ビトレイヤー(WELCOME TO THE PUNCH)99分

投稿者: | 2020年3月18日

挫折を味わった捜査官VS大物犯罪者、それぞれの正義と維持が夜のロンドンで激突する!

2013年製作  イギリス・アメリカ製作 ポリスアクション

監督 エラン・クリーヴィー 製作総指揮 リドリー・スコット

出演 ジェームズ・マカヴォイ、マーク・ストロング、アンドレア・ライズブロー

夜のロンドンで大胆不敵な強盗を決行

監督は本作の後にカーアクション(アウトバーン)を監督する事になるエラン・クリーヴィー。出演は(X-men)新世代シリーズのプロフェッサー役や、(スプリット)、(ミスターガラス)のビースト役でお馴染みジェームズ・マカヴォイ。敵対する大物犯罪者役に(1917)など印象に残る役柄で人気のマーク・ストロング。原題にあるPUNCHとは物語後半に出てくる敵組織のアジトがある倉庫地域を指しています。

負傷しながも追い続けるジェームズ・マカヴォイ

あらすじ

イギリス・ロンドン、刑事のマックス(ジェームズ・マカヴォイ)は大物犯罪者スターンウッドを逮捕寸前まで追い込んだが、あと一歩のところで膝を撃たれ、取り逃がしてしまう。それをきっかけに膝に後遺症が残り、心にも深い傷を負ってしまう。それから3年スターンウッドの息子ルアンが何者かに撃たれた状態で発見される事件が発生、警察はルアンの携帯電話の履歴を元にスターンウッドの潜伏先を割り出し再び捜査を開始する。息子を撃った犯人を追うスターンウッド、そのスターンウッドを追うマックス、立場の違う2人がそれぞれの正義の元に捜査を進めるうちに蔭に大きな組織が絡んでいる事に気づいていく、、、。

仲間からの信頼も厚いマーク・ストロング

感想

本作でまず驚いたのはイギリスの警察官は銃の所持を認められていない、という事でした。アメリカでは一般市民でも許可をとれば所持できますが、イギリスでは認められていないそうです。一部の特殊部隊員は所持している場合もあるそうですが、通常の警察官は日々凶悪な犯罪者にも警棒や催涙スプレーなどのみで立ち向かっていくそうです。冒頭でマックスがスタンフィールドを惜しくも取り逃がしてしまいますが、これも銃を携帯していれば恐らく逮捕できたような立ち回りでした。普段あまり目にしない描写でしたので初めて知った事実ですが、他の作品では特別に銃の携帯の許可が出ているという前提の元に物語を進めている、という事だと思います。そうでなければポリスアクションとして成り立たないですから。まだまだ新人に近い監督はインタビューで「今のイギリスのリアルな風景を作品として残していきたい」と言っていましたので、そういった警察の独特の文化も残しておきたかったんだと思います。しかも、この設定は物語に重要な部分で絡んでいました。それとまたインタビューで監督が言っていましたが本作は【ハードボイルド】などのジョン・ウー監督作品や【インファナル・アフェア】シリーズのような作品を撮影したくて企画した、との事でやはりと納得しました。立場の違う男2人がお互いの正義のために激突するところに重点を置いたアクション映画は香港映画で特に主流ですので、おそらく監督は他の【フェイスオフ】(これはアメリカ映画ではありますが)や【友は風の彼方に】なども参考にしているのではないかと思います。アップテンポで小気味良い男泣きアクション作品でした。

挫折を味わうが犯人逮捕には執念を燃やす

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