エヴァリー (EVERLY)93分

投稿者: | 2021年10月7日

お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

裏切り者のコールガールVS日本人ヤクザ!!密室劇形式で展開される(デスペラード)のサルマ・ハエック主演のレディースバトルアクション!!

作品紹介

今回ご紹介するのは、(フリーダ)のサルマ・ハエック主演によるレディースアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

コールガールのエヴァリーは人生をやり直すために、ヤクザの愛人を裏切り、警察の情報屋として潜入活動をしていた。

しかし、組織のボスに裏切りが知れ、抹殺命令が下った事で、懸賞金目当ての部下や殺し屋たちが大挙して押し寄せてくるのだった!?

成り行きで銃を手に取るサルマ・ハエック。でもカッコ良いですね。

アントニオ・バンデラスがブレイクするきっかけとなったロバート・ロドリゲス監督の大ヒットガンアクションに出演していたサルマ・ハエック主演のレディースアクション作品です。

日本からはヤクザのボス役で渡辺裕之が参加、後半のみの出演ですが、重要なラスボス役が魅力的です。

渡辺裕之参戦。渋いです。

物語の大筋はとしては、ヤクザ組織から逃れるために警察の情報屋として生きていく事を決意した主人公が、その裏切りが早速バレてしまい、

ある建物(ホテル?)内で周りに組織の者ばかりに囲まれた、絶体絶命の状態から物語が始まります。

で、ほとんどがこの建物内、というかこの一つの部屋内で展開される、というまるで舞台劇のような思い切った描き方を採用したアクション作品となっています。

簡単に言ってしまうと、この部屋内でヤクザとドンパチするだけの物語となっています。

ただ、設定にあえて制限を作っているために、それだけ登場する人物が個性的だったり、子供を人質に取られてのサスペンスがあったりなどの展開が常にありますので飽きるという事はまずありません。

しかも演じているのが(フリーダ)でアカデミー賞のノミネート経験もあるサルマ・ハエックなので限定された狭い空間の物語でもしっかりと感情移入できるような主人公を演じていて作品に深みを与えています。

こんな銃を瞬時に打てるコールガールはいませんが、流石の説得力

作品の見せ場としては勿論メインとなるガンアクションであることは間違いないのですが、本作の主人公は暗殺者でもなければ、

格闘家などの機敏な動きのできるキャラクターではありませんので、基本的にはカッコ良く銃を撃つこと自体を売りにしている作品ではありません。

やらなければやられるという追い込まれた状況で銃を手に取る事になりますので、どちらかと言うと訪れる敵がやられてくれる、というアクションがメインにはなっています。

通常ですとご都合主義すぎてリアル感がない、としか映りませんが、本作はその主人公をドラマ作品などで実績のある実力派が演じる事で、

ファンタジーとリアルを調度良いバランスで保ちながら、しっかりとレディースアクションものとしても展開していきます。

さらに途中から参戦する幼い娘と母親のエピソードや、敵として登場しながらも、中盤まで協力してくれる傷を負ったアジア系の部下のエピソードなど、

感情を揺さぶられるような物語を繋いでいき、主人公への感情移入度を高めてくれます。

特に敵として出会ったメンバーが、意外に心優しい人間で、サルマ・ハエックの娘に死体を見せないように気遣ってくれるシーンは意外に涙腺の緩む展開となっています。

ただ、少し残念なのはせっかく友情の芽生えた敵組織のメンバーも途中で割とあっさり目に退場してしまい、その後途中参加の母親もあっさり退場する展開になってしまうのが勿体ないです。

割と物語展開的には広がりを見せてきた魅力的なキャラクターだったので、退場せずに何かもっと活躍が見たかったところです。

という事で、限定された空間でピンチに陥った女性が色んな敵を倒しながら脱出するだけのシンプルな作品ですが、このパターンですと、

同じようなシチュエーションでの続編も色々できそうなので、もっとその後の物語が観てみたくなるような作品となっています。

アクション作品好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

逆に、同じシチュエーションで、他のキャストでのバージョンも観てみたいですね。シンプルな設定なのでそういう想像も膨らむ作品です。

中盤までのアジア系の敵メンバーとのやり取りも魅力

作品情報

2014年製作 アメリカ製作 レディースアクション

監督 ジョー・リンチ

出演 サルマ・ハエック、渡辺裕之、早川東吾、アキー・コタベ、ローラ・コベタ

物凄いコールガール

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