【香港映画】バーニングダウン 爆発都市(拆弹专家2SHOCK WAVE2)121分

投稿者: | 2022年8月12日

おすすめ度 ★★★★★★☆☆☆☆

人気シリーズ第二弾は、アンディ・ラウ主演、フィリップ・キョンの黄金コンビにラウ・チンワンを加えたハーマン・ヤウ渾身のアクション活劇!!

作品紹介

2022年4月15日に公開

今回ご紹介するのは、アンディ・ラウ主演、ハーマン・ヤウ監督で製作され大ヒットした(ショックウェイブ爆弾処理班)のシリーズ二作目です。

それでは、まずはあらすじから、

爆弾処理班のエース、フォン(アンディ・ラウ)は任務中の爆発に巻き込まれ、左足を失うという重傷を負ってしまう。

その後の懸命のリハビリで、義足とは思えないほどの身体能力の回復に成功したフォンだったが、組織が現場復帰を認める事はなく、内勤を命じるのだった。

それを機に、フォンの心の中で組織に対する怒りが芽生えていく!?

ハーマン・ヤウ監督、アンディ・ラウ主演で大ヒットした(ショック・ウェイブ爆弾処理班)のシリーズ第二弾です。

出演はアンディ・ラウを筆頭に(暗戦デッドエンド)でも共演しているラウ・チンワン

(暗戦デッドエンド)のコンビ再び

ミステリアスながらも、後半どんどん魅力を爆発させていく恋人役の(雪暴 白頭山の死闘)や、(ウォリアーズゲート時空を越えた騎士)等のニー・ニー

確かな演技力で、一見静かに見えても実は愛深き女性を熱演しています。

ニー・ニー

そして、このシリーズのもう一人の顔とも言うべき(共謀家族)(詳しくはこちら)等のフィリップ・キョン

今回は一直線に容疑者を追う凄腕刑事役で、警官隊を率いていきます。

渋さを増したフィリップ・キョン

そんな香港映画界の名優達が出演している人気シリーズの第二弾ですが、物語的には前作との繋がりはなく、同じスタッフ・キャストで、同じ題材を扱ったシリーズ第二弾となります。

