【香港映画】エッジ・オブ・トゥモロー (虚擬特攻/神兵特攻VR FIGHTER/ONE MORE SHOT)82分

投稿者: | 2022年8月3日

おすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆

色々な人気作の要素をできる限り詰め込んだ、最近の中国映画には亡くなってしまった娯楽要素最優先なルイス・ファンのアクションが堪能できる完全主演作!!でも、パワードスーツは、ほとんど登場しません。

作品紹介

日本劇場未公開

今回ご紹介するのは、アクション俳優ルイス・ファンが完全主演で怒涛のアクションを見せるSFアクション作品です。

それでは、まずはあらすじから、

元ボディガードのロン(ルイス・ファン)は、過去の出来事が原因でPTSDを患い、今は現場復帰できずに修理工の仕事に就いていた。

ある日、出会った政府の戦闘用スーツの研究所勤務の女性に、戦闘員候補のテストを受けるように誘われ、

研究所を訪れるが、その戦闘用スーツを狙うテロリスト集団の襲撃に遭遇するのだった!?

香港出身の本格アクションスター、ルイス・ファン主演のアクション作品です。

ルイス・ファンと言えば若いころは、日本のバイオレンスコミック(力王)の実写作品の主演や、ジェット・リー主演の(ブラックマスク黒侠)のあやかり作品(ブラックマスク武神黒侠)等に

主演し、そのアクションレベルの高さを披露していましたが、年齢を重ねて、(イップマン)シリーズ(詳しくはこちら)や(カンフージャングル)等の

ドニー・イェン主演の本格アクション作品等で再度ブレイクを果たし、近年でも(少林寺怒りの金剛拳)(詳しくはこちら)等で、さらに活躍の場を広げています、

ルイス・ファン
ルイス・ファン

そんなルイス・ファンが、久しぶりに結構な予算を懸けて(少林寺怒りの金剛拳は、かなり予算が少なそうでした)製作したと思われる、本格的なSFアクション作品となります。

一応、本国ではブルーレイソフトまで発売されたようですので、他の配信専用だけで終わってしまう作品とは、予算の懸け方がかなり違うと思われます。

そして主人公を導くヒロインには、チウ・マンチェク監督・主演作(カウンターアタック反撃)(詳しくはこちら)でもヒロインを演じていたシャン・イーイー

本格的に登場するのは後半からですが、迷える主人公を戦士として導いていく重要な役柄を魅力一杯に演じています。

シャン・イーイー

そして、それほど多くのシーンではありませんが、後半ルイス・ファンとバトルを繰り広げる事になる、こちらも(カウンターアタック反撃)に出演していたディエゴ・ダティ

後半に用意されている実際に本物のアクションができる者同士の迫力の大バトルアクションシーンは、本作でも一番と言っても良い見せ場となっています。

ディエゴ・ダティ

そんな、魅力的なキャストと結構な予算を懸けて製作したと思われる本作ですが、これが色んな人気作品の美味しい所を全部詰め込んだような、

かつての元気だったころの香港映画っぽい内容となっています。

まずは、冒頭、ボディーガードのチームリーダーであるルイス・ファンが、ホテルの一室から対象者を守りながら、

悪漢と戦うというアクションシーンからいきなり始まります。

このアクションが結構凄まじく、銃火器を多く使いながらも、しっかりと要所でバイオレンス系のアクションも展開しつつ、

ビルを縦横無尽に駆け巡りながら、最終的にビルとビルを繋ぐ通路(?)のような不安定な場所での戦いに発展するという、

いきなりここだけで、他の気のない武侠作品のアクション要素1本部分ぐらいの濃さで、圧倒していきます。

しかも、このアクション、リアル感を出すために、一応ワンカット風(あくまで風です)で撮影されていますので、

結構な臨場感を味わう事ができます。

これは実際に動けるキャストが主演していないと成立しないような撮影方法ですので、そういった意味でも、ルイス・ファンの本気度が伺えます。

で、なんだかんだとあって、その後幸せに暮らしていたら、この事件の加害者に妻子を狙われて、、、

という事で、その後主人公は自暴自棄な暮らしに墜ちてしまいます。

で、その件でPTSDまで発病してしまったので、もうその職業を続ける事ができなくなり、何でも屋的な修理工の職に就いている、という日々を送っています。

ルイス・ファンの第二形態
PTSDの錠剤をがぶ飲みするルイス

で、色々あって、まとまったお金が要る、という状況の中、街で出会った美女研究員と知り合いになり、その研究員が所属している政府の下請け機関が開発している特殊パワードスーツ

