【カンフー映画】少林拳対武当拳(少林與武當TWO CHAMPIONS OF SHAOLIN)101分

投稿者: | 2025年8月9日

カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

少林寺の英雄トン・チェンチンをロー・マンが、フー・ホイチェンをチャン・シェンが演じた、少林寺派と武当派の激しい争いを描いた、カンフー映画の巨匠チャン・チェ監督によるバトルカンフーアクション!!

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介する作品は、チャン・チェ監督によるカンフーアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

少林寺派のトン・チェンチンは、長い修行の末、ついに下山を許され、兄弟子のフー・ホイチェンと合流する。

その頃、街では清朝と結託した武当派による少林寺派の襲撃が激しくなり、トンとフーもその標的となり、激しい戦いが繰り広げられるのだった!!

監督は、(嵐を呼ぶドラゴン)(詳しくはこちら)や(水滸伝)等のカンフー映画の巨匠、チャン・チェで、

本作でもお得意の少林英雄達の活躍と散り際の美学を追求したドラマを描いています。

チャン・チェ

で、主人公である少林寺派の英雄トン・チェンチンを演じているのは、(五毒拳)(詳しくはこちら)や、

南少林寺VS北少林寺)(詳しくはこちら)等で、チャン・チェ監督に見いだされた【五毒】のメンバーの一人、ロー・マンで、

素晴らしく力強いカンフーアクションを披露しています。

ロー・マン

で、同じく少林寺派の英雄フー・ホイチェン役で、【五毒】から(バカ拳)(詳しくはこちら)や(上海13)等のチャン・シェンが登場し、身軽な花拳を披露しています。

チャン・シェン

で、武当派を父の仇とし、序盤で主人公達を助ける拳士チン・タイライ役で、【五毒】から(ヒーロー・オブ・カンフー猛龍唐人拳)(詳しくはこちら)や(書剣恩仇録)等の

スン・チェンが登場し、素晴らしい足技を披露しています。

スン・チェン

で、その妹である女性拳士チン・ピーアル役で、(カンフートレジャー龍虎少林拳)(詳しくはこちら)や(レッドリベンジ)等の

レディドラゴン、ヤン・チンチンが登場し、アクションは少な目ですが、ドラマ面で活躍して行きます。

ヤン・チンチン

で、主人公達の宿敵となる武当派の拳士カオ役で、【五毒】から(ニンジャキッズ)(詳しくはこちら)や(ベビーキョンシー)(詳しくはこちら)等の

ルー・フェンが登場し、ラスボスとして主人公達に迫ります。

ルー・フェン

で、武当派の若手拳士でありながら、実は、、、、という重要な役どころで、まだデビュー間もない時期の(霊幻道士)(詳しくはこちら)や

マスター・オブ・リアルカンフー大地無限)等のチン・シュウホウが登場し、素晴らしいアクションを披露しています。

チン・シュウホウ

で、武当派のリーダー的な拳士リー役で、(片腕カンフー対空飛ぶギロチン)(詳しくはこちら)や(南拳北腿鬥金狐)(詳しくはこちら)等の

ワン・リーが登場し、主人公達を追い詰めていきます。

ワン・リー

で、その姪である武当派の女性拳士アルホワン役で、(醉馬拳クレージーホース)(詳しくはこちら)や(非情のハイキック)(詳しくはこちら)等の

キャンディ・ウェンが登場し、因縁の戦いに巻き込まれて行きます。

キャンディ・ウェン

で、武術指導を担当しているのは、出演もしているルー・フェンチャン・シェン、そして【五毒】から(孔雀王)(詳しくはこちら)や

妖獣大戦)(詳しくはこちら)等のフィリップ・コクが参加し、素晴らしいアクションを演出しています。

フィリップ・コク

そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、少林寺の英雄トン・チェンチン(ロー・マン)が、一通りの修行を終えて少林寺を下山するシーンから始まります。

師匠より、まずは既に下山している同じく在家弟子の兄弟子、フー・ホイチェン(チャン・シェン)を訪ねるように言われますが、

清朝と結託して少林寺派の撲滅を計る武当派の動向にも気を付けるように指示されます。

同じころ、武当派では、少林寺派狩りを進める計画を推進中で、師匠の指示によって街に潜んだ少林寺派の拳士を根絶やしにしようと監視が強化されます。

そんな緊張状態の中で、颯爽と街へとやってきたトンは、早速少林寺派をあぶり出そうとしている武当派の小芝居を速攻で見破り、軽くいなしますが、

戦いの最中に現れた武当派の実力者リー・ダツォンの繰り出す三日月型の飛刀を肩に受けて負傷し、命からがら近くの民家に逃げ込みます。

で、偶然逃げ込んだその民家が、実は飛刀リー・ダツォンを父の仇とする拳士チン・タイライ(スン・チェン)と、

その妹で宿敵と同じ飛刀を会得した女性拳士チン・ピーアル(ヤン・チンチン)が住む屋敷で、事情をトンから聞いた兄妹は、宿敵を倒すための技をトンに伝授します。

割とたやすく技を会得したトンは、リーを倒すために、再び街へと繰り出しますが、そこで、武当派の弟子達を相手に派手に戦いを繰り広げている兄弟子フー・ホイチェンとめぐり逢います。