香港映画には、この物語を引き継がないシリーズ作品は意外に多く、本作にも出演しているラウ・チンワン主演の(盗聴犯)シリーズ3部作や、

同じく(暗戦デッドエンド)シリーズ、(レクイエム最後の銃弾)シリーズ等、物語を継承しようがないような幕切れで終わる作品でも、

大ヒットすれば、同じスタッフ・キャストでシリーズものとしてシリーズ展開するという香港映画界の傾向が、多くのシリーズで見受けられます。

古くは、ジャンルは違いますが、サモ・ハン監督出演シリーズの(五福星)等も、1作目と2作目以降が、それぞれ全く違うキャラクターでしたし、

霊幻道士)(詳しくはこちら)シリーズも基本的には繋がりはありません。

そんな香港映画伝統のシリーズものの、第二弾である本作は、アンディ主演ではありますが、前作とは違い、かなり捻りの効いた主人公となっています。

序盤は前作と共通するようなみんなのヒーローっぽい爆発物処理班のリーダーとして登場し、相棒であるラウ・チンワンと共同で現場のミッションをこなしていきます。

で、丁々発止のやり取りなどを見せつつ、ある事件の任務中の事故によってアンディが左足を失う重傷を負ってしまいます。

ただ、そこからもアンディは必至のリハビリの努力で義足を使用して、他の隊員と同じレベルまでの運動能力の回復に成功します。

しかし、組織にはそんな努力が通用するわけでもなく、現場からは外され、内勤を命じられてしまいます。

それぐらいからアンディの様子もおかしくなり、笑顔の合間に怖い表情を見せるようになっていきます。

だんだん怖くなるアンディ

で、その頃、香港の街では死傷者を出すような連続爆破事件が起こり始め、その事件の内の一つで18人も死者が出てしまうような大規模な爆破事件の現場で、

アンディが意識不明の重体で発見される、という展開あたりから、アンディが被害者か?加害者か?というサスペンスが加わっていきます。

空港も爆破されてしまいます

さらに意識不明の重体で発見されたアンディが、回復してみると、まさかの最近の記憶が無くなっている、という捻りの要素も加えられ、

自分自身でさえ、自分の正体が分からない、という重層的なサスペンス展開に突入していきます。

元恋人と接触するものの、通常の恋人同士のような態度ではなかったり、囚われているアンディをテロリスト集団が救出しにきたりと、

非常にサスペンスフルな展開になっていきます。

ミステリアスな元カノ
自分の正体が分からない

似たような設定(というより結構そっくりそのまま)の作品に香港のアカデミー賞も受賞しているダニエル・ウー主演の(パープルストーム)(詳しくはこちら)が、ありましたが、

そちらは完全にダニエル・ウーが最初からテロリストと冒頭から分かっていて、警察との争いの果てに捉えた際に、

記憶を失っている事を幸いに、警察側がダニエル・ウーの脳の記憶を司る部分に、実は自身は警察官で、潜入捜査中だ、

というの記憶を刷り込んで、テロリスト組織に再度潜入させる、という、テロリストとしての記憶も善人としての記憶も併せ持つ主人公の苦悩が描かれていました。

そこで、本作の場合は、主人公に何が起こったのか?という部分を、通常の時間の流れ通りには描かずに、わざと時間軸を飛ばしてインパクトのあるシーンを先に描きながら、

実は、、、、という感じで過去の事実も後半明かしてく、という構成で、少しずつ真実が分かるような描き方になっています。

ですので、主人公が果たして善人なのか、悪人なのか、行動には何か理由があるのか、ないのか、等、記憶喪失のアンディと同じように観ている側も分からなくなっていきます。

この辺の善人か悪人か分からない、というアンディの表情は、名作(インファナルアフェア)シリーズの絶妙な演技が全開になっていて、観ている側も完全に翻弄されてしまいます。

そんな興味の尽きない物語の合間に挿入されるアクションがまた素晴らしく、迫力のCGで再現されたド迫力の爆破シーンを始めとし、

香港の街中を縦横無尽に走り廻り(アンディは一応足をかばいながらの超人的なアクション)ながら、派手なチェイスを繰り広げていきます。

最近では、こういった香港の街中を走り廻るアクションもドニー・イェン作品以外は、ほとんど見なくなってしまいましたので、

それだけでも貴重といえるようなシーンが連続しています。

街中や地下鉄、クライマックスは香港国際空港と香港駅を繋ぐエアポートエクスプレスが舞台となりますので、

香港に観光で訪れたことのある日本人にも馴染みの深い乗り物が登場し、ラストシーンを盛り上げています。

ラストはエアポートエクスプレスが舞台になります

本国でも大ヒットした作品ですので、他の配信専用の気のない中国映画とは違い、間違いなく楽しめる作品ではありますが、

流石にアンディの足が負傷してそこから復活するドラマ、アンディが記憶喪失になるドラマ、自分自身が善人か悪人か分からなくなるドラマ、

恋人とのドラマ、親友とのドラマ、警察捜索隊とのチェイス、と山盛りにドラマを盛り込んでおきつつも、

そこへさらに、テロリストのリーダーとのドラマも盛り込む、というメガ盛り感が、満腹を通り越してしまいますので、

結果的にテロリストリーダーとのドラマ(実はこの物語の一番根っこの部分なのですが)がついでのようになってしまっているのが、少し残念です。

ただ、逆に、この面白いと思われる要素は全て入れ込んでしまう、というメガ盛り感も、それはそれで元気だったころの香港映画を思い出させてくれる要因となっています。

という事で、最近では珍しくなってしまった活劇要素満載の、楽しめる香港映画となっていますので、香港映画好きの方や、アクション作品好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

それにしても、アンディは若々しいですね。

作品情報

2020年製作 香港・中国製作 アクション

監督・脚本 ハーマン・ヤウ  製作 アンディ・ラウ

出演 アンディ・ラウ、ラウ・チンワン、フィリップ・キョン、ニー・ニー、ツェ・クワンホー、ロン・ン、ン・ウィンシー

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