おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆
地下に閉じ込められた26人の命を救出するための装置を運ぶため、危険な(アイスロード)を命がけで激走するリーアム・ニーソン主演最新作!!
作品紹介
2021年11月12日公開
今回ご紹介するのは、リーアム・ニーソンがタイムリミット内に危険な氷でできた道を激走するカーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
カナダのダイヤモンド鉱山で突然の爆発事故が起こり、地下の鉱山に26人の作業員が閉じ込められてしまう。
しかし、救出するためには充満したガスを抜くための巨大な装置を現場に運んでくる必要があり、しかも地下の酸素は30時間しか持たないことが明らかになる。
時間制限内に現地まで救出装置を運ぶためには、大型トラックで最短距離である氷でできた道(アイスロード)を直進する必要があった。
そのアイスロードは速度が遅すぎると重量で、早すぎると衝撃で氷が割れて水に沈んでしまう、という危険な道だった。
大金の報酬と引き換えに集まった4人のドライバーたちの命がけのミッションが始まる!!
すっかりアクションヒーローとして定位置に就いた感じのするリーアム・ニーソン主演のカーアクション作品です。
今回はいつものように舐めてた相手が実は強かった系のアクション作品ではなく、完全なカーアクション作品となっています。
ただ、キャラクター的にはいつものように結局おじさんヒーローものになるのは変わりないのですが。
ただ、今回は普通のトラック運転手の物語ではありますが、脚本・監督が(アルマゲドン)、(ジュマンジ)、
(ダイハード3)等の娯楽作品系の名脚本家ジョナサン・ヘンズリーですので、
非常に娯楽要素に溢れた燃える設定の物語となっています。
因みにジョナサン・ヘンズリーは監督としては、あまり振るわなかったトーマス・ジェーン版の(パニッシャー)も監督していますので、
脚本家としてはヒットメーカーですが、監督としてはいまいち力が発揮できていないような作品が多かったのではないでしょうか。
本作は、そんなジョナサン・ヘンズリー監督、会心の一撃となっています。
まず、事故が起こってしまい、会社の上層部が、大型トラック専門の輸送会社に制限時間内にアイスロードを渡り切って現地まで救出装置の輸送を依頼します。
ここでその会社を取り仕切っているボスを演じているのが(マトリックス)のモーフィアス役で有名なローレンス・フィシュバーンです。
非常に安定感のあるハマっているキャスティングで、フィシュバーンがこのインポッシブルなミッションを取り仕切ればいくら不可能でもなんとかなりそうな気がしてしまう、
そんな絶妙なキャスティングとなっています。
で、アイスロードを走り切るには、豊富な経験が必要で、速度が速すぎると衝撃で氷が割れてしまい、逆に遅すぎると重量で氷が割れてしまう、という過酷な状況となっています。
しかも、この事故が起きた時期が既に冬が終わり、4月に入って気温が上昇し始めているので、氷が解けかけている、
という悪条件が重なっています。
あの名作アクション(スピード)も制限速度の条件で時限爆弾が爆発してしまう、という秀逸な条件のあるスリリングな物語でしたが、
本作の制限はさらにその上を行っています。
そんな悪条件があろうとも、我らがヒーロー、リーアムは勿論参戦するのですが、今回リーアム自体はいつものリーアムと変わらないのですが、
今回はそこにプラスアルファとして、ベトナム戦争で負傷してしまい、失語症になって以前のようにはしっかり話せなくなってしまった弟と一緒に参加という要素が加わっています。
この弟は、周りの人とスムーズに接することができなくなってしまったので、一緒に生活し世話をしながら、仕事も一緒に勤務していたリーアムですが、
それを理由にこれまで何度も職を転々としてきた、という意外にドラマ面でも深堀されている主人公となっています。
ただ、この弟は、実は整備士としては一流の腕前を持っていて、このミッションでも欠かせないキャラクターとなっていきます。
そんな兄弟の他には紅一点の女子枠で彩りとしての参加と思いきや、実はトンデモない男勝りで、先住民の血を引く立場から、常に白人に対して抗議運動を常に行ってきたトラックレディも参戦します。
このトラックレディが大活躍する事で、男臭く暗い雰囲気にになりそうなはずのトラック野郎物語が、凄く明るい物語となり作品に彩を与えています。
ただのヒロインではなく、中心人物として位置づけられているところに、ジョナサン・ヘンズリー監督のこだわりがあるように思えます。
ただ、正直外見の雰囲気的に荒くれトラックレディ役にハマっているとは言い難いのですが、。
で、そのメンバーにボスであるフィシュバーン、あとついでに報酬を支払う側の保険会社の同行社員を含めた5人で危険な旅に出発します。
実際のミッション中は色々と困難や意外な展開などがありますので、ネタバレを避けるために割愛させていただきますが、
かなり次から次へと色んなアクシデントがずっと起こります。
この畳みかけるようなアクションの連続は、監督が90年代のアクション映画の脚本家として活躍していたころの本領発揮といった感じで、
休む暇もないぐらいのアクションの連続となっています。
アクション自体もCGなどの画像処理はできるだけ使わずに、生身のカーアクション中心に撮影されているようで、本物の迫力を感じるアクションとなっています。
また、小ネタの伏線なども細かく回収し、ラストではホロっとする展開にもなっています。
という事で、(ワイルドスピード)などのバリバリの最新技術を駆使したカーアクションも勿論面白いですが、90年代を思わせる生身の本物の迫力を感じられる本作のようなカーアクションも、
逆に新鮮で良いのではないでしょうか。
特にカーアクションファンの方でしたら、直球ど真ん中の作品だと思われますので、是非ご鑑賞ください。
あと、会社の上司役で、(ポリスアカデミー)シリーズの初期主人公スティーヴ・グッテンバーグが抜けた後にシリーズの顔になっていた、
マット・マッコイが登場していますので、非常に懐かしいのですが、こちらもトラックレディと同様にあんまり役にハマっていないような気が、、。
作品情報
2021年製作 アメリカ製作 カーアクション
監督・脚本 ジョナサン・ヘンズリー
出演 リーアム・ニーソン、ローレンス・フィシュバーン、マーカス・トーマス、アンバー・ミッドサンダー、ベンジャミン・ウォーカー
その他のカーアクション作品
その後多くのカーアクション作品に影響を与えた(フェラーリの鷹)はこちら
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