お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
音を立てたら即襲われる、世紀末的な雰囲気を漂わせるモンスターアクションと、どこかで聞いたことある物語の配信専用作品!!
作品紹介
インターネト配信専用作品
今回ご紹介するのは、音を立てたら、どこからともなく飛んでくる、小さめの翼竜のようなモンスターに襲われる恐怖を描いたモンスターアクションです。
それでは、まずはあらすじから、
3年前に事故によって聴力を失った女子高生アリーは、毎日懸命に生活していたが、
ある日、ペンシルバニアの未開の洞窟から、正体不明の飛行生物が多数飛来したことで、日常は崩壊し、
人々は、安全地帯があるとされている西に向かって移動を開始する。
しかし、この生物は視覚は退化しているが、その分聴力が異常に発達しているため、音を立てればすぐに襲い掛かる習性を持っていた。
極力音を立てずに、移動を強いられた人々は、追い詰められ、やがて争いが勃発し始める。
音を立てたら、即どこからともなく異形のモンスターに襲われるため、音を立てずに生活せざるを得ない終末感漂う世界、
というどう考えても(クワイエットプレイス)の二番煎じ的な世界観の物語です。
しかし、本作には原作が存在しています。
しかも、刊行は一応、2015年という事で、(クワイエットプレイス)の製作が2018年なので、
(クワイエットプレイス)より3年も早く、この物語が世に出ていた、という事になります。
この原作を書いたのが、ティム・レボンという作家で、日本語版が出版されている作品では、外に(キングコング骸骨島の巨神)と(エイリアン)のスピンオフ、
という、なんとも微妙なラインナップを残しています。
しかしながら、(クワイエットプレイス)の作品的な完成度が素晴らしすぎて、正直あの作品を制作できる製作者が、
スピンオフや、すでに存在している物語に着想を得ている作品ばかりを多く残しているオリジナリティーに乏しい作家から、設定のアイデアだけいただく、というのもちょっと考えにくいです。
なにか、それなりの理由があるのではないでしょうか、、。
もしかしたら、少し似たような設定だった原作を、映像化にあたって、ヒットしていた(クワイエットプレイス)寄りに似せて製作した、のかもしれませんが、
日本語版の小説が出版されていないので、なんともいえませんね、、。
もし、本当に先にこの物語を考え出していたのなら、気の毒ですが、(クワイエットプレイス)が大ヒットしてもうすぐ続編も公開する、
という流れの中では、正直完全にあやかっているとしか、思えないぐらいそっくりな物語なうえに、
途中で、終末思想の謎のカルト教団に理由も明らかにせずに、主人公家族の子供が狙われるという、
スティーヴン・キング原作で映画化もされた(ミスト)の設定も微妙にいただいているようにも感じられますので、
やはり、少なくとも映画作品に関しては、(クワイエットプレイス)や(ミスト)などが存在しなかったら本作は存在しなかった、と言い切ってしまってもよいのではないでしょうか。
で、本作の内容的には、(クワイエットプレイス)そのままです。
後半は(ミスト)です。
モンスターの造型がちょっと愛嬌があって良いですね。
という事で、既視感の強い作品ではありますが、(クワイエットプレイス)などが楽しめた方、などは続編公開もありますので、本作で雰囲気を盛り上げてみるのもいかがでしょうか。
デジャヴ、とはこういう事なのかもしれませんね。
本作原作の日本語訳が出版されれば良いのですが、、、まず無理でしょうね、、。
作品情報
2019年製作 アメリカ・ドイツ製作 SFモンスターアクション
監督 ジョン・R・レオネッティ 原作 ティム・レボン
出演 スタンリー・トゥッチ、ミランダ・オットー、キーナン・シプカ、ジョン・コーベット
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