【レア作品!香港映画】忍者伝説 シナンジュの秘宝(NINJA DESTROYER末日煞星)86分

投稿者: | 2023年10月17日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

フィルマーク社系列のIFDフィルムズ製作のタイ製アクションに忍者映像を挿入したニコイチ忍者アクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、フィルマーク社系列IFDフィルムズのニコイチ忍者映画です。

それでは、まずはあらすじから、

タイとカンボジア国境にあるエメラルド鉱山付近で、政府軍と反乱軍の争いが巻き起こっていた。

反乱軍は元グリーンベレーのアメリカン忍者マイケルの指揮により奇襲作戦を決行する。

大打撃を受けた政府軍だったが、新たな助っ人に元グリーンベレーのアメリカン忍者バイロンを呼び、決死の作戦で逆襲に出るのだった!?

お馴染み権利を購入した旧作に新規撮影の忍者映像を加えて別作品に仕立てあげて新作として公開してしまうニコイチ映画で有名なフィルマーク社系列のIFD製作によるニコイチ作品です。

監督と製作のコンビはお馴染み、ほとんどのフィルマーク社、IFD作品に関わっているゴッド・フリーホージョセフ・ライで、

例によって、何をもって監督・製作としているのか分かりませんので、どちらかが忍者シーンを撮影(も他人かもしれませんが、、)して、

どちらかがその他の製作業務をしている感じではないでしょうか。

ゴッド・フリーホー
ジョセフ・ライ

主人公は、どちらかと言うと悪の忍者の方で、その元グリーンベレー赤忍者を、(仁義なきニンジャ 香港代理戦争)等のスチュアート・スミスが演じ、

何故かずっと感情むき出しの怒れるニンジャを演じています。

スチュアート・スミス
スチュアート・スミス

で、対する正義側の地味な忍者役は、サミュエル・ホイ主演の(飛龍伝説オメガクエスト)(詳しくはこちら)や、

ツイ・ハーク監督の(ミッドナイトエンジェル暴力の掟)等に出演しているブルース・バロンで、ことある毎に本編に顔出しし、オリジナル主人公に指示を与えていきます。

ブルース・バロン
ブルース・バロン

で、忍者パートのゲストというか、いつものスタントマン兼ちょっと俳優的な役柄で、(バカ拳)(詳しくはこちら)、(真説少林寺)(詳しくはこちら)等の

スン・コクミンが少しだけ登場し、寡黙にアクションを繰り広げます。

スン・コクミン
スン・コクミン

で、オリジナルパートの主人公を演じるのは、(地獄のニンジャソルジャー)や(殺戮戦場)、(香港極道ストーリー)等のソラポン・チャトリで、

改変されているために良く分かりませんが、一応本作的にはヒーローっぽい役柄を演じています。

ソラポン・チャトリ
ソラポン・チャトリ

というスタッフ・キャストでごちゃまぜに製作された本作の物語は、とりあえず台詞もなく迷彩忍者と赤忍者が戦っているシーンから始まります。

で、この迷彩忍者がその後の正義の忍者ブルース・バロンで、赤忍者の方が悪の忍者スチュアート・スミスなのですが、

戦った後に台詞もなくそのままどこかに歩いて行ってしまうので、この時点では何者で何をしているのか全く分かりません。

というか、恐らく出演者二人も知らないのではないでしょうか。

で、いきなりオリジナルのタイ映画パートが始まり、何の説明もなく殺風景な場所での銃撃シーンが暫く繰り広げられます。

始まってから、ずっと何をやっているのか、さっぱりわかりませんが、ある程度戦闘が落ち着いたら、片側の勢力がタイの政府軍で、もう片方が反乱軍という事が分かります。

とにかく、両軍ともに見た目での敵味方の判断がつかず、黒っぽい服装をしている側が反乱軍かと思いきや、

中盤で政府軍のメンバーが黒っぽい服で登場したり、という感じで、誰が敵で、誰が味方なのか判断できないので、

繰り返される戦闘シーンも、何をやっているのか、さっぱり分かりません。

政府軍(普段着っぽい人たち以外は見分けがつきません、、、)
反乱軍

で、さらにややこしくしているのは、その両軍の戦いに、一応オリジナルパートの主人公であるソラポン・チャトリが、

味方になったり、裏切ったりを繰り返して戦いに割り込んでいきますので、主人公が、今どっち側についているのかも判断しにくく、

さらに、似た容姿のヒロインっぽい女戦士が3人ほど登場し、しかもソラポンに、それそれ絡んで行きますので、

今、どのヒロインが登場して、何をしているのか?さえわからなくなる、というカオスな展開となっていきます。

