おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
才人フランキー・チェン監督・主演・製作総指揮・音楽、ニー・シューチュン共演の香港映画らしいファンタジックラブコメディ!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、何でもこなす才人フランキー・チェンが監督・主演・製作総指揮・音楽とマルチにこなしたファンタジックなロマンスコメディ作品です。
それでは、まずはあらすじから、
日頃から叔父の家に居候し、世話になっているロバートは、一念発起し、知り合いの宣伝会社に面接に行く。
運よく採用となったその日から、上司からの嫌がらせを受ける日々が始まるが、ある日、叔父から譲り受けた古い鏡を手にした時からロバートの運命は変わり始める!?
(燃えよデブゴン4ピックポケット!)(詳しくはこちら)や、(ユンピョウinドラ息子カンフー)(詳しくはこちら)や(英雄剣)等に俳優活動や、
多くの映画作品の配音、そして、本作を含めた多くの作品の監督としての顔も持つマルチな才人、フランキー・チェンが、
監督・主演・製作総指揮・音楽と才能を発揮したファンタジーラブコメディ作品です。
共演はアラン・タムと共演した(アラン・タムの怪談・魔界美女物語)や(香港ばちあたりコップ仏の顔も四十九日)(詳しくはこちら)等、
ラブロマンスからコメディまで活躍していた人気女優ニー・シューチュンで、本作ではタイトルロールの狐の霊役と、
上から目線の人間の上司役を二役演じる、というある意味アイドル映画的にフューチャーされた作品となっています。
で、道士を生業としている、ちょっとインチキ臭いけれども根はやさしい叔父さん役で、(五福星)等の福星シリーズや、
近年は(アクシデント意外)(詳しくはこちら)や(冷たい雨に撃て、約束の銃弾を)等のジョニー・トー作品でも活躍しているフォン・ツイファン(スタンリー・フォン)が登場し、
いつものように、ちょっと意地悪なズッコケ演技で笑いを誘います。
そして、(ポリスストーリー)や(キョンシー大魔王)(詳しくはこちら)、(香港ばちあたりコップ)等のほとんどの作品で、
一様に嫌味キャラクターを演じ続けているチャーリー・チョーが、本作でも同様の嫌味な上司役で登場します。
しかも、本作では結構な意地悪大活躍、という感じで、出演シーンも多く、主人公を窮地に立たせていきます。
そんな当時の香港映画の人気者たちが集まった本作は、うだつの上がらないフランキー・チェンが、居候している叔父のスタンリー・フォンの家から自立するために、
知り合いの口利きで、ある宣伝会社の面接を受けるとことろから始まります。
で、面接に行くなり、意地悪なチャーリー・チョーに出くわして、意地悪を逆手にとってギャフンと言わせた後に
面接場に着いてみるとチャーリー・チョー自身が人事部長で、不採用かと思いきや、意地悪をするためにあえて入社させる、
という非常に、チャーリー・チョーらしさ全開の流れで本題に入っていきます。
で、意地悪の日々が始まりますが、務めている会社が、宣伝だけでなく、宣伝に使用する映像まで、撮影も、役者としての演技も、
何もかも自社で全て請け負う会社のようで、眼鏡メーカーの宣伝等も、全て自社の社員が衣装を着て演じています。
で、新人のフランキー・チェンが何をするのかと思えば、いきなりメインの役柄を演じてワイヤーで飛び回る、
というある意味大抜擢で、その宣伝CMの相手役として、チャーリー・チョー自身が登場して意地悪をかましていく、という展開に入っていきます。
本作、どういうわけか、このドタバタ意地悪展開でのズッコケエピソードが結構長く、作品のイメージ的なニー・シューチュンとの切ないラボロマンス要素は、なかなか描かれません。
ただ、じゃあニー・シューチュンはそんなに登場しないのか?といえば、そうではなく、二役の高飛車系の上司役で、割と頻繁に画面には登場しています。
で、フランキー・チャンの猛烈なアタックと、チャーリー・チョーの猛辣なアタックにも、そんなに動じることなく、
そのままの高飛車キャラクターを保っていく事になります。
で、お金持ちでもある人間のニー・シューチュン(役名はまさかのクレオパトラ)となんとかデートにこぎつけるフランキーですが、
食事を済ませ、自身が支払いをする、と言って、クレオパトラを先に帰宅させたものの、どうしても持ち合わせがないので、
叔父に電話して助けを求めたところで、優しい叔父は、骨董品を売ってなんとかお金を工面しますが、足元を見られたので、
腹いせに店内にあった骨董品の鏡をくすねて帰ります。
で、持ち帰ったものの、何の価値も見いだせないので、フランキーにあげてしまいます。
で、クレオと会話している時に偶然鏡をクレオに向けて見たら、キラッとした閃光と共に、クレオの姿をした狐の霊が飛び出してくる、
という感じで、ニー・シューチュン、二役目の狐の霊フォクシーが登場します。
この本題までが結構長く、それまでがドタバタ劇がメインですので、恐らくここに行き着くまでに、割と物語に対する興味が薄まってしまう方も多いかもしれません。
しかも、フォクシーが登場しだすと、自然とクレオパトラの登場回数も減っていき、そんなに恋愛要素が無かったにも関わらず、
いつのまにかラブ要素が入っている、という感じで、鏡の封印を解いてくれた者と添い遂げる、というルールも加わって、
永遠の愛を誓う、という感じのなんとなく(チャイニーズゴーストストーリー)っぽい悲恋物語の雰囲気が帯びていきます。(製作年度は本作の方が先ですが)
で、どうも、フォクシーは色々な術が使えるようで、クライマックスでは、まさかの時間を戻して、過ちをやり直す、
という掟破りの強引な技で、クライマックスを二回盛り上げていきます。
という感じで、前半の意地悪なチャーリー・チョーと高飛車なクレオパトラの大活躍が、後半ほどんど活かされていませんので、全体的に勢い重視すぎて、行き当たりバッタリ感は強いですが、
途中CM撮影用のセットで、大きな人型の造形物と特撮風に戦ったり、
その際に、(ユン・ピョウinドラ息子カンフー)等で見せたフランキー・チェンの身軽なカンフーアクションが見れたり、
画面に登場するだけで、笑いを誘うスタンリー・フォンのお笑い要素が満載だったりと、見所も多い作品となっていますので、
香港映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
ラブロマンス要素は少な目ではありますが、香港映画要素は濃くて結構楽しめますよ。
作品情報
1985年製作 香港製作 ファンタジーコメディ
監督・製作総指揮・音楽 フランキー・チェン 脚本 ウォン・カーワイ
出演 フランキー・チェン、ニー・シューチュン、フォン・ツイファン(スタンリー・フォン)、チャーリー・チョー
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