おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆
日本のおとぎ話を、大胆にアレンジし、笑いとアクション満載の大冒険特撮アドベンチャーとして作り上げた、リン・シャオロウ主演のアクション活劇!!
作品紹介
1988年7月23日公開
今回ご紹介する作品は、日本のおとぎ話を題材に、リン・シャオロウが、桃太郎を演じた痛快特撮アクションです。
それでは、まずはあらすじから、
険しい雪山の奥深くにある平和な国、桃の国が、邪悪な赤鬼大魔王に襲撃された。
息子の命の危機を案じた王妃は、桃の力を借りて、巨大な桃に息子を入れ、赤鬼大魔王の力の届かない地へと脱出させる。
そして、遠く離れた地で、心優しい老夫婦に拾われたその子供は、桃太郎と名付けられ、やがて成長して、人間を苦しめる鬼退治の旅へと出発するのだった!?
監督は、(悪漢笑撃隊)(詳しくはこちら)や(新アリババ)(詳しくはこちら)等のチェン・チュンリャンと、
(幽幻道士キョンシーズ)や(少女戦士‘88)(詳しくはこちら)等の、チウ・チュンヒンの共同監督で、
日本の童話を大胆にアレンジした特撮アドベンチャーの世界観を創造しています。
主演は、(ゴーストパワーを持つ少女)(詳しくはこちら)や(妖魔伝)(詳しくはこちら)等のリン・シャオロウで、
ボーイッシュな魅力とキレのある確かなアクションで、桃太郎役を好演しています。
で、桃太郎を導く小仙女役で、(幽幻道士キョンシーズ)シリーズで大ブレイクし、ドラマシリーズ(来来!キョンシーズ)や、
邦画の(着信アリ2)等で日本でも活躍していたシャドウ・リュウ(リュー・ツーイー)が登場し、桃太郎に寄り添っていきます。
で、桃太郎を優しく育ててくれるお爺さん役で、(幽幻道士キョンシーズ)や(ミラクルファイター)のリメイク(新奇門遁甲)、(少林寺必殺舞扇拳)(詳しくはこちら)等の、
キン・トーが登場し、桃太郎を送り出していきます。
で、桃太郎のお婆さん役で、(幽幻道士3)や(電影秀)等のヤウ・メイフォンが登場し、若い女性ながらも、
ズッコケ演技全開で、お婆さん役を好演しています。
で、旅の仲間となるズッコケ担当の太めの大人、スイカ太郎役で、(幽幻道士キョンシーズ)の隊長役や、
(少林寺への道)、(飛竜カンフー)等の作品で活躍しているパン・サンが登場し、お笑いだけでなく、本格的なアクションでも見せ場を作っていきます。
で、同じく旅の仲間となる虎丸役で、(幽幻道士キョンシーズ)のチビクロ役や、ドニー・イェンの(ヒート)、本作のリン・シャオロウ主演の(孩子王)等の、
チェン・チーチャンが登場し、華麗なアクションを披露しています。
で、同じく旅の仲間となるキジ丸役で、(リトルキョンシー)(詳しくはこちら)や本作の続編(新・桃太郎2)等に出演しているヤン・ユーチウが登場し、
桃太郎のお供をしながらアクションを披露しています。
で、同じく旅の仲間の猿丸役で、(7小福)や(新十二生肖)等のシュー・ユータが登場し、こちらも華麗なアクションを披露しています。
で、宿敵となる赤鬼大魔王役で、(幽幻道士キョンシーズ)シリーズや、嘘ドラゴンボール(新七龍珠)、メン・フェイ主演の武侠活劇(新月傳奇)等の
ホワン・チュンユが登場し、分かり易い悪党を痛快に演じています。
そんな、スタッフ・キャストが製作した本作の物語は、お爺さんとお婆さんが山に、、、という出だしではなく、意外にも山奥深くにある桃の国から始まります。
で、その桃の国では、キジ丸、イヌ丸、サル丸の三人に守られながら、王(仙人)と王妃(仙女)の間に可愛い赤ちゃんが生まれ、
