おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
いつものセガールとキオニ・ワックスマン監督のコンビ作品ながらも、セガールはしっかりと脇に引っ込み、主演に動けるブレン・フォスターを配し、敵役にヴィング・レイムス、サポート役にダニー・トレホと、この時期のセガール作品にしては珍しい違和感薄めのちゃんとしたB級アクション!!
作品紹介
2014年6月21日公開
今回ご紹介する作品は、セガールとキオニ・ワックスマン監督のしっかりめのアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
裏社会で暗躍する組織のボス、アレクサンダーの指令で、ある人物の暗殺を試みた腹心の部下ハーストだったが、
その任務を失敗してしまい、引退へと追い込まれてしまう。
それ以来、酒に溺れ、世捨て人のような生活を送るハーストだったが、偶然立ち寄ったダイナーの経営者を助けた事で、再び戦いの世界へと戻るのだった!?
セガールとキオニ・ワックスマン、いつものコンビによるアクション作品です。
内容的には関係ありませんが、同時期に、同コンビによって製作された(リターンド・ソルジャー正義執行人/沈黙の執行人)(詳しくはこちら)と、
(沈黙の制裁)と役名が同じアレクサンダーという事で、一応3部作と言えなくもない作品群となっています。
ただ単に名前が同じというだけですが、、。
因みに、(沈黙の終焉)でも、ジェイク・アレクサンダーという役名で登場しますので、セガールがこの強そうな響きの役名を気に入ったのかもしれません。
そんなアレクサンダーが活躍する本作ですが、本作はこの時期のセガール作品には珍しく、主演のフリして実際に動くのは他のキャストで、
セガールは美味しい所だけを攫っていく、といういつもの流れではなく、
セガールはしっかりと脇役的な位置で登場し、他の動けるキャストが物語の主役という、それぞれのキャラクターが画面に映る分数と、
活躍する分数(重要視される比率)がほとんど同じ、という奇跡のようなバランスの(本来普通ですが)、違和感の少ないアクション作品となっています。
本作以前にも、以降にも、こういう普通の描かれ方をする作品は(テレビシリーズ以外では)極めて少ないので、ちょっとした貴重な作品と言えるかもしれません。
そんなレアな作品ですが、キャストも意外に豪華で、まずはセガールの敵役となるギャング団のボスに(コンエアー)や、
(ミッションインポッシブル)シリーズで有名なヴィング・レイムスが結構な割合で、登場し、セガールを舐めていきます。
で、かつてギャングの世界で活躍し、その後足を洗ってからは料理人となり、飲んだくれている主人公をサポートしてくれるお助けキャラクター役で、
(マチェーテ)シリーズや、セガール作品には(死の標的)(詳しくはこちら)にも出演している強面ダニー・トレホが出演し、
ただの料理人と思いきや、実はサソリの毒を使った怪しい治療法で、主人公の失われた神経を復活させる、という意外に重要な役割を果たしていきます。
で、セガールが何故か本作のみセンターを譲った主役を、テレビシリーズ(ザ・ラストシップ)や、(ディープブルー3)(詳しくはこちら)、
(インフィニ)(ビギニング)等の本当に動けてアクションもできる二枚目、ブレン・フォスターが演じ、華麗なアクションを披露しています。
本作は、この格闘アクションのできるブレン・フォスターの活躍と、豪華な強面キャスト、そして、そこにセガールがセンターを明け渡し、
物語がブレン・フォスター中心になったことで、しっかりとした違和感のないB級格闘アクション作品となっています。
いつもなら、実際に格闘アクションのできる俳優は、まずキャスティングされる事はなく、格闘シーンがあったとしても、それなりに上手にこなす、
程度のパターンがほとんどでしたが、本作では、ブレン・フォスターが前半こそ、セガールの部下として脇役的に登場しますが、
中盤以降は、物語上も、アクションでも主役として活躍していきます。
そんな貴重な作品の物語は、裏世界の殺し屋として雇われているブレン・フォスターが、ある男を暗殺する任務を受け、
あろうことか、殺害する相手を間違える、というトンデモない失敗が原因で、その後手の神経をズタズタにされた上に引退させられる、という、かなりのヤキを入れられるシーンから始まります。
で、その後、世捨て人のようになって酒に溺れていたところ、セガールの娘(役柄上の、です)が、対立組織であるビング・レイムスの部下にちょっかいを懸けられ、
危ない所に駆け付けたブレン・フォスターが、華麗な足技だけでギャングを撃退するものの、そのまま目を付けられてしまって、構想に巻き込まれていく、
という感じで、ミスによって一線から退いたアウトサイダーが、どん底を味わいながら、
かつての仲間の危機に大復活を遂げる、というちゃんとしたブレン・フォスターの物語となっています。
大筋としては見た事のあるような内容ですが、このセガール以外の動けるキャストが、セガールの助手としての引き立て役ではなく、
しっかりと自分自身の見せ場が沢山用意されている、という点が本作の最大のセールスポイントとなっています。
逆に言うと、何故この作品だけ、、、という感じですが、、、。
ただ、ブレン・フォスター、確かなアクションと甘いマスクなのに、その魅力を十分発揮できている作品に巡り合えていないのが非常に残念ですが、、。
という事で、ツッコミ所はいつもの通り満載ですが、一応、セガール拳が炸裂するアクションシーンもあり、若手スターの大活躍もあり、
意外に豪華な強面スターの暴れっぷりも堪能できる、という楽しみやすいB級アクション作品となっていますので、
セガールファンの方や、B級アクションファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
個人的には、このブレン・フォスターと、なんとなく醸し出す雰囲気の似ている実力派スコット・アドキンスとの対決が見てみたいです。
あと、一応主役なので、小さくても良いので、ジャケットに顔写真載せて欲しいですね、、、。
因みに、主演を譲る事で、セガールがモテるシーンも無くなってしまいましたので、セgirlsとして後に(メイズランナー2)や、
(マザーズクライム)で重要な役どころで活躍する事になるジェニー・ガブリエルが登場しますが、セガールの恋人役ではなく、娘役、という
こちらも、自身が無理矢理主演している作品ではありえないようなキャスティングとなっています。
セガールに何があったんでしょうか、、?
作品情報
監督 キオニ・ワックスマン 製作 スティーヴン・セガール
出演 スティーヴン・セガール、ヴィング・レイムス、ブレン・フォスター、ダニー・トレホ、ジェニー・ガブリエル、デヴィット・ハウス
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