【香港映画】傷だらけのメロディー (A HEARTY RESPONSE)88分

投稿者: | 2021年9月7日

お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

絶頂期のチョウ・ユンファ、ジョイ・ウォン共演による不法入国者と刑事の心の交流を描いたラブストーリー

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、チョウ・ユンファジョイ・ウォンが共演したラブストーリー作品です。

それでは、まずはあらすじから、

香港警察のボン(チョウ・ユンファ)は新しい相棒のチョン・ヤン(ロイ・フォン)との捜査中に万引き犯コンサン(ジョイ・ウォン)を逮捕するが、

捜査中の事故で怪我をさせてしまう。

不法入国の発覚を恐れたコンサンは、事故が原因で記憶喪失になったと偽り、不憫に思ったボンとの共同生活が始まる。

主演は絶頂期のチョウ・ユンファ
ジョイ・ウォンは不法入国者役なので飾りっけなしな役柄です
本作の主題歌も歌う(霊幻道士3)のロイ・フォン

1986年というチョウ・ユンファの絶頂期に製作されたロマンス寄りの作品です。

1986年といえばチョウ・ユンファは本作以外にも傑作(男たちの挽歌)や、レザボアドッグスの元ネタになったとされる(友は風の彼方に)も製作された年で、

主演級に出演している作品と少しのゲスト出演含めて合計10本も製作されていますので、香港の映画館では、

毎月のようにユンファ主演作が公開されている、という驚異の人気ぶりが伺える絶頂期でした。

そんな多忙の中で製作された本作ですが、本作は共演が当時人気急上昇中のジョイ・ウォンで、(チャイニーズゴーストストーリー)でブレイクする前年ですので、

人気絶頂の二人がしっかりと共演する、非常に注目度の高い作品となっています。

ユンファ絶頂期の作品

ユンファの役柄は、いつも通りプレイボーイぎみの警察官というお得意のキャラクターですが、本作は警察官ではあるものの、

ポリスアクションがメインというわけではなく、どちらかというとラブロマンスやドラマがメインの作品となっています。

ジョイ・ウォンが演じるのは大陸から密入国してきた女性で、自身が香港で生まれたという事を証明する証明書を作成してもらうために、

香港の産婆さんを探して越境してくる、という香港ならではの理由での越境者を演じています。

で、越境を斡旋した悪そうなやつに襲われそうになりますが、逆転の一撃を加えて香港側に逃れてきます。

で、巡り巡って、スーパーマーケットで潜入捜査中の刑事ユンファロイ・フォンにたまたま遭遇し、しかも目の前で万引きをしてしまい、他の事件の捜査中に逮捕されてしまいます。

逮捕した容疑者を不用意にその辺の柵に括り付ける刑事たち

逮捕連行しながら、本命の犯人も追跡していましたので、事故が発生し、ジョイ・ウォンは救急車に運ばれてしまいます。

病院ですので、勿論、身分の証明が必要になりますが、密入国者なので、身分証明書がありません。

困ったジョイ・ウォンは記憶喪失のフリをして、ユンファを夫と思い込んでいる芝居をします。

それは記憶喪失ではないような気がしますが、とりあえず、ユンファを夫と思い込んでいる妻を演じます。

ユンファも困りますが、捜査中の事故を上司に報告するのが嫌なので、とりあえず話を合わせて、退院手続きし、自宅に連れて帰ります。

この時点では、ユンファには別に(派手な)彼女がいて、ジョイ・ウォンの事はなんとも思っていないようなので、何の恋にも発展しません。

で、自宅には一時的に泊まりにきていた母親もいて、母親はジョイ・ウォンの事が大変気に入ります。

そこから、なんとかこの母親がユンファジョイ・ウォンをくっつけようと、奮闘するコメディへと展開していきます。

前半の見せ場は、この立場の違う二人が、キューピッド的なユンファの母親の働きによって少しづつ距離を狭めていく過程が丁寧に描かれます。

段々と惹かれ合う二人

そのうちに、不法入国者という正体もバレてしまいますが、その頃にはユンファとの間に絆が生まれていますので、ジョイ・ウォンに協力して産婆さん探しを手伝う展開へと移っていきます。

で、ユンファの協力もあり、なんとか産婆さんの知人に会うとこができ、ようやく産婆さんに出生証明書作成をお願いするところまで行く頃には、

ユンファジョイ・ウォンの愛も深まり、幸せの絶頂期に突入しますが、そのデート中に、まさかの、あの密入国時の斡旋者に出くわしてしまいます。

で、隙を見てジョイ・ウォンを誘拐、身代金をユンファに要求する、という急展開になっていきます。

そんなに重要ではないシーンのアクションも香港映画は絶対怪我人が出そうなアクションを挿入します。

いよいよ、ユンファのアクション編に突入ですが、本作はそのアクションを掘り下げるよりも、ジョイ・ウォンがとことん酷い目に合う、

というシーンを掘り下げていきます。

人気が上がってきた時期の、何にでも挑戦していた時期のジョイ・ウォンならではの体当たりな展開です。

で、さらにキレたジョイ・ウォンは銃を手に斡旋悪党に復讐するために、街中を裸足で追い掛け回します。

それまでのソフトなラボコメ路線が、いきなりの急激なハード路線への変更ですが、そのままユンファも参戦し、銃撃戦が始まります。

銃撃戦はあっさり目ではありますが、絶叫をあげながら銃を乱射するジョイ・ウォンはなかなかの迫力です。

復習の鬼と化すジョイ・ウォン

というように、前半はラブコメ、後半はかなりハードな展開で少し気分が暗くなってしまいますが、そのままの流れで終わるのではなく、

ちゃんとラブコメとして軌道修正されて終幕を迎えますので、なかなかしっかりした内容の作品となっています。

日本では劇場未公開の作品ではありますが、粗製乱造作品ではなく、有名な作品と比べても見劣りしない内容となっていますので、

香港映画好きの方や、ラブコメ好きの方などご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

因みに、相棒役のロイ・フォンは歌手としての一面もありますので、本作の主題歌も担当しています。

銃撃戦の果てに、、どうなる?
ケント・チェンもゲストで登場
豪華四人のスター共演シーン
チョン・プイも上司役で登場

作品情報

1986年製作 香港製作 アクションラブストーリー

監督 ロー・マン

出演 チョウ・ユンファ、ジョイ・ウォン、ロイ・フォン、ケント・チェン、チョン・プイ

爪楊枝を加えるシーンは(男たちの挽歌)を思い出してしまいますね
あまりの空腹に万引きをしてしまう

その他のチョウ・ユンファ出演作品

チョウ・ユンファ、アーロン・クォック共演の久々のノワール系作品(プロジェクトゲーテンべルク贋札王)はこちら

ティ・ロン、チョウ・ユンファの(男たちの挽歌)コンビによる刑事アクションドラマ(非情の街)はこちら

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