平和な日々を過ごしていると、ある日突然、悪の権化、赤鬼大魔王が現れ、桃の国の力の源である太陽の剣を強奪されてしまう、という大事件が発生します。
で、子供の命の危機を案じた王妃は、桃の力を借りて、巨大な桃の中に息子を入れて、遠くの地へと逃がします。
で、びょーーん、と飛んで行った巨大桃は、子供の授かりを長年願い続けていた老夫婦の住む近くの川へとドンブラこっこと流れ着き、
洗濯に出かけたお婆さんに発見され、老夫婦2人の愛情をいっぱいに受けて、スクスクと育っていく、という流れで日本の物語と融合していきます。
で、太陽の剣をゲットした赤鬼大魔王は、配下の鬼達を剣の力で復活させ、その勢いで人間界を支配するために、人間達を襲い始めます。
で、ついにその猛攻は、美しいりんご姫を誘拐するまでに至り、勇猛なズッコケ将軍スイカ太郎は鬼退治を決意、鬼討伐部隊を編成するために武術訓練を開始します。
で、各地から猛者も集まる中、正義感に強い桃太郎も討伐隊に志願しますが、まだ子供という事で門前払いされてしまいますが、
引き返すわけにもいかないので、隊の後を付いて行く事にします。
で、そんな、おまめ扱い(エクスペンダブルズで言う所のジェット・リー)の桃太郎ですが、三匹の動物がひょっこり姿を現します。
その三匹が、桃の国で赤鬼大魔王に撃退されたキジ丸、イヌ丸、サル丸の三人で、きび団子ならぬ、おにぎりを貰ったので、一緒に赤鬼大魔王を倒す旅に参加します。
【イヌ、サル、キジが仲間に加わった。】
で、桃太郎パーティは仲間が充実しましたが、スイカ太郎部隊は、精鋭部隊ながらも、夜間に鬼達の奇襲を受けてしまい、
スイカ太郎以外は、あえなく全滅する、という悲劇が訪れます。
で、ギリギリのところを桃太郎チームに助けてもらい、高慢な態度を反省したスイカは、気持ちを入れ変えて、桃太郎の仲間の一人としてパーティに加わり、
いよいよ赤鬼大魔王のアジトである悪魔城へと突入していく、というのが大体の大筋となっています。
物語全体としては、日本のおとぎ話にしっかりと沿いながらも、当時の台湾映画らしい活劇娯楽展開を挿入していく、
という感じで、基の世界観を損なわずにしっかりと映像化された物語となっています。
ただ、主人公となる桃太郎が、成長してリン・シャオロウの姿になるまでが、かなり長く、開始から40分近く経過してからの登場ですので、
本題である鬼退治の旅に出発するまでの、お爺さんとお婆さんのおもしろ日常生活が描かれる前半で、ちょっと気持ちが離れてしまう方もいるかもしれません。
それでも、80年代の香港・台湾作品に共通する、(何か、楽しい雰囲気に満ちてる期待感)が、作品全体を覆っていますので、
なかなか本題に入らずに、じらされているのに、期待感だけで見続けられる、という今の時代の作品では、なかなか感じられないような80年代作品独特の魅力に満ちた作品となっています。
という事で、今の時代に鑑賞しても十分楽しめる、ザ・エンターテイメントな作品となっていますので、
香港映画好きの方や、台湾映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1987年製作 台湾製作 特撮アドベンチャーアクション
監督 チェン・チュンリャン、チウ・チュンヒン、
出演 リン・シャオロウ、シャドウ・リュウ(リュー・ツーイー)、キン・トー、パン・サン、ヤウ・メイフォン、ヤン・ユーチウ、チェン・チーチャン、シュー・ユータ、ホワン・チュンユ
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