【レア作品!】ケンタウロス 宇宙からの脱出(THE BLACK FOREST/HYPER SPACE)84分

投稿者: | 2023年9月30日

おすすめ度 ★☆☆☆☆☆☆☆☆☆

(七福星)(シティーハンター)(ナイスガイ)等のジャッキーの強敵役で有名なリチャード・ノートン主演、元ボンドガール、リン・ホリージョンソン共演のラストでグッとくるSFサスペンスアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、香港映画の強敵役で有名なリチャード・ノートン主演のSFサスペンスアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

廃棄物の処理を終え、地球に帰還中のケンタウロス号。冬眠装置から目覚めた乗組員達だったが、航行中の事故で、

計器類が故障し、しかも燃料も大幅に減少してしまっている事が発覚する。

そのままの状態では地球期間までに22年も歳月が必要だが、小型艇を改造すれば、3年足らずで帰還できる事が分かる。

しかし、小型艇の定員は1名のみ。

そして、乗組員5名の生死を掛けた戦いが始まる!?

アクション俳優、リチャード・ノートン主演のSFアクション作品です。

監督は、アクション俳優オリヴィエ・グラナー主演の(デイ・オブ・ザ・デシジョン2)や、同じくオリヴィエ・グラナーの(エアフォース)等、

B級アクション街道一直線のデヴィッド・ヒューイ監督で、B級感は満載ですが、後半グッとくるような演出で、物語を盛り上げています。

主演は(七福星)や(シティハンター)、(ナイスガイ)等のジャッキー作品や、

リベンジ・オブ・デス)(詳しくはこちら)でシンシア・ラスロックと激闘を演じた強敵でお馴染みのリチャード・ノートンがヒーロー役を演じています。

リチャード・ノートン
リチャード・ノートン

ヒロイン役は(アイスキャッスル)や(007ユア・アイズ・オンリー)でボンドガールを務めたリン・ホリージョンソンで、控えめながらも、後半グッとくる役柄を好演しています。

リン・ホリージョンソン
リン・ホリージョンソン

で、主人公の親友で、引退を考えている乗組員役で、ブラックスプロイテーション作品の代表作(スーパーフライ)の主演で有名なロン・オニール

ロン・オニール
ロン・オニール

登場するなり嫌みをかます、ひねくれ船長役で、(カリフォルニアドリーミング)や(ソウ3D)等のジェームズ・ヴァンパタン

ジェームズ・ヴァンパタン

そして、メンバーを腕力でかき乱す役柄で、クリント・イーストウッドの(マンハッタン無宿)(詳しくはこちら)や(シノーラ)等のドン・ストラウド

ドン・ストラウド
ドン・ストラウド

セクシー系の役柄で、見せ場を作っていく乗組員役で、テレビシリーズ(俺がハマーだ!)等に出演しているレベッカ・クルスが出演しています。

レベッカ・クルス

そんな当時の実力派キャストが結集した本作の物語は、西暦2090年が舞台で、地球の核廃棄物の処理を宇宙の果てまで行って行っている宇宙船ケンタウロス号の中で、

自動冬眠装置から乗組員が目覚めるところから始まります。

和気あいあいとした雰囲気ですが、データ処理等を担当しているリン・ホリージョンソンが、コンピュータの異変に気付き、

調べてみると、ほとんどの計器が狂っていて、地球とも連絡が取れない危機的な状況に陥っている事が発覚します。

で、その原因は、寝ている間に、運んでいる核廃棄物の放射能が漏れてしまったようで、その影響で機器がおかしくなっているようです。

しかも、燃料漏れも発覚し、74%が既に失われていて、地球まで現在の燃料で帰還するには、航行速度を下げるしかない、

という事で、地球に到達できるまでの期間をリン・ホリーが計算してみると(電卓で、、、)、

なんと22年の歳月がかかってしまう事が発覚します。

ただ、備え付けの小型シャトルを改造して単独で航行できるようにすると、3年で地球まで帰還できるという事もわかりますが、

そのシャトルは小型のため、1人しか乗船できない、という、さらに危機的な状況が発覚します。

自動冬眠装置がありますので、22年の航海は可能なようですが、22年という人生の長い期間を失ってしまう事になりますので、

勿論、そのたった一つの席を求めてバトルが繰り広げられる、というのがメイン展開となっていきます。

要するに、本作は宇宙船内という限定された名作(エイリアン)のような舞台の作品ではありますが、宇宙生物(少しだけ登場しますが)とバトルを繰り広げるような作品ではなく、

人間同士の生き残りをかけたバトル展開がメインで描いていく作品となっています。

で、それでも、その一人を決めないといけませんので、一応平和的に、くじ引き、というアナログな方法で決定することになります。

で、くじ引きの結果、主人公であるリチャード・ノートンの一番の親友でもあり、人生の先輩でもあるロン毛のギャングスタ作品時代が懐かしい、ロン・オニールがその幸運を引き当てる事になります。

