【中国映画】食人鮫 ディープ・キラー (SHARK EVIL食人鲨)75分

投稿者: | 2024年7月5日

おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

近年の同系列作品とほとんど同シチュエーションのシンプルな作品ながらも、メインとなる後半のサバイバル展開が意外としっかり楽しめるサメパニック作!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、サメに襲われ追い詰められた女子二人が奮闘するサメパニック作品です。

それでは、まずはあらすじから、

5人の男女の若者が、海上パーティを楽しむため豪華ヨットでグルーズへと出発した。

しかし、その海域は、巨大なサメが生息する海域で、水上スキーで海上に出ていた若者達に襲い掛かる!?

監督は、(真・西遊記)(詳しくはこちら)や(蛇王島キング・スネーク・アイランド)(詳しくはこちら)等の

チェン・ファンシャンで、極端に短い作品ながらも、後半に見せ場を凝縮したサバイバルドラマを演出しています。

主人公の女性役は、ゴードン・チャン監督の(暴风)や(魔都孤魂)等のドン・ファンで、サメパニックというジャンルながらも、

しっかりとした演技力で、作品世界を盛り上げていきます。

本作のドン・ファン
ドン・ファン

で、その友人役で、(迷毒之无足鸟)や(春光灿烂猪八戒)等のウェイ・シャオシュンが登場し、サメと激闘を繰り広げていきます。

本作のウェイ・シャオシュン
ウェイ・シャオシュン

で、ウェイ・シャオシュンの恋人役で、(ゴールデンパイレーツ)(詳しくはこちら)や(神龍ドラゴンライダー)(詳しくはこちら)等の

チェン・シンジェアが登場し、物語を盛り上げていきます。

本作のチェン・ジンジェア
チェン・シンジェア

で、船上パーティに参加するCMモデル役で、(囧妈)や(天龙寺之星辰传)等のファン・ジーリンが登場し、可憐な魅力を放っていきます。

本作のファン・ジーリン
ファン・ジーリン

そんなスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、洋上を漂う違法な漁船が、サメを乱獲し、フカヒレで大儲けしようと荒々しい漁を行い、

その結果、トンデモナイサイズのサメに逆襲され、あっという間に全滅してしまうシーンから始まります。

で、その数日後、浜辺では、社会人になって3年目の五人の男女が、予てから計画していた船上パーティを行うために洋上へと繰り出していきます。

ホスト的な役目の女子ユー・フェイ(ドン・ファン)は、かつて想いを寄せていた男子ジャン・イー(チェン・シンジェア)と、

お調子者の男子ウー・リアンとの三人で、このパーティの計画を進めていて、そこに招待される形で、かつてのユー・フェイの親友であり、

今のジャン・イーの彼女でもあるシェン・トンイェン(ウェイ・シャオシュン)が招かれます。

で、お調子者は、CMモデルのリー・チンを勝手に連れて来たので、本来4人でのクルーズのはずが、5人でパーティを開催することになります。

しかし、ユー・フェイとシェン・トンイェンは、かつての大親友ながらも、なんとなく三角関係になってしまって、

気まずくなった末にユー・フェイが、突然姿を消す、という非常に気まずい関係のまま疎遠になっていて、

それ以来ぶりの再会によって、なんとなく目も合わしにくいようなぎこちない関係のままクルーズに出発する事になります。

で、楽しいパーティは始まりますが、やはり何かにつけて二人は、意見が食い違い、微妙な空気が流れていきます。

シェン・トンイェン『あなた、変わったわ。』

フー・フェイ『どこが?』

シェン・トンフェン『何か、スレたわ。』

フー・フェイ『タバコを吸っているから?』

シェン・トンフェン『昔は、あれだけ喫煙者を嫌ってたじゃないの。』

フー・フェン『、、、、、。』

微妙な空気です。

そんな、中、実は、このパーティには、サプライズの目的があり、計画を練っていた三人は打ち合わせをして、

そしてジャン・イー&シェン・トンフェンのカップルは、水上スキーで、岩礁目指してマシンを発進させます、、、、、、

、、、、、、、が、ここで水上スキーを楽しんでいた二人が、海上に漂う漁船を発見します。

で、何かの事故があったのか様子を見に行こうとしますが、同時に、サプライズ計画を準備中のお調子者とCM彼女、

そしてフー・フェンが、まさかの巨大サメに突然襲われます。

ガブッ!!ガブッ!!

