おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
中国で実際にあった強盗団と特別捜査隊の戦いを題材に、近年の作品では珍しくほぼ現代を舞台に市街地での銃撃戦満載で描くクライムポリスアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
WOWOWにてチャイナ・ヒート 極悪強盗団vs特別捜査隊のタイトルで放映
今回ご紹介するのは、実際に起きた強盗事件を基にダニエル・ウー主演で映像化したクライムアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
地方都市の警察署に異動となったジョン(ワン・チェンイェン)は、異動早々にデパートを襲った武装強盗団と戦う事となり、グループに拉致されてしまう。
その後解放されたが、強盗団は大胆にも数か月のサイクルで大事件を起こすようになり、ジョンと強盗団との戦いは長期化していく事になる。
近年製作される中国作品(本作は香港との合作ですが)では、珍しくほぼ現代(1991年から1996年の間に実際に起きた事件)を舞台にした、クライムアクション作品です。
何故、この作品の撮影許可が下りたのかは分かりませんが、一応30年前ぐらいに起きた事件の映画化という事で、
現代ではないと判断されたのか、警察の英雄的な活躍を描いているから大丈夫、という判断なのか、理由ははっきり分かりませんが、
しっかりとした現代を舞台にした香港・中国の合作クライムアクションとなっています。
近年の中国映画はこういう作品はほとんど撮影許可が下りずに、結果的に時代ものの、武侠作品ばかりになってしまいますので、
非常に貴重な作品と言えるかと思われます。
監督はジョニー・トー監督の(ホワイトバレット)や、ドニー・イェン主演の(カンフージャングル)、
ラウ・チンワンとトニー・レオン共演の(魔術師Xのダブルトリック)等の脚本家として香港映画界になくてはならない存在となっているラウ・ホーリョン。
本作では脚本と監督を兼任してその類まれなるアクションセンスを発揮しています。
主演は(ウォークラフト)や(トゥームレイダーファーストミッション)等、ハリウッド作品でも大活躍中のダニエル・ウーと、
チャン・チェン主演の(ブレイドマスター)やアーロン・クォック主演の(ピースブレイカー)、(ビッグショット)等の主演作を持つワン・チェンイェン。
この二人が強盗団と特別捜査隊という立場で火花を散らす男のドラマとなっています。
立場の違う男二人が火花を散らして激突する展開は、まさに香港映画お得意のアクションジャンルで、その辺を掘り下げた内容となっていきます。
この主演二人を支える共演者は、ダニエル・ウーを支える恋人役でショーン・ユー主演の(モンスターランナー怪物大戦争)(詳しくはこちら)のヒロイン役や、
アーロン・クォック主演の(九龍猟奇殺人事件)等のジェシー・リー、
ワン・チェンイェンの部下として活躍する、アンソニー・ウォン主演の(ザ・スリープカース)等のミシェル・ワイ等
豪華なキャストが揃っています。
あと、ちょっと本筋とはあまり関係ありませんが、主演の二人がどちらもユニークなヘアスタイルで登場します。
ダニエル・ウーに関しては後半逮捕後に頭を丸坊主にされる、というシーンが存在しますので、撮影が前後したためにかつら着用だったのではないかと思われますが、
ワン・チェンイェンの方は、何故か1991年の時代に偽ブルース・リーのようなヘアスタイルで登場し、その後もベースはそのままにちょっとさっぱりした、程度のヘアスタイルをキープしていましたので、
もしかすると実際の事件の警察側のモデルとなった関係者に似たような風貌の捜査官が存在したのかもしれません。
(ヘアスタイルは別として)どこまで実際の事件を忠実に映像化しているのかは分かりませんが、お互いのキャラクターがかなりヒーローのように誇張して描かれていて、
自由な元気のある香港映画とそんなに変わらないぐらいに娯楽度の高い内容となっていますので、事件が起きた日時と場所と、ある程度の結果は恐らく事件通りかと思われますが、
実際に起きた事件の詳細は、結構自由な創作によるものなのではないでしょうか。
ですので、娯楽としてのクライムアクション度合いは非常に高いですが、実録ものとしての信ぴょう性は結構薄そうです。
という感じですので、そういう意味でも、逆にしっかりと娯楽作品として楽しめるアクション作品となっています。
世界的な人気を誇るビッグスター映画以外でこのようなジャンルの作品が製作公開されるのは、本当に貴重といえすのではないでしょうか。
という事で、物語自体は、一応実際の事件に基づいていますので、結果は決まっていますが、
強盗団と特別捜査隊との激しい戦いの末に逮捕するまでを描いた多くの人が楽しめる娯楽作品となっていますので、
香港映画好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
それにしてもダニエル・ウーは善人を演じても悪人を演じても説得力がある貴重な存在ですね。
作品情報
2020年製作 中国・香港製作 クライムアクション
監督・脚本 ラウ・ホーリョン
出演 ダニエル・ウー、ワン・チェンユェン、ミシェル・ワイ、ジェシー・リー
その他のダニエル・ウー出演作品
予算のかかったハリウッド作品の重要な役柄で登場し、一応二丁拳銃も披露する(レミ二センス)はこちら
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