おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
台湾の人気女優ヤン・ホイサンが主演し、敵役をチェン・カンタイが演じたセクシー要素満載、娯楽要素満載の荒唐無稽気味くノ一忍者アクション！！
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介するのは、ヤン・ホイサンがクノイチを演じた忍者アクション作品です。
それでは、あまずはあらすじから、
日本の伊賀忍者の下で修業し、女忍者となったウー（ヤン・ホイサン）は、父が殺された知らせを受け、中国へと帰って来た。
そして、父を殺したリー（チェン・カンタイ）に復讐するために選りすぐりの女性たちをスカウトし、クノイチ部隊を結成して戦いを挑むのだった！？
台湾の人気女優ヤン・ホイサン主演の忍者アクション作品です。
日本では（レディニンジャ2 夜霧の忍び凧）とシリーズものとしてリリースされましたが、両作に繋がりは無く、単独の作品となっています。
どちらかと言うと同系統の忍者作品（地獄のニンジャ軍団 クノイチ部隊）の方が同スタッフ・同キャストで姉妹編とも言えるような内容となっています。
で、その内容ですが、非常にシンプルで、中国で生まれ、日本で女忍者として育った中国人役のヤン・ホイサンが、
父親死去の知らせを受けて、帰国、その死の真相を調べるとチェン・カンタイ演じる日本とつながりのある闇組織に殺されたらしい、
という事で、復讐するためにクノイチ部隊を結成し、チームを組んでチェン・カンタイとその部下である四天王に戦いを挑む、
という分かりやすい完全懲悪物語となっています。
注目すべきは、やはりその忍者、という特殊な身分を活かした奇妙奇天烈なアクションの連続で、さらにクノイチという女性特有の要素を利用して、
やたらと色仕掛けで挑む、という（セクシー武芸帳）という邦題サブタイトルに相応しい内容となっています。
ただ、時代が時代なので、エロティック要素は満載ではありますが、あまりに唐突で極端すぎて、荒唐無稽要素が勝っていますので、
今の時代で観返すと、どちらかというと笑ってしまうようなシーンの連続となっています。
それでも、当時では大分攻めた内容だったとは思われますが、、、。
とは言いつつ、ヤン・ホイサンはオールヌードになるような役柄ではなく、セクシーで水着姿程度にはなるけれども、
完全に脱いでしまうのは、中盤結成されるクノイチ部隊のメンバーの3人が担っていく事になります。
役柄的には、大道芸的な武術を披露するメンバー、ミス・チャンファンと、
娼館に努める色仕掛けメンバー、ミス・チャン、
そしてチェン・カンタイに激しい恨みを持つそれなりに動けるメンバー、フウ・ラン、
という感じで、アクション1人にエロス1人、普通の人1人、というメンバーを、リーダーとしてヤン・ホイサンが率いて、
足りない要素は男性サポートメンバーで補っていく（実際はそちらの人数の方が断然多いですが）という感じで、
結構大所帯のチームで、チェン・カンタイを追い詰めていきます。
対するチェン・カンタイチームは、その部下である四天王の存在が大きいですが、これが、またクノイチ部隊に負けないぐらいの個性的なメンバーとなっています。
まずは、いつも先頭に控えて、怪力カンフーを披露している好色男ライ・イー、勿論好色設定ですので、娼館で待ち伏せして色仕掛け担当クノイチ、ミス・チャンと激闘を繰り広げる事になります。
次に女性ながらも、男性顔負けの格闘術テコンドーと迫力で、他を圧倒する女性メンバー、オン・レイ、こちらはヤン・ホイサンの出番で、
格闘と追いかっけっこの果てに、どこかの建物内に用意していた、ちょっとした格闘スペースに、油（多分）を撒いて、
おびき寄せたヤン・ホイサンとオイルマッチを繰り広げる、というサービス要素満載のバトルを繰り広げます。
そこまででも結構なサービス展開ですが、さらに服を脱いだヤン・ホイサンの、今まで一度も見た事もないような奇抜な水着のデザインの必然性の無さに、
本作の意気込みが伺えます。
次に苗族出身で、奇妙な風習と奇妙な武器を使う、ユ・フェン、しっかりと作戦を立てて描かれる他のメンバーの戦いと違って、
あっさり始まってシンプルにカンフーバトルを繰り広げる、というなんとなく消化試合的な展開ですが、
ヤン・ホイサンと繰り広げるブーメランを使った戦いは、なかなかの見どころとなっています。
で、四天王中、というより本作通して、どう見ても一番目立ってしまって、一挙手一投足全てが気になってしょうがない、
四天王のリーダー的存在の（一応）日本人設定の山本のパンキッシュぶりが凄まじく、ヤン・ホイサンの水着デザインの奇抜さが霞んでしまうほどに印象を残すキャラクターとなっています。
勿論、悪役でしかもボスの部下役ですので、いくら目立っていてもそれなりにサクッと退場はしてしまうのですが、
山本の印象がやはり強烈で、その後展開されるチェン・カンタイのアクションと、日本からの因縁が展開されるラストの忍者バトルでさえ、上の空になるぐらいの印象を残していきます。
どうせなら、そのイメージがラスボスにあれば良いのですが、チェン・カンタイにそのある意味、特殊すぎるメイクを施すわけにもいかず、一応忍者映画としてのまとめもありますので、
これはこれでしょうがなかったのかと思われます。
だったら、もう少し大人しい風貌にしてもらいたかった、というのもありますが、この奇天烈な山本の阿保みたいな風貌が、
そのまま本作の面白みであり、作品自体の娯楽的なイメージを与える大事な要素とも言えるかもしれません。
という感じの奇天烈で荒唐無稽な作品ではありますが、アクションに関してはなかなか見所のあるカンフーアクションの連続となっていて、
ヤン・ホイサンも結構自身でアクションをこなしていますし、武術アクション担当のメンバーによる格闘アクションは、結構ハイレベルなアクションの連続となっています。
という事で、荒唐無稽ながらも、エロティックな要素もあり、武術アクションもあり、有名スターの共演作でもあり、
個性的すぎる脇役メンバーの活躍も見逃せない、
という娯楽要素満点のレディースアクション作品となっていますので、香港映画好き（実際は台湾映画ですが）の方や、
変わった映画好きという方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
なかなか今の時代では、絶対製作されないような雰囲気に満ちていて楽しめますよ。
作品情報
1981年製作 台湾製作 レディースアクション
監督 リー・ツォーナム
出演 ヤン・ホイサン、チェン・カンタイ、シン・ヤンペン、ポク・インラン、キム・イェンファイ
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