お薦め度 ★★★★★☆☆☆☆☆
アダム・アンドラー、ジェニファー・アニストン共演による、旅先で連続殺人事件に遭遇する夫婦をミステリー仕立てで描く、ドタバタコメディ
作品紹介
インターネット配信専用作品
今回ご紹介するのは、アダム・サンドラーとジェニファー・アニストンの2011年製作（ウソつきは結婚のはじまり）コンビが再び共演したインターネット配信専用のサスペンスコメディです。
それでは、まずはあらすじから、
ニック(アダム・サンドラー）とオードリー（ジェニファー・アニストン）のスピッツ夫妻はかねてからの計画通り、結婚15年目のヨーロッパ旅行へと出かける。
行きの飛行機内で、たまたま入ったファーストクラスの席で、貴族で高名なチャールズ・キャベンディッシュ（ルーク・エヴァンス）と知り合い、意気投合し、豪華客船でのパーティに誘われる。
しかし、そのパーティクルーズはキャベンディッシュの一族だけが集まるもので、一族の長マルコム（テレンス・スタンプ）は、その場で一同の予想を裏切る遺産相続が記載された遺言を発表しようとしていた。
そして、その時、事件は起こった！？
前半は主演二人の前回共演からの（ウソつきは結婚のはじまり）での相性の良さを示すように、まるで続編のような流れで、夫婦間のズレをネタにしたコメディとして始まります。
この前半だけでも結構笑えますので、そのままでも十分楽しめるのですが、ヨーロッパ旅行に出かけるあたりから、さらに異文化コメディや、トラベルコメディ的な要素も加わってきて、さらに盛り上がります。
しかも、主演夫妻がギリギリの生活をしているのに対して、裕福な貴族たちの中に入っていく、カルチャーギャップコメディ的な要素も加わります。
そんな中で、王道ミステリー的な遺産をめぐる殺人事件に巻き込まれていきます。
このシチュエーションだけでも、面白くなる要素が揃っています。
アダム・サンドラーはお得意の少年の心を持ったまま、大人になって、しかもうだつが上がらず、パッとしない、という良く演じているキャラクターで、今回も警察官ではあるけれども、刑事ではなく、昇進試験も何度も落ちている、という役柄です。
そのキャラクターが後半どうなっていくか、が一つの見どころとなっています。
対して、ジェニファー・アニストンはこちらもいつものコメディエンヌぶりで、常に何かしゃべっていて、どちらかというとアダム・サンドラーよりもメインで物語を引っ張っていっているイメージがあるくらいに前面にでてくる奥さん役を好演していました。
とにかく、本作の一番の魅力は、この主演二人の相性の良い掛け合いに尽きると思います。
会話のリズム、というか間がとても良く、観ていて心地よい笑いが続きます。
そんな二人が、殺人事件に出くわして、にわか捜査官になるわけですが、基本はコメディですので、割と軽めな展開となっていて、殺された被害者をネタにしたブラックな笑いなども展開されます。
この辺は、ちょっと、好みが分かれるかもしれませんね。
そんな感じで自分たちも容疑者となってしまい、身の潔白を証明するためにも、ドタバタ捜査を行っていくのですが、何気にモンテカルロの美しい風景を収めながらカーチェイスや街中を走り廻ったりでして、ロケーションをフルに生かした展開となっていて、作品の雰囲気を盛り上げています。
最後はミステリーものお約束の、一つの部屋に登場人物全員を一堂に会して行われる謎解きとなりますが、この辺はまぁ、基本がコメディですので、割と分かりやすい真相となっています。
というように、王道ミステリーの物語展開に小気味よい笑いを入れた、サクッと観れる秀作コメディとなっていますので、機会がありましたらご鑑賞ください。
作品情報
2019年製作 アメリカ製作 サスペンスコメディ
監督 カイル・ニュー・アチェック 製作 アダム・サンドラー
製作総指揮 ジェニファー・アニストン、シャーリーズ・セロン
出演 アダム・サンドラー、ジェニファー・アニストン、ルーク・エヴァンス、ジェマ・アタートン、アディール・アクタル、テレンス・スタンプ、忽那汐里
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