港映画らしい作品ですので、
香港映画好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしても、邦題とVHSジャケットのネタバレ感は半端ないですね、、。
作品情報
1986年製作 香港製作 サスペンスアクション
監督 ラウ・カーウィン 制作 サモ・ハンキンポー
出演 ミウ・キウワイ、エリック・ツァン、チョウ・ユンファ、エミリー・チュウ、ウー・マ、フィリップ・コー、ユン・ワー
その他のチョウ・ユンファ出演作品
ジョイ・ウォンと共演した刑事ラブストーリー(傷だらけのメロディー)はこちら
(男たちの挽歌)の名コンビ、ティ・ロンと再共演した刑事アクション(非情の街)はこちら
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