ヒロインも似ているので混乱します、、。

で、このややこしさに、例によってニコイチ特有の新規撮影キャストとの強引な独り言のような正面ショットが割り込んできますので、

混乱に混乱を極め、終始何をやっているのか分からないトンデモ構成になっています。

今、どっちの兵士がテント前で発砲しているのか?、、、
どっちの兵士が岩陰ではっぽうしているのか?も、分かりません、、。ずっと、、、。

で、そんなややこしい本編に、いつものように善と悪の忍者対決シーンが強引に挿入されていきます。

ただ、本作に限っては、忍者シーンに関して、赤忍者が悪者で、迷彩か白忍者は正義、という分かり易い構成ですので、

逆に奇天烈なはずの忍者シーンが、パッと見たままの戦いを楽しめる安心感のあるシーンとなっています。

フィルマーク社作品随一の安心感かもしれません。

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ただ、悪の赤忍者軍団のスチュアート・スミス、どういうプランだったのか分かりませんが、全ての会話シーンを、

大口を開けて怒り心頭な表情で通す、という物凄く高消費カロリーな力技演技ですので、話している姿を見るたびに、観ている側の体力をどんどん奪っていきます。

とにかく
ずっと
怒っているので
登場するたびに
しんどいです
部下との温度差

恐らく、スチュアート・スミスの中で、悪人=大声で力んで、はっきりと悪意を込めてる風に発声する、

というイメージがあるのだと思われます。ですので、ちょっとしんどいです。

普通の雑談のような
会話シーンでも
『あいつを、殺せッ!!』みたいな表情で話します。

で、オリジナルの政府軍と反乱軍の戦いですが、実は反乱軍が戦いを挑んでくるのには別の目的があって、

政府軍に参加している有力者のおばさんが、その土地近辺のエメラルド鉱山を所有していて、そこにはお金になる鉱石がころがっていて、

その鉱山を奪い取るために戦いをしかけている、という裏事情があり、さらに後半政府軍の方にも裏切り者が現れて鉱山を奪い取ろうとする、

という

平時でも、どちらが正義か悪か、ずっと分からないのに、最終的に敵も味方も悪党になる

というカオスMAXのどろどろ展開に発展していきます。

ただ、ここまで行くと、もう完全にどうでも良くなってしまいますので、逆に諦めがつきますが、、。

で、主人公のソラポンは、何をしているかというと、鉱山に忍び込んで鉱石を盗んで、宝石店に売りに行って、

その後それが見つかって政府軍のメンバーにシバかれる、という情けなさで、まるで主人公とは思えないコスい振る舞いの連続で、

最後の最後まで潜入している事以外の任務が良く分かりません、、。

そらぽん『買い取りお願いします』
店員『どれどれ、、』
店員『うーん、120円』
そらぽん『安っ!!』
そらぽん『じゃあ、これは?』
店員『おおっ!!レアもの!!670円!!』
そらぽん『、、、、、』

で、なんとなく両軍の戦いもやり切って、なんとなくひと段落着いたところで、ちょこちょこ繰り広げていた赤と迷彩(気分転換で白に変更)の忍者対決の、

いよいよ大詰めとなるスチュアート・スミスブルース・バロンの直接対決へと雪崩れ込んでいきます。

で、この対決も相変わらず面白忍術対決の連続なのですが、何と言っても本作の忍者シーンの一番の見所は、

最後の最後、お互いの死力を尽くした技と技のぶつかり合いの後、間合いを取って最後の激突を交わす時に訪れます。

にらみ合った二人が、お互い意を決して前方に突進した際に、、、、

最後は赤忍者の刀での突撃!!  赤『うぉぉぉりゃぁぁぁぁ!!』

まさかの、、、、、

白『来いっ!!』

赤忍者が戦闘開始時に投げ捨てた刀のさやを、、、、

足技で拾い上げて、、、

向かってくる赤忍者の刃に、、

調度さして、刀を収めて、、

スコーン

キル!!

サクッ!!
スッ

THE END!!

作品情報

1986年製作 香港製作 ニンジャアクション

監督・脚本 ゴッド・フリーホー 製作 ジョセフ・ライ 武術指導 フィリップ・コー

出演 スチュアート・スミス、ブルース・バロン、ソラポン・チャトリ、リチャード・バーマン、ナ・イェン・ナ、ティモシー・ナゲント、スン・コクミン

手裏剣VS、、、
ボウガン!!
お手玉の後の、、、
白目!!
いただきますっ!!

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