おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
ジャッキー・チェンとシュワルツェネッガーの夢の競演が実現!!ファンタジー映画(レジェンド・オブ・ヴィー妖怪村と秘密の棺)の続編ながらも、新たな中国への旅が描かれたファンタジードベンチャー!!
作品紹介
2021年10月29日公開
今回ご紹介するのは、ジャッキー・チェンとアーノルド・シュワルツェネッガーが夢の競演を果たしたアドベンチャーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
イギリスの地理学者ジョナサン・グリーン(ジェイソン・フレミング)は、ピョートル大帝からロシアより東の地図を作成するよう命じられる。
色んな騒動に巻き込まれながらもなんとか町を後にし、謎の中国人少年と共に中国への旅に出発する。
しかし、肝心のピョートル大帝は鉄仮面を被せられ、ロンドン塔に幽閉されていた。
同じく塔に幽閉されていた中国人の老師の協力を得て脱出に成功したピョートル大帝は、老師から託された龍の印を老師の娘に渡すために中国を目指すのだった。
ジャッキー・チェンとアーノルド・シュワルツェネッガーが夢の競演を果たしたファンタジックアドベンチャー作品です。
こういう豪華共演作をできれば90年代ぐらいの勢いに乗っている時に見たかったところですが、年齢を重ねたとはいえ、
一応少ないながらもバトルシーンもありますので、やはり本作最大の見どころとなっています。
アーノルド・シュワルツェネッガーとシルベスター・スタローンは(大脱出)で共演し、一応ジャッキー・チェンとシルベスター・スタローンも(アラン・スミシーフィルム)で共演していますので、
これで、80年代、90年代に活躍した3大アクションスター全員の競演が実現しました。
できれば3人がガッツリ主演したアクション作品も観てみたいですね。
という事で夢のような企画の作品ですが、本日は普通のオリジナルファンタジーアドベンチャーかと思いきや、まさかのロシア製作(レジェンド・オブ・ヴィー妖怪村と秘密の棺)の続編、
という変化球での映像化となっています。
この二人を起用する作品が、既に存在しているシリーズ作品の続編、しかもロシア製作というかなり大胆な企画での豪華共演となっています。
ですので、勿論主役はこのビッグな二人ではなく、多くの作品で脇役として活躍するフランス語も堪能なイギリス人俳優ジェイソン・フレミングです。
前作でも主役のジョナサン・グリーン役を演じていますので、一応シリーズ通してジェイソン・フレミングの物語になっています。
ただ、前作とは違い、本作はかなりの中国資本の入っている作品のようなので、前作のように西洋のアドベンチャー作品として始まりながらも、
中盤以降ほとんど中国作品と言ってしまっても良いぐらいに東洋色が濃くなり、最終的には完全に中国系のバトルアクション作品になていく、という思い切った展開になる作品となっています。
個人的には正直ジャッキーとシュワルツェネッガーの対決と香港系のアクションが見たいだけ、という鑑賞目的がありましたので、
非常に楽しめましたが、前作の世界観が気に入って、そのままの続編と期待して鑑賞すると、違和感を感じてしまうかもしれません。
しかも、本作は中国側中心の物語になっても、決してジャッキーがその中心にいるのではなく、ジャッキーの娘である王妃がメインになる展開になっていきます。
これが、もう少しジャッキーの活躍がバランス良く散りばめられていれば良いのですが、前半以外はほとんど登場しなくなってしまいますので、
いよいよ冒険の本題に入るころには物語自体に関係なくなってしまいます。
さらに前半は主役並みに活躍するので、前半の20分ほどはジャッキーが主役、ライバルとしてシュワルツェネッガーが登場するアクションパートがあり、
中盤からは旅に出たジェイソン・フレミングと謎の少年(これが実は、バレバレですけど王妃でジャッキーの娘)が主役の冒険パートになり、
それと同時進行で、前作にも登場したジェイソン・フレミングの奥さんがまさかの大活躍で、旅に出ているジェイソン・フレミングを追いかけ、
幽閉されているジャッキーと出会い、一緒に幽閉されていた鉄仮面を被せられたピョートル大帝を結果的に助けることになって一緒に旅に出る、という主人公クラスでの冒険が始まります。
で、中国圏に入ると、謎の少年が王妃である正体を現して自国を苦しめる妖女を倒すために民衆と共に決起する物語の主役になっていきます。
要するに主役が多すぎる!!!
主役クラスの活躍をするキャラクターが多すぎで、物語が常に行ったり来たりしてしまいます。
これが非常にややこしく、しかもテンポ良く描かれていきますので、観ている側の物語展開の把握が追いつく前に、次の主人公の物語が再開されますので、
しまいには、どの物語の脇役がどのように主人公たちに絡んでいたのかも分からなくなってしまう、というファミリー層を狙ったこういうファンタジー作品ではちょっと経験したことがないような混乱が生じてしまう作品となっています。
例えるなら、(ロード・オブ・ザ・リング)の3部作を1時間に編集した完成版といった感じでしょうか。
ただ、これが、面白くないわけではなく、ちゃんとアクションやドラマのツボは抑えているような展開にはなりますので、十分に楽しめる娯楽作品にはなっています。
アクションは、中国側の恐らく、ジャッキー作品の関係者がちゃんと参加しているようで、格闘アクションに関しては最近の気のない中国武侠作品のアクションなどに比べたら、
雲泥の差ぐらいにハイレベルなアクションになっています。
ただ、それをやっているのがジャッキーではなく、若手というのが残念ではありますが、、、。
個人的に目を見張ったのは、少年のふりをしている王妃が悪漢に馬車を囲まれたときに撃退するアクションが、非常に素晴らしく、
かつての香港映画の勢いを感じさせるような観ていてカッコ良いアクションとなっていました。
あと、鑑賞中には全然気づきませんでしたが、本作には大使役で、(ブレード・ランナー)や(ヒッチャー)などのルトガー・ハウアーが出演しています。
製作年度的には本作がおそらく遺作となってしまったようなので、名優の最後の雄姿は見逃せません(でも見逃してしまいました、、。)
という事で、はっきり言ってアドベンチャー映画史上稀にみる散らかった物語ではありますが、ちゃんとラストではまとまってはいますので、
ジャッキー好きの方や、ファンタジー映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
色々言われている作品ですが、アクションは結構楽しめますよ。
あと、ジェット・リーとジャッキーの(ドラゴンキングダム)をちょっと思い出す作品になっています。
作品情報
2019年製作 ロシア・中国・アメリカ製作 アドベンチャーアクション
監督・脚本 オレグ・ステプチェンコ
出演 ジャッキー・チェン、アーノルド・シュワルツェネッガー、ジェイソン・フレミング、ヤオ・シントン、アナ・チュリナ、ルトガー・ハウアー、チャールズ・ダンス
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