戦闘員候補のテストを受けるように進められます。

で、ここからしばらく続く、パワードスーツのシュミレーション用のVRバトルのアクションシーンが素晴らしい出来栄えとなっています。

基本POVで表現されていて、しかもそのバトルが銃火器を使ったアクションだけではなく、ちゃんと格闘戦までPOVで撮影されています。

POV視点のアクション作品といえば(ハードコア)や、(DOOM)等が有名ですが、本作が素晴らしいのは、

そのPOV視点のアクションに格闘戦を入れている、という点で、銃火器のアクションと同じぐらいの比率で描かれています。

しかも、宙返りしたり、ワイヤーでぶらんぶらんに吊られたり、というようなアクションではなく、本当の格闘のようなアクションです。

POV表現の作品は珍しくありませんが、POVで格闘を見せる作品となると、結構貴重と言えるのではないでしょうか。

ただ、結構アドレナリン噴出のシーンですが、これが意外に分数が短く、十分堪能できるほどではないのが残念なところです。

そうは言っても、ずっとPOVだと酔ってしまいそうですが、、、。

で、そんな展開もありつつ、後半、そのパワードスーツ奪還目的で、テロリストがその研究施設を占拠してしまいます。

で、退出しようとしていたルイス・ファンだけが別室にいたので、助かり、他の研究員などは制御室でテロリストによって拘束される、という事態になってしまいます。

要するに(ダイハード)です。

で、PTSDの薬を服用しながら、研究員を救出するためにテロリストに戦いを挑む、というのが後半の展開になっていきます。

という大筋ですので、とにかくどこかで、見たことのあるような要素が、上手く混ざっているようで、そうでもない、というあの面白ければなんでもアリ的な香港映画の香りのする作品となっています。

ただ、本作、恐らくDVDジャケットのイメージで鑑賞を決めたほとんどの人が、総ツッコミを入れそうな重要なポイントがあります。

それは、、、、

ルイス・ファンがパワードスーツを着るシーンが無い!!!

DVDジャケット(特に本国版)で、ルイス・ファンが勇ましい表情で、アイアンマン2世を決め込んでいますが、

実際にはそんな展開には全くなりません。

こういう恰好には一切なりません

DVDの販売元の作品説明でさえ、

【テロリストに娘を人質に取られてしまい、娘を救出するために、パワードスーツを装着し、テロリスト撲滅を決意する】

と(要約すると)書かれていますが、そんな展開にはなりません。

娘はその場には登場しませんし、パワードスーツは一切登場しません。

ですので、物語の説明も違えば、ジャケットのイメージも違う、という何を信用すれば良いのかまるで分からないような(宣伝方法をとられている)作品となっています。

ただ、面白くないわけではなく、十分楽しめるアクション作品となっていますので、何故この作品を、嘘みたいな売り方で販売する必要があったのかは、全くの謎です。

偽アイアンマンのようなジャケットなんかを使用せずにルイス・ファンがカッコ良く銃を構えている写真だけで十分ではないでしょうか。

非常にもったいないですね。

という事で、ジャケットイメージからは遠く離れた内容ではありますが、十分楽しめる香港風味のアクション作品となっていますので、

香港映画好きの方や、アクション映画好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

やっぱり本物のアクションは違いますね。

あと、本作の監督ですが、最後のスタッフロールではルイス・ファン出演の(少林キョンシー)や(カンフーシェフ)、(カンフー無敵)(詳しくはこちら)、等のイップ・ウィンキン監督

葉永健はイップ・ウィンキン

と表示されますし、今までのルイス・ファンとのコラボレーションや、香港風味のごった煮感を考えるとイップ・ウィンキン久しぶりの監督復帰作品、

という感じなのですが、本編終了直前には【汤荞嘉監督作品】と全然違う人の名前がデカデカと表示されます。

誰?

しかも、海外のデータベースサイト等を見てみてもイップ・ウィンキンとは表記されていないのが、謎ですが、

恐らく、新たなスタート、という意味での別名義という事でしょうか、、。

汤荞嘉監督作品が、他には無いようですので、これからの活躍に期待です。

恐らく、同じようなごった煮、あやかり感満載の娯楽作品が連発されるのではないでしょうか。

作品情報

2021年製作 SFアクション

監督 イップ・ウィンキン

出演 ルイス・ファン、シャン・イーイー、ディエゴ・ダティ、ワン・ジーポン

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