お薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
ほぼ(X-men)な設定の、特殊能力を持った異能の存在のアクション性は控えめのSFドラマ!!
作品紹介
2020年1月12日公開
今回ご紹介するのは、超能力を持った親子が、一般の人間の迫害と戦うSFドラマです。
それでは、まずはあらすじから、
父と自宅で隠れて暮らす7歳のクロエ(レクシー・コルカー)は、母への愛に飢え、外に出れない毎日に不満が高まっていた。
そんなある日、父(エミール・ハーシュ)が寝ている隙に、密かに外へと出かけてみる。
そこへ、アイスクリームトラックに乗った老人が現れ、自分はクロエの祖父であり、クロエには特殊な能力があり、母親は生きている、と告げてきた。
この外出を父に咎められたクロエは、感情が高ぶり、思ってもいない危険な力を覚醒し出すのだった!?
スティーヴン・スピルバーグ監督による映像クリエイター発掘のためのリアリティショー(On The Lot)で、
ファイナリストとなった二人がコンビを組んで共同で監督したSFドラマです。
父親役で(ローン・サバイバー)などのエミール・ハーシュが、祖父役で(ヘイトフルエイト)などでも健在ぶりをアピールしている名優ブルース・ダーンが出演しています。
それよりも一番の注目は、少女役のレクシー・コルカーが名演技を披露しています。
正直、このレクシー・コルカーのアイドル映画と言っても過言ではないぐらいに、物語上比重の重い役柄となっています。
物語的にも、あくまで主人公の少女目線で展開していきますので、超能力者VSノーマルな人間、という(X-men)そのままな壮大な物語になるはずのテーマを、
主人公家族VS必要最小限の周りの人間、という極めてこじんまりとした規模の物語に限定しています。
ですので、設定自体は(X-men)ですが、作品内容的にはアメコミ風のダイナミックなSFアクションはほとんどなく、
少女の置かれている特異な状況の謎を、物語が展開していくごとに、少しづつ状況を説明していく、
という謎をひっぱる系のミステリー的な描き方で物語が進みます。
そのため、主人公達に実際に特殊能力があるのか?
また、あるのなら、それはどんな能力なのか?
父親や母親にも本当に特殊能力があるのか?
謎の老人は本当に祖父なのか?
など、設定上の謎の解明がそのまま、物語を進める事に繋がっていく展開になっています。
ですぼで、物語展開への興味は常に持続して後半まで一挙に鑑賞できるようになっています。
ただ、この前半であまり説明しないで、設定の謎をひっぱる展開は、そこに至る重要な説明も省いてしまうために、物語の実質的な主人公である少女が、
色々なことに興味を示す7歳という時期からいきなり物語が始まりますので、
見方によっては主人公少女のわがままに振り回されている、周りの一般人と、超能力一家の物語にも見えてしまうので、
一長一短はあるのか、とも思われます。
ラストもなんとなくハッピーエンド寄りの雰囲気ではありますが、この先の未来の事を考えると、
もしかしたら、(x-men)のマグニートーの誕生のようにも見えたりします。
その辺は続編があるなら、また世界観を広げた色んな物語を観てみたいですね。
という事で、本作は、DVDジャケットのイメージのようなアメコミ風SFアクションを期待した方には、少し物足りないかもしれませんが、
変わった設定でひっぱるようなSFドラマがお好きな方でしたら結構ハマれると思いますので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
達者な子役の演技に驚きますよ。
作品情報
2018年製作 アメリカ・カナダ製作 SFドラマ
監督・製作 ザック・リポフスキー、アダム・B・スタイン
出演 エミール・ハーシュ、ブルース・ダーン、レクシー・コルカー、グレイス・パーク、アマンダ・クルー
その他の変わった設定でひっぱる作品
その家には破ってはいけないルールがあった(イット・カムズ・アット・ナイト)はこちら
その一家には亡き母から決められたルールがあった(マローボーン家の掟)はこちら
その少女に見えているのは人間か?幽霊か?(ソウルコンタクト)はこちら
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