あっという間に、お調子者カップルはサメにかぶりつかれてしまい、なんとか逃げ延びたフー・フェンは、カップルと合流します。

思わぬ展開で、三角関係メンバーが漁船に向かう事になりますが、ここで巨ザメは、標的を三人に変更し、襲い掛かります。

で、バランスを崩したジャン・イーは、そのまま海に落ちてしまいます。

続いて、シェン・トンフェンも彼氏を救うために、自ら海へと飛び込みます。

※↓ここから、物語展開に触れていますので、ご注意ください↓※

襲い掛かるサメをなんとか銛を用いて一旦は撃退するものの、危険な状況は変わらないため、3人とも、再び漁船に向かいますが、

位置的にフー・フェンが最初に漁船に辿り着き、タイミング的に、このまま泳いでいては、2人ともサメの犠牲になってしまう、、、、、。

と、一瞬考えたジャン・イーは、、、、、。

その後、全てを失い、絶望の淵に落とされたシェン・トンフェンは、茫然自失となり、生きる気力も何もかも失ってしまいます。

、、、、、、しかし、、、、、、

しかし、フー・フェンは、未だ諦めていませんでした。

体力も気力も失われて行きそうになる中、自身の頬を自分自身で打ち、自らを鼓舞させたフー・フェンは、

動かない漁船で生き残るためにバケツに溜まった水を集め、少ない食料を集め、そして、愛する者を失い、生きる気力を失ってしまった親友を奮い立たせるため、

三人で進めていたサプライズの計画を明かします。

実は、ジャン・イーは、このクルーズで、シェン・トンフェンにプロポーズをするつもりで、

フー・フェンは、その相談に乗って、全て二人が幸せになるために、本当はジャン・イーが好きな気持ちを押し殺して計画を練っていたのでした。

そして、サプライズの最後に渡すつもりだった指輪が、フー・フェンから渡されます。

絶叫と涙と共に生きる気力を取り戻したシェン・トンフェンは、親友のフー・フェンと共に、愛する者を奪ったにくきヤツ相手に決死の激闘を展開する、、、、、

、、、、、、、、というのが、大体の大筋となっています。

出だしが、あまりにありがちで、人間ドラマもササっと描かれるのみで、あっという間に退場者が出てしまいますので、

前半は感情移入も何もありませんが、メインである女子二人で固定されてから以降は、非常に安定感のあるしっかりとしたドラマが描かれていきます。

二人の心の流れがしっかりと描かれ、前半の嫌い合っている微妙な関係から、誤解が溶けて、真の友情を復活させていく流れは、

非常に感情移入しやすく、また二人の好演、監督のしっかりとした演出と相まって、前半の駆け足展開が非常に勿体ないぐらいの内容となっています。

特に、薄い展開の前半は、アイドルの49人目ぐらいの印象の主人公を演じるドン・ファンが、サバイバル展開に突入後、

悲しい時や、感極まった時に流れる涙と表情が、非常に感情移入を誘い、サバイバルの危機感を煽っていき、

アイドル映画なんかでは見られないような名演を披露していきます。

対するウェイ・シャオシュンも、絶望から身を奮い立たせてサバイバルを生き抜いていく、強い意思を持ったキリリとした表情がビシッと決まり、

水中銃を構える立ち姿も凛々しく、こちらもドン・ファンとは、また違った魅力を放っています。

75分という、映画としてあまりに短すぎる上映時間のため、色々と説明不足が非常に勿体ない作品ではありますが、

後半は感情移入を誘う展開や、ヒロイックなカット割り、観たいシーンを引っ張る演出等、映画的な興味をそそる内容となっていますので、

中国映画好きの方や、サメパニック映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

2023年製作 中国製作 サメパニック

監督 チェン・ファンシャン

出演 ドン・ファン、ウェイ・シャオシュン、ファン・ジーリン、チェン・ジェア、ツァイ・シン

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