【修行!レア作品】ブルーリベンジ (ANGEL OF FURY/LADY DRAGON II)95分

投稿者: | 2023年10月7日

修行度 🔥🔥●●●●●●●●

金髪レディドラゴン、シンシア・ラスロック主演の痛快レディースアクション、、、、と思いきや、悪役ビリー・ドラゴの本領発揮ネチネチ演技と、元フラッシュゴードン、サム・ジョーンズの全く似合わない知性を感じさせないチンピラ演技がメインの観る者の忍耐力が試される無痛快アクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、(キックボクサー)のデビッドワース監督と金髪レディドラゴン、シンシアラスロックが組んだ格闘アクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

ロサンゼルスでディエゴ率いる強盗団による宝石の強盗事件が発生した。

ディエゴ達は警察の捜索を交わすため、咄嗟にサッカー選手のソニーの鞄に盗んだダイヤを隠し、後日回収に向かうが、

ソニーがダイヤの存在を否定したために、妻のスーザンと共に暴行されるのだった。

そして、夫のため、自身のために復讐を誓ったスーザンは、ディエゴ達に逆襲を開始する!?

キックボクサー)でジャン・クロードヴァンダムを売り出し、その後も(拳アルティメットファイター)等格闘アクションを撮り続けたデビッド・ワース監督と、

デビッド・ワース

検事mr.ハー)や(上海エクスプレス)、(レイジングサンダー)(詳しくはこちら)等の香港映画で人気を博し、

その後ハリウッドアクションで活躍したシンシア・ラスロックが、前年の(リベンジ・オブ・デス)(詳しくはこちら)に続いてコンビで製作した格闘アクション作品です。

シンシア・ラスロック

同じ監督と主演の作品ですので、原題が(リベンジ・オブ・デス)から引き継いで(LADY DRAGON2)となっているパターンもありますが、

物語に関連性はありませんので、本作単独でも鑑賞できるようになっています。

そんな格闘アクションの熟練者二人が組んで製作した本作の内容が、また微妙で、メインの見せ場は勿論格闘アクションシーンなのですが、

そこに行きつくまでの工程が非常に険しい道のりで、悪役として登場する(アンタッチャブル)(ザ・ファントム地獄のヒーロー4)等の悪役専門俳優ビリー・ドラゴの、

ビリー・ドラゴ

本領発揮とも言えるネチネチ演技が繰り返し何度も挿入され、そのネチネチに付き添うように(フラッシュゴードン)でヒーローを演じていたサム・ジョーンズの似合わない小悪党演技がその都度付け足されますので、

とにかくシンシア・ラスロック(と観ている観客)が我慢し続ける時間がかなり長く流れます。

サム・ジョーンズ
ビリーのネチネチ炸裂中

もう、このビリーのネチネチが、作品のメインと言っても過言ではないぐらいに何度もシンシア・ラスロックや、

その夫役であるインドネシアのスター、ジョージ・ルディ相手にネチネチ付きまとう様子を見せられ続けます。

ジョージ・ルディにネチネチ中

あの金髪レディドラゴンが、ナチナチごときに?という感じですが、本作は香港映画時代のシンシア・ラスロックのように、

画面に登場している間は常に武術の達人、という固定されたイメージとは違う路線で売り出すつもりがあったのか、

ある程度責められ、被害にあう、という普通の女性としての要素も持った役柄として描かれています。

勿論、シンシアにもネチネチ中

物語的にはシンプルで、ネチネチ悪人ビリーが盗んだダイヤを、警察の捜査を交わすために一旦ジョージ・ルディの荷物に隠し、

その後、ダイヤを取り返すためにルディシンシアにネチネチとまとわりつく、という感じで、

ネチネチの結果、ルディはサッカー選手なのに、車いすを強いられる程の傷を足に負わされ、シンシア自身もガムテープでゆるく括り付けられて襲われてしまいます。

ネチネチネチ、、、
、、、、、

で、酷い目に合ったシンシアは、夫と自身の復讐を誓う、という流れになるのですが、前半から中盤にかけて、とにかく追い詰められる方の描写が長く、

登場する度にビリー・ドラゴも何かのスイッチが入るのか、とにかく粘着質な動き、話し方、表情等全てにおいて一級品の不快感を醸し出し、

あまりの入り込みようで、

エスカレートすると口元が緩んでよだれが垂れそうになるぐらいに真に迫った不快感を惜しげもなく披露しています。

因みに、前半と中盤で二回もよだれが垂れそうになります。

ネチネチネチ、、、

さらに、よだれ演技がエスカレートし出すと、シンシアを攻める際に、

『ぷりてぃぷりてぃぷりてぃぷりてぃぷりてぃぐー。』

と恐らく猫とか小動物を撫でる時に発するような言葉を発しだします。

しかも、この『ぷりぷりぷりぷりぷりぷり』は、だんだんとシンシアと顔を合わせる時のキメ台詞のようになっていきますので、

まさかの劇中4回も、

ネチネチ『ぷりぷりぷりぷり』

よだれを垂らしそうになりながら『ぷりぷり』言っているビリー・ドラゴを見続ける、

という拷問のようなシーンが繰り返される事になります。

これはなかなかの修行です。

ネチネチ『ぷりぷりぷりぷり』

しかも、このぷりぷりドラゴは、格闘ができるタイプではないので、前半でどれだけぷりぷり言って神経を逆なでしても、

後半で倒されるときの爽快感は前半の不快感をカバーできるほどではない、という点が本作の修行度合いを高めています。

で、後半ではシンシアの、いよいよ本格的な復讐篇に突入していくのですが、いざアクションシーンに入っても、

これが本当に(キックボクサー)の監督?というぐらいの、全体を包むもっさり感で、意外にサム・ジョーンズが武術アクションも結構いけそうな綺麗な蹴り技を披露するものの、

復讐開始のシンシアです

アクションの描き方自体は散漫なアクションに、途中なんとなくスローになってなんとなく尺が延びているタイプのアクションですので、

全体的になんとなく戦っているうちに、なんとなく勝っている、という流れで終わってしまいます。

しかも、ぷりぷりドラゴは組織の人間で、ボスに献上するためのダイヤを取り戻そうとしていたので、最終的には巨大組織VSレディドラゴン展開になるのかと思いきや、

不必要な身内の厭な裏切りを挟んで、結局あっさりぷりぷりドラゴを倒して終わり、という振り返ってみると、

大ボスの存在感も薄め、さらにシンシアの痛快アクションよりも、ぷりぷりドラゴの粘着質の方が目立ってしまう、

というほとんどの人が鑑賞前にイメージする作品内容とは違う、違和感とネチネチの不快感が前面に出た作品となっています。

ただ、最後の最後、ぷりぷりドラゴを工場の溶鉱炉にぶち込んで、吹き飛ばして靴だけになった状態(でも前半の不快感は挽回できません、、、)で、

現地警察が到着し、警察官がぷりぷりドラゴの行方をシンシアに訪ねた時の受け答えに、見たかったシンシアの痛快キャラクターぶりを、やっと垣間見えるエンディングとなっています。

警察官『い、、一体何があったんですか!?』

シンシア『、、、、、』

警察官『犯人はどこに行ったんですか!?』

シンシア『犯人の焼き加減はどうする?』

    『ミディアム?ウエルダン?』

ビシッ!!

そういうのを、全編で見たかった!!

作品情報 

1993年製作 アメリカ製作 格闘アクション

監督 デビッド・ワース

出演 シンシア・ラスロック、ビリー・ドラゴ、サム・ジョーンズ、ベラ・エスぺランス、ジョージ・ルディ、グレッグ・スチュアート

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