おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
ムーン・リー主演(天使行動)シリーズの第三弾は、タイを舞台にカーアクション、爆破アクション、格闘アクションを盛りだくさんに詰め込んだアクション活劇!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、ムーン・リー主演の人気アクションシリーズ第三弾です。
それでは、まずはあらすじから、
ベトナムの外交官が何者かに暗殺された。
某国の大統領によって雇われた国際的なテロリストが、次々と高官の暗殺計画を実行して行く中、問題解決に雇われたエンジェルス達は行動を開始し、
中心メンバーであるムーンは、極秘情報を探るため、テロリスト組織に潜入するのだった!?
監督は(天使行動)(詳しくはこちら)や(天使行動2)(詳しくはこちら)等、シリーズを支えてきたテレサ・ウー監督で、
本作でも、タイを舞台に勢い重視のエンジェルスの活躍を描いています。
で、主人公のムーン役は勿論、前作から続投の(群狼大戦)(詳しくはこちら)や(殺戮の天使たちキラーエンジェルス)(詳しくはこちら)等の
アクション女優として覚醒していた時期のムーン・リーで、本作でも華麗なアクションを披露しています。
で、エンジェルスのリーダー役で前作から続投の(トリプルタップ)や(カンフーモンスター)(詳しくはこちら)等の
アレックス・フォンが登場し、ガンアクションに格闘アクションに活躍していきます。
で、その相棒的な部下役で、(幽霊道士)(詳しくはこちら)やレオン・ライ主演の(痴情快婿)等に出演している
ラルフ・チェン(チャン・シングワイ)が登場し、アレックスと名コンビぶりを発揮していきます。
で、キックシングのボクサー役で、(マッハ!)シリーズや(トムヤムクン)シリーズ等のアクション監督として活躍し、
タイアクション映画の生みの親とも言えるパンナー・リットグライが登場し、アレックスと激闘を繰り広げています。
さらに、活躍シーンは少ないですが、前作からの続投のエンジェルスメンバー役で、カリーナ・イサも登場し、物語を盛り上げていきます。
というスタッフ・キャストで製作された本作の物語は、まずは、ベトナムの外交官がテロリストによって命を奪われてしまうシーンから始まり、
そこから、タイの発展を羨む某国の大統領が、テロリストを雇って要人を暗殺しようとしている、という事で、
特殊機関であるエンジェルスに、要人暗殺を食い止めてテロリストを殲滅する指令が出されます。
で、既にエンジェルス随一の腕利きムーンことムーン・リーは日本からの暗殺者が、現地のテロリスト組織と合流する情報を掴み、
その暗殺者に成り代わるために、移動中の列車の個室に潜り込む、という結構ミッションが進んでいる状況から物語は本題に入っていきます。
で、個室内で、なんだかんだと、その暗殺者にまとわりついたムーンは、腕力を使って暗殺者を圧倒し、まんまと暗殺者に成りすまし、
駅に迎えに来ていた組織の遣いと合流し、そのまま宮殿のような規模の組織の本部へと向かう事になります。
で、ボスであるケイティ・ヒックマンと面会し、暗殺者である証拠を見せろ、という事で、結構な人数を格闘で倒し、組織への潜入に成功します。
あっけないですがムーン・リー、本作ではどちらかというとドラマ面よりも、ほぼアクションオンリーぐらいの起用ですので、
登場シーンが極端に少ないわけでは、ありませんが台詞は冒頭の列車でまとわりつくシーン以外は、ほとんどアクションシーンでのみの活躍となっています。
その分、ドラマを引っ張るのは、勿論リーダーであるアレックスと相棒であるラルフ・チェンなのですが、
一応捜査は進めているように見えますが、それによって物語が進むわけではなく、かなり寄り道がメインとなっていきます。
その寄り道も、かなり脈絡の無いもので、新聞の記事を読んで、衝動的にキックボクシング観戦に出かけ、
そこで最前列で試合の賭けに参加し、負けそうになっているボクサーに手を差し伸べる(本当に手を出します)、という余計な事を仕出かし、
その後、当然キレた対戦相手と、アレックス自身がリングに上がって正式に試合が執り行われる、という本格的な寄り道展開に突入してしまいます。
