修行度 🔥🔥●●●●●●●●
姉の仇を討つために悪党一味に単身戦いを挑む、舐めてた相手が実は強かった系作品ながらも、復讐描写が厭な感じにグロ過ぎる上に、事件に無関係の人物まで惨殺しまくる主人公にドン引き必至のリベンジアクション!!退屈な作品ではないですがきついです!!



作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、トルコ製作のバイレンスレディースアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
イスタンブールのジムで掃除員として働く移民のサヤラは、権力者の息子のジムの経営者バリスと不倫関係にある姉のヨンジャの奔放さをいつも心配していたが、
ある夜、ヨンジャとの関係に困ったバリスと、その悪友たちによって酷い目に合わされてしまう。
そして、復讐を誓ったサヤラは、幼少期よりトルクメニスタンの特殊作戦司令官で、ソ連軍格闘術サンボのチャンピオンでもある父親から仕込まれた殺人格闘術を使って悪党達に戦いを挑むのだった!!

監督は、(ヘルケバブ 悪魔の肉肉パーティー)や(HOUSEWAIFE)等のジャン・エヴレノルで、グロ目な復讐物語を演出しています。


主人公となる清掃人役で、(Biricik Sevgilim)や(Meksika Açmazi)等のドゥイグ・コジャビイキが登場し、壮絶な復讐を行います。



主人公の宿敵となる権力者の息子役で、(ARAF2)や(Peri Masali)等のエミリ・キヅィレルマクが登場し、主人公と対峙していきます。



で、奔放な主人公の姉役で、(Hile Yolu)や(Babaannem)等のオズグ・コサシュが登場し、事件に巻き込まれて行きます。



そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、まずは主人公となる少女サヤラ(ドゥイグ・コジャビイキ)が幼少期に、
トルクメニスタンの特殊作戦司令官で、ソ連軍格闘術サンボのチャンピオンでもある父親によって、特殊工作員並みの格闘術を仕込まれるシーンから始まります。

で、そこから時間は経過し大人の年齢になったサヤラは、姉の紹介で、父親が裕福な権力者であるバリス(エミリ・キヅィレルマク)が経営しているトレーニングジムで清掃員として働きながら、
誰も居ない時間帯には、密かに格闘のトレーニングを積んでいるという、平凡な日常が描かれていきます。


敬虔なイスラム教徒でもあるサヤラは、普段からスカーフを着用して髪を隠し、目立たないようにして暮らしていますが、
姉のヨンジャ(オズグ・コサシュ)は、かなり奔放な性格で、普段から人目を引くような派手な格好(薄着含む)で街を歩き回り、
サヤラと姉妹とは思えないぐらいに、正反対の生活を送っています。


さらにヨンジャは、妻も子供もいるバリスと不倫関係にあって、あまりにあからさまなために、ジム内でも二人の関係をほとんどのスタッフが知っている程に、生活が乱れています。

しかし、実は姉想いなサヤラは、そんな姉を日頃から心配していますが、ある夜、嫉妬深い姉が閉店後のジムに引き返した事で、事件は動き始めます。

バリスがいるはずの事務所に行ってみると、そこではバリスが、他の女性(妻ではなく)と絶賛不倫中で、
キレたヨンジャは動画を撮影し、もう一人の不倫相手の顔面にパンチを入れてしまいます。

で、その行為にキレたバリスも憤慨しますが、そんなバリスをまんざらでもなさそうなヨンジャは、再び誘いますが、そこに心配したサヤラが戻ってきて、行為に至る前に姉妹は帰宅する事になります。


しかし、その一件での怒りが収まらないバリスは、悪友3人を呼び寄せて、事情を説明し、二度とそんな事が出来ないように夜中にヨンジャを呼び出します。
で、妹や母親に心配されながらも、夜中の2時に呼び出されたタワマンに向かったヨンジャは、、、、、、、


※↓ここから先は、重要な物語展開に触れていますのでご注意ください↓※

、、、、、、そこで、酷い目に合ってしまい、帰らぬ人となってしまいます。
しかも、バリスは、父親を頼りヨンジャの死を自死と見せかける、という非道な仕打ちで、全てを闇に葬ってしまいます。

