おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
香港の街中を走る違法レースの世界を舞台に、カラ・ワイやフィリップ・キョン、リウ・カイチー等、有名香港スターが脇役として登場する既視感は満載なカーアクション作品！！
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、香港の街中を舞台にしたカーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
違法公道レーサーとして活躍していたナムは、難病の息子の治療費を稼ぐため、富豪の御曹司の引き立て役としてチームに入るが、
ナムに恨みを持つ日本人レーサー松本によって、レース中に御曹司が追突され重傷を負ってしまう。
さらに、松本の違法レースの挑戦を受けた弟が、同じ目に合った事をきっかけに、ナムは再び違法レースの世界へと戻ってくるのだった！？
監督・脚本は、（ビーチスパイク）や、ルイス・ファン主演の（少年當自強）等を監督しているトニー・タンで、
香港で人気のジャンル、違法カーレースものを、分かり易く映像化しています。
主人公のレーサー役は、（リセット 決死のカウントダウン）（詳しくはこちら）や（陪安東尼度過漫長歲月）等の
リウ・チャンが扮し、分かり易いヒーロー設定のドライバーを演じています。
で、主人公の血気盛んな弟役で、（ハードナイト）（詳しくはこちら）や（神探大戦） （詳しくはこちら）等の
カルロス・チャンが登場し、積極的にレースに挑んでいきます。
で、主人公のライバルレーサー役で、日本から（レイルロードタイガー）や（ライジングドラゴン）等の
浅野長英が出演し、マイナス要素を全て担当して行きます。
で、そのチームメイトとして、こちらも日本から（二人小町）や（バーニングダウン）（詳しくはこちら）等の
和泉素行が登場し、中盤まで主人公と対峙して行きます。
で、主人公が所属するカーレースチームの会社の経営者役で、（レディスクワッド） （詳しくはこちら）や
（クラッシュエンジェルス）（詳しくはこちら）等のカラ・ワイが登場し、作品世界を掘り下げていきます。
で、カラ・ワイの弟役で、（ザ・ミッション非情の掟）や（暗戦デッドエンド）等のラム・シューが登場し、
ゲスト的な登場ですが、印象を残していきます。
で、違法レースを取り締まる警察官役で、（毒戦ドラッグウォー）や（激戦ハート・オブ・ファイト）等の
フィリップ・キョンが登場し、主人公達を追い詰めていきます。
で、違法レースの主催者役で、（カンフーハッスル）（詳しくはこちら）や（少林サッカー）等のラム・ジーチョンが登場し、笑いの部分を彫り上げていきます。
で、主人公の妻役で、（地獄第19層）（詳しくはこちら）や（名探偵ゴッドアイ）等のボニー・シンが登場し、作品世界を掘り下げていきます。
で、主人公のドライビングの師匠役で、（ビーストストーカー証人）や（SPL）等のリウ・カイチーが登場し、物語に深みを与えています。
そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、香港の夜の公道で催されている違法カーレースの常連優勝者であるナムが、
今日も、弟を含むチームメイトと勝利を収めるシーンから始まります。
ただ、ナムには妻子がいて、幼い息子には心臓に病があって、治療するには大変高額な医療費がかかる、という事で、
チームメイトの御曹司が、母親が経営する自動車部品メーカー所属のプロレーシングチームを作る、という事で、
医療費のために、そのチームの御曹司を引き立てるペースメーカー的な役割としてチームに所属する事になります。
で、その日以来常に2位をキープする引き立てレーサーの道を歩む事になります。
そんな状況のある公式のレースで、いつものように御曹司を引き立て、守る走りを見せていたナムに、かつてナムに大敗した事で、
メンツをつぶされ、恥をかかされた日本人レーサー松本が追い付き追い越し、そして御曹司の走るマシンにわざとぶつかって事故を発生させてしまいます。