しかも、その対戦相手が、まさかの後のタイ映画の大物、パンナー・リットクライで、割としっかり目にアレックスとの激闘を演じています。
完全に寄り道が、本筋を乗っ取ってしまいますが、さらに、その試合後、その試合を取り仕切っているっぽい二人組が、
アレックスに選手として次回以降の試合の設定を申し出てきて、そういう展開に進むのかと思いきや、結局銃を向けられたので反撃して追い詰めると、
奥歯に仕掛けている毒を飲んで自ら笑顔で命を絶つ、という、良く分からない展開でキックボクシング編は終了していきます。
本編で追っている闇組織の特徴が、任務に失敗すると自白させられる前に奥歯に仕込んだ毒を飲んで自害するという特徴があるので、
恐らく、この二人、というかキックボクシング試合そのものにも、闇組織の手が回っている、というような事だとは思われますが、
この出来事が、その後本編の展開に絡んで行くという事はありません。
で、一応本編に戻った(はずの)二人ですが、通りで何気にパイナップルを買おうとラルフ・チェンが販売員の女性にナンパ半分に言い寄ってみると、
パイナップルの中身がまさかの爆弾
で、そこからラルフとアレックス、そして販売員女性二人(ついでに周りの販売員も)との格闘が始まり、そのまま一人は奥歯の毒で自害、
そしてもう一人はトゥクトゥクで逃走したので、四駆でアレックスが追い回すという展開に入りますが、
最終的には捕らえそこないますので、こちらも、この出来事自体が本筋の物語展開に影響を及ぼす事はありません。
ただ、今回はトゥクトゥクで逃げた女性が、あのムーンを宮殿に案内した女性と同一人物、という事で、
一応、本編の物語に関わりのある寄り道となっています。
しかも、この出来事で、どこからエンジェルスの存在を知ったのか、エンジェルス自体が闇組織に狙われているという事もなんとなく分かりますが、
キックボクシング試合といい、パイナップル爆弾露店といい、全部きっかっけはエンジェルス側、という不思議な対闇組織戦となっています。
新聞を読んで、いきなりキックボクシングが観たいとアレックスが思わなかったら、闇組織とは遭遇しませんし、
ラルフがパイナップルを食べたいと、買いに行かなければ特に襲われるきっかっけも無かったような、わりと行き当たりバッタリな暗殺計画となっています。
低予算系の香港映画あるあるの
雰囲気と勢い重視
です。
で、そんな感じで暇な時間を持て余して、勝手に危険な目に遭っている男性陣は置いておいて、
結局本来の主人公であるムーンが、闇組織のボス・ケイティが雇い人である某国大統領と交わしている電話の会話で、
三つの暗号を不用意に話してる所を天井に張り付いて盗み聞きし、収穫あり、という事で、ついでに手下相手に大立ち回りを演じた後に宮殿から脱出し、
その暗号をアレックス達と合流して伝える事で本筋の物語が動き出します。
要するに、アレックスとラルフの寄り身は、本当の意味で寄り道だった事になってしまいます。
で、暗号を皆で解き、ついに次の要人暗殺計画の会場を割り出し、いよいよ全員集合して最後のミッションに出動、、、、、、、
、、、、するのは男性陣二人だけ!!!!
皆揃っているのに!!!
という事で、一番美味しいところは、アレックスとラルフの無防備なジェットパック空中ショーに持って行かれる、
という、アクション女優として大活躍中だったムーン・リーの忙しさと、人気ぶりを確認できる作品となっています。
結局ムーン・リー登場シーンエピソード以外は、クライマックスを覗いて全て寄り道のような感じですが、
それでも、こういうごった煮感こそが、香港映画の魅力の一つでもありますので、香港映画好きの方や、レディースアクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか、
作品情報
1989年製作 香港製作 アクション
監督・製作・脚本 テレサ・ウー
出演 ムーン・リー、アレックス・フォン、カリーナ・イサ、ラルフ・チェン、マーク・ステインボーン、ケイティ・ヒックマン、パンナー・リットクライ
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