おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆
ありがちなストーリーながらも、男女の設定を逆転させ、身体能力の高い戦闘女子チュイ・ジンジンが、悪の組織相手に自ら無双格闘アクションを披露し、何故か制服女子っぽいヤン・シンと激突する、香港映画ファンには嬉しいサプライズゲストも登場する本格レディース格闘アクション!!


作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、自ら格闘アクションもこなすチュイ・ジンジン主演による本格格闘アクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
自らのミスで重症を負った少女の手術費用を稼ぐため、元特殊警察隊員のシャオナンは、警備会社を経営するガオ・ピンからの依頼を受け、
犯罪組織に命を狙われている科学者ズーハオの警護任務を受ける。
当初女性のボディガードを見下すズーハオだったが、度重なる組織からの刺客を撃退するシャオナンの実力を認め、二人は次第に信頼関係で結ばれていくのだった!!

監督は、(ハンターエンジェルズ)(詳しくはこちら)や(东北警察故事)等のチン・パンフェイで、王道ストーリーに本格的な格闘アクションを挿入した、
かつての香港映画を思わせる世界観を構築しています。


主人公となる女性ボディガード、シャオナン役で、2027年に公開が決定している(流転の地球3)や(ビッグショット)(詳しくはこちら)等の
チュイ・ジンジンが登場し、しっかりとしたアクションを披露しています。



で、犯罪組織に狙われる科学者ズーハオ役で、ドラマシリーズ(谎言真探)や(画罪师)等のユアン・フーフーが登場し、事件に巻き込まれて行きます。



で、犯罪組織の殺し屋ナナ役で、(ブラインドウォー)(詳しくはこちら)や(奇门暗刃)等のヤン・シンが登場し、主人公達を追い詰めていきます。



で、主人公をスカウトする警護会社の上司役で、(恋しくて、、、)(詳しくはこちら)等で子役カンフースターとして活躍した後に、
(テラコッタソルジャー)(詳しくはこちら)等で素晴らしいアクションを披露していたシク・シウロンが登場し、主人公を導いていきます。



そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、特殊警察隊員で腕利きのシャオナン(チュイ・ジンジン)が、
任務中の自身のミスによって、1人の幼い少女に重症を負わせてしまうシーンから始まります。

その出来事を機に、特殊警察隊を辞職してしまったシャオナンは、車いす生活を余儀なくされるようになってしまった少女を影から見守っていますが、
ある日、少女の症状が悪化し、半年以内に莫大な手術費を支払って手術を受けなければ、一生立って歩く事ができなくなる、という事実を知ることになります。

それほど裕福ではない両親では、その手術費用と支払う事は出来ない、という切羽詰まった状況の中、偶然元警察官幹部の父親の弟子ともいえる元警察官ガオ・ピン(シク・シウロン)が、
自身が経営する警備会社での最重要任務、科学者のズーハオ(ユアン・フーフー)の警護任務のために、シャオナンとボディガードとしてスカウトしにやってきます。

一度は断るシャオナンですが、どうしても少女の手術を受けさせてやりたいため、その危険な任務を受ける事になります。

そして警護初日、やって来たボディガードが女性という事で、完全に見下す高慢なズーハオですが、付いて早々に周りの人々が、ほとんど自身の命を狙う犯罪組織の手下ばかり、
という事実を突きつけられ、同時に多くの人物に襲撃されますが、危険を察知したシャオナンのけた外れの戦闘能力のおかげで難を逃れる事になります。


その後、なんとか警察へと逃げ込みますが、犯罪組織の手は警察にも伸びていて、シャオナンとズーハオは、どんどんと逃げ場を失って行きます。

しかし、危機的な状況を乗り越えて行くうちに、反目し合っていた2人は、お互いの人間性を認め合い、少しづつ信頼関係以上の絆で結ばれて行く事になっていきます。

そんな中、犯罪組織の幹部であるサイコな殺し屋ナナ(ヤン・シン)が、ズーハオが経営する研究所の職員を手当たり次第に襲い始め、
ついに追い詰められた二人は、争いの元となっている研究データを回収するために自宅へと向かい、その動きを察知した犯罪組織と真っ向から激突する、、、、、!!
という流れが、大体の大筋となっています。


しっかりとした格闘アクションも自身でこなせる、チュイ・ジンジン主演のレディースボディガードアクション作品です。
物語展開的には、守る側と守られる側を、男女入れ替えただけのボディガードものの王道作品、といった感じで新鮮味は薄いのですが、
本作の魅力は、ストーリーよりも、その入れ替え設定に、説得力を持たせるだけのアクションを披露する主演のチュイ・ジンジンのアクションそのものにあります。


ほとんどの格闘アクションが、しっかりと本人の顔が判別できるような角度で撮影されているため、スタントマンと入れ替わっている隙間がほとんどなく、
そのため、リアルな格闘アクションが堪能できるようになっています。

さらに、本作に参加しているスタントチームもハイレベルなリアクションで主演俳優のアクションに答えているため、
主演俳優はひたすらカッコ良く、受け手は、ダメージ(痛さ)の伝わるリアクションで、全体的に見ごたえのあるアクションシーンの連続となっています。

格闘系がそれほど得意では無さそうな制服女子役のヤン・シンも、制服衣装と棒付きの飴ちゃんを舐めてニコリと笑うというハッタリ感強めのキャラと、
格闘にゴッツいサイズのマシンガンを持ち込む、という漫画チックな戦闘方法との合わせ技で、見ごたえのある戦闘女子同士のアクションを完成させています。



ただ、やはり最近の流行りでカット割りが多く、さらに主演俳優本人が自らアクションを演じている、というリアルな描写に重点が置かれているため、
相手とにらみ合ったり、構えて間合いを取ったり、というようなアクションを盛り上げるための溜めのシーンが少なく、
結果的にジャッキー作品や、ドニー・イェン作品のようなヒロイックなカタルシスを感じるところまでは行っていなのが少し残念です。


ですので、観る人によっては、アクションになる度に単調な殴り合い、蹴り合いの繰り返しなので飽きる、と感じてしまう方もいるかもしれません。

さらに本作、最後の最後に、次回作の(恐らく)主演の一人として、チュイ・ジンジンとバディを組んで活躍すると思われるゲスト出演者として、
まさかの、、、、


(霊幻戦士キョンシーズ)や(帝戦BAD BLOOD)等の香港作品でも大活躍している、アクション女優ジャン・ルーシャーが登場し、次回作への期待感を物凄く煽っていきます。
よほどの香港映画ファンの方でないと、誰?という感じかもしれませんが、、、。


という事で、もしかするとアクションの繰り返しが退屈と感じてしまう方もいるかもしれませんが、数年前までは、
容姿優先で、アクションはワイヤーでの操り人形アクションメインという事が多かった中国映画界で、本作のようなアクションの志のある作品が増えてきたことで、
今後のリリース作品へのアクションの期待度も上がる、そんな流れを垣間見れるような作品内容となっていますので、
香港映画好き、レディースアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。



作品情報
2024年製作 中国製作 レディースアクション
監督 チン・パンフェイ
出演 チュイ・ジンジン、ユアン・フーフー、シク・シウロン、ヤン・シン、ジャン・ルーシャー


↓ランキングに参加しています。もし、宜しければ下記をクリックお願い致します↓
映画評論・レビューランキング
にほんブログ村