その後、二人でチン兄妹の屋敷へと向かいますが、その姿を目撃した飛刀リーも屋敷へと押し入り、邪魔者をまとめて倒そうと襲い掛かります。

しかし、既に飛刀の防ぎ方をマスターしているトンには、かなうはずもなく頭蓋骨割りという怪力技の前に飛刀リーは命を落としてしまいます。

で、この出来事を機に、飛刀リーの弟リー・パーシャン(ワン・リー)がリーダーとなり、姪であるリー・アルホアン(キャンディ・ウェン)や

若手有望株ウェン(チン・シュウホウ)に命じて少林寺派の拳士たちへの本格的な復讐計画が進められ、

助っ人として高名な拳士カオ(ルー・フェン)とその凄腕の部下である三猿拳達も招集され、血で血を洗う激闘が繰り広げられる、、、、というのが、大体の大筋となっています。

ショウブラザース社で数々の名作を世に送り出しているチャン・チェが監督し、五毒を主要メンバーに起用したカンフーアクション作品です。

ただ、五毒作品ではありますが、フィリップ・コクは出演はなく、武術指導としてのみの参加で、

ウェイ・パイは(ヤングマスター師弟出馬)や(燃えよデブゴン7)(詳しくはこちら)等、この時期は既にゴールデンハーベスト社に移籍していた時期ですので未参加となっています。

(燃えよデブゴン7)より

で、今回の主人公は明るい雰囲気のキン肉マン、ロー・マンが、怪力で有名な主人公のトン・チンチェンを演じていますので、

本来持っているキャラクターにぴったりとハマった配役となっています。

同じチャン・チェ作品の(続・嵐を呼ぶドラゴン)(詳しくはこちら)等にも登場したフー・ホイチェンは、筋肉系のチー・クワンチュンから

身軽な軽業系のチャン・シェンへとバトンタッチしていますので、本作ではまた、違った味わいのフー・ホイチェン像が描かれています。

(続・嵐を呼ぶドラゴン)のチー・クワンチュン
本作のチャン・シェン

そこに、少林英雄系ではないものの、ソン・チェン演じる拳士とヤン・チンチン演じる女性拳士が加わって、

ルー・フェンをラスボスとする武当派の拳士たちと激闘を展開するという、若干のスケールダウン感はあるものの、

いつもの五毒作品らしい配役とアクションが楽しめる作品となっています。

さらに、本作で準主役級のスポットを浴びている若きチン・シュウホウの敵方の拳士として登場しながらも実は、、、、、、

という深みのあるキャラクターやアクションも、チン・シュウホウの魅力を存分に引き出していて作品の大きな魅力となっています。

本作でのチン・シュウホウの扱われ方を見ていると、もしかするとチャン・チェ監督の中で、ウェイ・パイが抜けた後の五毒の補強メンバーとして考えられていたのかもしれません。

個人的には、ヤン・チンチンキャンディ・ウェンという華麗な上にアクションもこなせるレディドラゴンが二人もキャスティングされていながらも、

武術アクションでの本格的な対決はほとんどなく、ナイフがいきなり刺さって終わり、という淡白な扱いが、

男の激闘美にこだわるチャン・チェ監督らしいと言えばらしいのですが、もう少し見せ場が欲しかったところです、、、。

という事で、反清復民が根底にある少林寺派と武当派の抗争という、カンフー映画としてはありがちな題材ではありますが、

五毒メンバーや、売り出し中のチン・シュウホウによる素晴らしいアクションが目白押しの作品となっていますので、

カンフー映画好きの方や、香港映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

作品情報

1980年製作 香港製作 カンフーアクション

監督・脚本 チャン・チェ 武術指導 ルー・フェン、チャン・シェン、フィリップ・コク

出演 ロー・マン、チャン・シェン、スン・チェン、ルー・フェン、チン・シュウホウ、キャンディ・ウェン、ワン・リー、ヤン・チンチン

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