そして、愛する姉を失ったサヤラは、幼少期から抑えていた、父親から受け継いだ獣のような狂暴性を解放し、悪党達への復讐を開始する、、、、、
、、、、、というのが、大体の大筋となっています。


日本でのDVDリリースが珍しいトルコ制作のレディースリベンジアクション作品です。
ジャンルや物語の大筋に関しては、ハリウッド作品と変わらないような舐めてた相手が実は強かった系の王道のような内容ではありますが、
本作は、お国柄か、監督の個性なのか、その描写に関してかなりの特徴がある作品となっています。

それが、事件の発端となる主人公の姉ヨンジャが犠牲となるシーンと、実際にリベンジ展開に入ってからの主人公の復讐描写です。

ハッキリ言ってしまうと、かなりのグロさと、厭な不快感を伴う描写の連続で、ヨンジャはじっくりねっとりと被害に合っていきますし、
主人公が敵にダメージを与える時も、完膚なきまでにダメージを加えた挙句に、虫の息の敵にナイフを使って厭な感じでトドメを刺します。


さらに、事件とは無関係で、悪人には全く見えない敵の家族や、敵が住む建物の正門にいる気の良さそうな守衛、たまたまそこにいた検事と運転手等、
どう考えても悪党ではなく、何の罪もない人々も、次々と手にかけていき、全員厭な感じでトドメを刺してしまいます。
どういう意図かは分かりませんが、とにかく、もう絶対に動けないと一目で判断できる無実の人(女性や子供含む)にも、全員トドメを刺してしまいます。

勿論クライマックスは悪党を倒す展開にはなりますが、主人公の姉一人の復讐に対して無関係の人間を何人も手にかけてしまいますので、
悪党を倒したところで、まるでつり合いが取れることは無く、爽快感も一切無いままに不快感だけが残る、かなり精神的な修行覚悟の必要な作品となっています。

(ヘルケバブ 悪魔の肉肉パーティー)等のグロホラーを製作している監督作品なので、ただ単にレディースアクションにグロホラーを持ち込んだだけのようにも見えますが、
前半30分は、割と丁寧に欲望を抑えようとしている主人公と、奔放な姉の反発し合いながらも、本当はお互いを想い合っている姉妹のドラマがしっかりと描かれていたりしますので、
つくづく後半の厭なグロがメインとなってしまうやりすぎ女性ジェイソンな展開が残念な内容となっています。

アクションに関しても、クライマックスで、縛り上げた悪党5人と、1人ずつ素手で勝負する、という意味は良く分からないけれども、ちょっと燃える展開になりますが、

柔道に近いサンボをメインにした事で、打撃系のアクションはほとんど無く、地味な絞め技が中心なために、
結局は、ゴソゴソと組み合っている内に絞めあげたり、腕の骨を折ったり、という地味目な技で決着がすぐつきますので、
アクションとしての見せ場や爽快感等もほとんなく、結局は厭な感じにトドメを刺す描写のみが強調されていきます。


ラストに待ち構えるバリスとの決着方法も地獄のような方法での決着となりますので、まずハリウッド映画ではありえないような終幕となっています。

という事で、大筋としてはレディースアクションの王道的な作品ではありますが、その見せ場となる描写を鑑賞するには、
結構な覚悟を必要とする作品となっていますので、そういう描写に問題の無い方のみ、機会がありましたらご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
でも、ホラー映画を沢山鑑賞している私も、ちょっと気持ち悪くなりそうでしたが、、、。




作品情報
2024年製作 トルコ製作 レディースアクション
監督・脚本・編集 ジャン・エヴレノル
出演 ドゥイグ・コジャビイキ、エミリ・キヅィレルマク、オズグ・コサシュ、レヴァント・ウヌ、ジャネル・アタジャン


↓ランキングに参加しています。もし、宜しければ下記をクリックお願い致します↓
映画評論・レビューランキング
にほんブログ村