しかし、ロン・オニールは既に初老の身で、まだ若い(見かけはリチャード・ノートンロン・オニールの年齢差を感じにくいですが、一応設定上は大きく離れているという感じのようです)リチャードに、

自分はこれまで、十分人生を謳歌してきたので、若者に最出発の機会があるのなら、その若者に席を譲るべきだと思っているんだ、

と言い放つ、さっきまでただの軽薄なスケベおやじだと思っていたら、実は非常に胸アツな心の持ち主だという事が判明します。

実は熱い男、ロン・オニール

しかし、そう簡単に事が運ぶはずもなく、レベッカ・クルスのお色気攻撃や、ドン・ストラウドの大暴れ、

そして船長でもあるジェームズ・ヴァンパタンの必殺のイヤミ攻撃、等の様々な危険に襲われますが、ついにロン・オニールが、何者かに襲われてしまいます。

で、疑心暗鬼が船内で広がる中、いよいよ(マンハッタン無宿)でロン毛を振り乱してクリント・イーストウッドに挑んでいた頃が懐かしいドン・ストラウドの暴走が手の付けられないところまで行き、

力づくでシャトルを奪おうとしていきます。

そうなってくると勿論、(七福星)でサモ・ハンに攻撃を加えて『PAINFUL?』と言っていたリチャード・ノートンが黙っているはずもなく、

ドン・ストラウドとガチバトルを繰り広げていきます。

ただ、本作、リチャード・ノートンをヒーローとして描いてはいますが、格闘アクションヒーローとしては描いていませんので、

構えをキメての格闘術を競うような戦いではなく、取っ組み合いの喧嘩アクションとなっていますので、

その辺を期待していた人にとっては、若干肩透かしなアクションとなっています。

アクションは、はっきり言ってしまうと地味目

で、格闘の果に、ドン・ストラウドの意外な正体を目にする事になりますが、日本版のVHS、本国版のVHS、DVD、全てのジャケットにおいて、ネタバレしてしまっているのが残念です、、。

正体が見えちゃってます、、、

非常に低予算で、そのちょっとの特殊メイクも売りにしたい、というのは分かるのですが、正体発覚は、一応クライマックスのちょっとした盛り上がりでもありますので、

もう少しオブラートに包んで欲しかったところですが、どうでしょうか。

あと、本作は、そのドン・ストラウドの正体にも関係する事ですが、リチャード・ノートンの過去にちょっとしたドラマが存在し、

その過去のドラマがあるために、クライマックスで、意外にグッとくるようなラストシーンを迎える事になります。

※↓ここから先は、エンディングに繋がる物語展開に触れていますので、ご注意下さい↓※

実は、リチャード・ノートンは元レンジャー(多分この時代の一般的な警察官)で、相棒と一緒に狂暴化したアンドロイドを捕らえるために捜査していたものの、

その過程で血も涙もない冷酷な機会であるアンドロイドに相棒を殺害されてしまい、心の平穏を求めて輸送船の乗組員に志願した、という過去が分かります。

一応そこからの因縁もあって、アンドロイドが許せないリチャード・ノートンは、顔面に機械の部分がチラ見しているドン・ストラウドとも決着をつける、というような流れで最終決戦が描かれます。

で、この喧嘩アクションが本作のクライマックスというわけではなく、色んな出来事も同時に発生し、本来ならヒロインのリン・ホリージョンソンを脱出艇に乗せてあげたいところですが、

残念ながら、結果的にリチャード・ノートンしか生存者がいなくなってしまいますので、成り行きでリチャード・ノートンがシャトルに乗り込むことになります。

そして、全てが解決し、無事シャトルで、地球に向けて出発したリチャードの乗るシャトルのモニターに、

発射と同時にこれからの航行工程を指示したリン・ホリージョンソンのメッセージが流れ出します。

それは、本来くじ引きで乗組員を決めた際に、乗り込むはずだったロン・オニールに向けて、最初のセッティング時にリン・ホリージョンソンが撮影したメッセージでした。

リン『はぁい、タブス!このテープを長旅のあなたに贈るわ。旅のお供にしてね。』

  『私の秘密を隠してくれていて、ありがとう。』

  『皆に知られると差別されそうで怖かったの。』

  『スタントン(リチャード・ノートン)の事は任せておいて。』

  『気付いてたでしょ。私が彼を愛していると。』

  『私には愛って難しいわ。』

  『彼が私を愛してくれるなんて、夢のまた夢ね。』

  『でもね、彼といるとドキドキしているの。』

  『人間みたいでしょ。』

 

作品情報

1988年製作 アメリカ製作 SFアクション

監督・製作・原作 デビッド・ヒューイ

出演 リチャード・ノートン、ドン・ストラウド、リン・ホリージョンソン、ジェームズ・ヴァン・パタン、ロン・オニール、レベッカ・クルス

リチャード『俺は、アンドロイドが許せないんだ、、、』
リン『、、、、、、、、』

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