【中国映画】ピースブレーカー(破・局PEACE BREAKER)112分

投稿者: | 2023年6月23日

おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

日本でもリメイクされた韓国映画(最後まで行く)をアーロン・クォック主演で中国でリメイクしたサスペンスアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、韓国映画(最後まで行く)を、アーロン・クォック主演で中国でリメイクしたサスペンスアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

マレーシアの首都・クアラルンプールで、母親の葬儀の火葬場に車で向かっていた刑事のガオは、その道中で、通行人の男性をはねてしまい、死なせてしまう。

しかし、咄嗟の判断で、事故の隠蔽を計ってしまったガオの下に、謎の脅迫者が現れ、事態は一変するのだった。

韓国映画の大ヒット作(最後まで行く)を、日本に先駆けて中国でリメイクしたサスペンス作品です。

監督は、京都で撮影され、京都国際映画祭でも上映された(全ては愛のため)や、東京国際映画祭で上映された(運命の死化粧師)等のリエン・イーチー監督で、

ドラマ系作品で培った人間描写の細かさで、物語を掘り下げていきます。

主演は、1980年代から香港で活躍し、アンディ・ラウ、レオン・ライ、ジャッキー・チュンと共に【四大天王】として絶大な人気を誇り、

映画作品でも(風雲ストームライダース)や、(柔道龍虎房)、(コールドウォー香港警察二つの正義)、(プロジェクトグーテンべルク)(詳しくはこちら)等、

長年に渡って第一線で活躍し続けているビッグスター、アーロン・クォックで、本作のどんどん追い詰められていく主人公を熱演しています。

アーロン・クォック
アーロン・クォック

で、アーロン・クォックを追い詰めていく男役で、(オーヴァーヒート)(詳しくはこちら)で、ダニエル・ウーと共演し、

誘拐捜査)でアンディ・ラウと共演し、ジョン・ウー監督の(THE CROSSING)シリーズにも出演している、

という香港映画の有名スターの作品や有名監督作品への出演の続くワン・チェンユェンで、本作でも大スターのアーロン・クォックを相手に圧倒的な存在感で迫ります。

ワン・チェンユエン
ワン・チェンユエン

で、アーロン・クォックの奥さん役で、ジャッキー・チェン主演の(ザ・フォーリナー)や、本作と同じくアーロン・クォックと共演している(西遊記 女人国の戦い)等の

タミア・リウが、登場し、追い込まれる夫を常に心配している妻役を好演しています。

タミア・リウ
タミア・リウ

そんな、人気・実力兼ね備えたスタッフ・キャストが結集した本作の物語は、母の葬儀から火葬場まで車で夜道を急ぐ主人公の刑事アーロン・クォックが、

不注意が原因で、一人の男性を車で轢いて死なせてしまい、成り行きでその事故を隠蔽するために遺体をトランクに積んでそのまま火葬場に行ってしまった事から

次から次へと困難が巻き起こり、逃げようとすればするほど泥沼にはまっていく、というサスペンススリラーとなっていきます。

物語を細かく書いてしまうと、完全にネタばれとなってしまいますので、詳細は割愛させて頂きますが、

最初の選択を間違ってしまったがために、次々ととんでもない方向へと向かっていく、という内容ですので、

主人公がどうなるのか?という興味が尽きずに、常に物語展開が気になる緊迫感満載な物語となっています。

オリジナルの方は、韓国大ヒット後も、2017年に中国で本作がリメイクされ、2023年にはフランスで(レストレス)としてリメイクされ、

さらに2023年同年に日本でも(最後まで行く)としてリメイクされる程の高い評価を受けた作品となっています。

で、最初のリメイクである本作は本家とほとんど同じ設定で、同じストーリー、ロケーションもそっくりで、

ラストシーンまでほとんど同じ、という徹底したリメイクぶりで、それだけでも本家の完成度の高さが伺えるような内容となっています。

ただ、恐らく警察内の腐敗(警察官の犯罪)を描く、という内容に関してはそのまま描く事ができなかったのか、

中国映画でありながらも、舞台は中国ではなく、マレーシアの首都クアラルンプール近辺に移し、

現地の警察に勤務する中国人刑事(何故か画面に登場する主要刑事は全員中国人)である主人公に、たまたま麻薬捜査のためにやって来た中国の公安が、

麻薬ルートを捜査するために国を越えて捜査にやってきて、アーロン・クォックも疑われる、という

マレーシアで中国人と中国人が、それぞれ違う国を背負ってけん制し合う、

というパッと見ると何をやっているのか分からないような、ややこしいシチュエーションになってしまっています。

確かに、完全な犯罪を犯している刑事と、アーロン・クォック演じる主人公も、基本的にはひき逃げから始まって色々と罪を犯していますので、

流石に今の中国映画界で、その描写はできずに、結果的にややこしいシチュエーションになってしまうのはしょうがないのかもしれませんが、

他のシーンが全て本家そっくりに製作されていますので、序盤での混乱を招く設定変更が少し残念な導入部となっています。

中国映画なのに、マレーシアが舞台で、主人公を演じてるのは有名な香港映画のスター、アーロン・クォックという変わった状況の作品ですが、

アーロン・クォックの存在感は流石に華のあるビッグスターですので、たとえ景色がマレーシアでも、北京語を話していても、

特に変わらずに、香港を舞台にした近年の(コールドウォー)シリーズ等と、そんなに変わらない香港映画感を感じる事が出来ます。

勿論、火花を散らす役が中国の有名な俳優であるワン・チェンユェンだったり、奥さん役が中国で有名なタミア・リウであっても、

そこは揺らぐことなく、娯楽映画な香港映画感で作品を楽しむ事ができるようになっています。

という事で、本家を既にご鑑賞済の方は、内容的にはほとんど同じ内容ですので、物語展開等は勿論予測出来てしまいますが、

香港娯楽風味に溢れたアーロン・クォックが駆けずり回る、ちょっと別な魅力も持つリメイク作品となっていますので、

本家ファンの方や、香港映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

ただ、超個人的な意見ですが、各国でリメイクされるぐらいの物語で、ほとんどそのままリメイクされていますので、勿論面白い物語ではありますが、

主人公の罪と罰が釣り合っていない、というか、中盤から主人公以上の大罪を犯しているような悪人が登場するので主人公の罪は霞んでしまいますが、

主人公自身は、自己保身一直線で、反省や成長が描かれる事が無いままに、流れを大きく変えるようなクライマックスシーンを迎える事になりますので、

正直、それで良いのか?という感じがするのですが、どうでしょうか。

何もしていない善良な人間が、ちょっとした弾みで間違った選択をしてしまった事で、散々な目に合う巻き込まれ型サスペンス、であれば良いのですが、実際は全て主人公が撒いた種ですので、、、。

作品情報

2017年製作 中国製作 サスペンスアクション

監督 リエン・イーチー

出演 アーロン・クォック、ワン・チェンユエン、タミア・リウ、ユー・アイレイ、フォン・ジャーイー

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