そして、この事故によって、御曹司は重症を負い、ナムは責任を問われます。
チームから去るべきか迷うナムですが、そんなナムを、松本はさらに挑発してきます。
で、もう違法レースには戻ろうとしない兄に代わって、弟が、松本の挑戦を受ける事になります。
勿論、この勝負は、公式のレースではなく、ラム・ジーチョンが取り仕切る公道を利用した違法レースで、
他にもレーサーを招集し、4台が参加しての大掛かりなレースとなりますが、またしても松本の故意の追突によって、
今度は弟の車が事故に見舞われて、弟が重症を負ってしまいます。
そして、ここへ来てついに、ナムは松本の挑戦を受けて、公道レースの現場へと戻ってくる、、、、、
、、、、というのが、大体の大筋となっています。
香港映画で公道レースものと言えば（爆走！高速トライアル）（詳しくはこちら）や、（超速伝説ミッドナイトチェイサー）や（デッドヒート）、
（ナイトライダー車神）、（モーターウェイ）、そして日本の漫画が原作の（イニシャルD）等、一つの人気ジャンルとして定着しています。
違法レースをメインに据えた内容のために、どの作品も大筋は似通った作品が、多いですが、本作もその例にもれず、
かつての凄腕違法レーサーが、息子の治療費のために一旦は、足を洗うものの、自分にとって大事なものが悪のレーサーの餌食になる事で、
再び違法レースの世界に戻って、悪党を打ち負かす、という大筋としては、非常にシンプルな作品となっています。
本作独自の魅力としては、香港の街中の有名な通りを豪華なレース仕様のマシンが所せましと走り抜ける点でしょうか。
中盤以降のレースシーンは、香港に旅行した事がある方なら、聞いた事、見た事、通った事があるストリートが舞台となって、
警察の捜査網を潜り抜けながらレースが進行していく、という流れになりますので、
そういった日常と非日常が、香港らしくごった煮的に融合した世界観が、一つの見所となっています。
ただ、やはり、色んな撮影の制約があるのか、CGで処理されているシーンが結構存在しますので、肝心なところで、
リアル感が急に薄まり、漫画チックになってしまうのが、少々残念ですが、、。
あと、本作脇役として、非常に有名な香港スターが大勢出演し、作品世界を盛り上げていますが、主演として真ん中に存在しているリウ・チャンが、
非常に表情の変化の乏しい劇画ハンサムで、
ほとんど全てのシーンにおいて、
深刻か驚いているかの2択で、
そこに少し口が開いているバージョンが加わる程度の感情表現の違いしかありませんので、
親友が重体になり、弟が重体になり、息子が重い心臓病を患い、日本人に命がけのレースをしつこく挑まれる、という凄まじいシチュエーションの連続
にも関わらず、特にダメージを受けているようには見えません。
正直、何故、この豪華キャストの作品の真ん中に、ずっと静止画を見ているような印象のリウ・チャンが存在するのか、は謎ですが、
ハンサムではありますので、見栄えは良く、カッコ良い車との相性はバッチリには見えるようになっています。
それでも、カラ・ワイやリウ・カイチー、フィリップ・キョン等、有名作品で活躍している香港レジェンドが登場するドラマシーンは、
やはり見ごたえがあり、感情豊かな脇役陣が、主人公の薄いドラマを、しっかりと補っていきます。
という事で、物語はシンプルで、主人公の感情表現は乏しい作品ではありますが、今現在の香港の、見覚えのある景色が沢山登場し、
レジェンドスターの活躍も楽しめる作品となっていますので、香港映画好き、カーアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2023年製作 香港製作 カーアクション
監督・脚本 トニー・タン 製作総指揮 アルバート・ヤン
出演 リウ・チャン、カルロス・チャン、浅野長英、和泉素行、カラ・ワイ、フィリップ・キョン、ラム・ジーチョン、リウ・カイチー、ボニー・シン、ラム・シュー、アンガス・ヤン
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