【セガール百裂拳!其の壱】沈黙の聖戦(BELLY OF THE BEAST)91分

投稿者: | 2021年5月31日

お薦め度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

まだそれなりに動いていた時期のセガール作品に、(チャイニーズゴーストストーリー)のチン・シユウトン監督を招集する、という、もう二度と実現しないような奇蹟のコラボ作!!

作品紹介

2004年10月2日公開

今回ご紹介するのは、いつものセガールアクションを香港の人気監督チン・シユウトンが監督するとここまで違うのか、とも言える作品。

それでは、まずはあらすじから、

元CIA捜査官ジェイク・ホッパー(スティーヴン・セガール)の娘であるジェシカが、タイ旅行中に誘拐された。

いち早く情報を得たホッパーは、元相棒だったスンティ(バイロン・マン)の協力を得て、現地で独自の捜査を開始する。

当初、現地テロリストの犯行と思われたが、捜査を進めるうちに、ある巨大な陰謀が動き出している事に気づくのだった!?

その後も続くバイロン・マンとの名コンビ

チャイニーズゴーストストーリー)のチン・シユウトン監督のハリウッドデビュー作にして、今のところ唯一のハリウッド作品です。

この時のセガールのあまりの動かなさに呆れてしまたのか、その後監督作品自体も少なくなってしまいましたが、、。

そんな貴重な作品ですが、セガール作品の中でも、当時すでにあまり動かなくなっていたセガールアクションを、躍動感のある香港アクションで描き直した、

しっかりと見せ場のある格闘アクション作品となっています。

勿論、セガール作品ですので、スタントマンや敵役の負担がかなり大きいアクションではありますが、チン・シユウトンが監督という事で、セガールもいつもよりは動いているように見受けられます。

物語の大筋としては、タイでテロリストに誘拐された娘を助けるために単身タイに乗り込んでいき、そこで現地でかつてCIAとして活躍していた時期の相棒の協力を得て、

どんどん敵を追い詰めていく、といういつもの分かり易い物語となっています。

今回相棒を務めるのはアジア系のバイロン・マンですが、セガールがよほど気に入ったのか、その後2009年製作の(沈黙の鉄拳)や2014製作の(沈黙の制裁)と度々共演しています。

しかも、(沈黙の制裁)などは、セガールが本格的に動くのを止めてしまった時期に突入している作品ですので、ほとんどバイロン・マンが主役と言ってもいいぐらいなので、セガールの信頼は厚いのではないでしょうか。

そんなバイロン・マンとの初共演作ですが、本作に関していえば、バイロン・マンよりもちゃんとセガールがほとんど自分で活躍して問題を積極的に解決していく流れですので、

正直、ある事件のミスで一般市民を死なせてしまった後に仏門に入り、10年間修行したけれども、セガールの娘を助けるために再び世俗に戻ってくる、

という深みのあるキャラクターを活かすほどの活躍を見せ切れていないのが勿体ないですね。

もう少し活躍して欲しかったところです。

それでも、途中セガールとともに敵数名と格闘になるシーンがありますが、そのシーンが本作の一番の見せ所と言っても良いぐらいに、バイロン・マンセガールが一番カッコ良く活躍するシーンとなっています。

このカットが物凄くカッコ良いですね(敵役のスタントマンが)
このカットもカッコ良いですね。
このバイロン・マンも非常にカッコ良いです。

このアクションは敵スタントマンの身体能力の高さも伴って、非常にハイレベルなセガール作品とは思えないような、その場所(大きめの倉庫)の立地を生かした立体感のあるアクションとなっています。

セガールもそれなりにアクションを自身で行っているようにも見えますので、なかなか燃える展開となっています。

その他にも香港風の横に吹っ飛びジャンプをしながら銃を乱射するシーンや、

なかなかカッコ良いですね(スタントマンが)

台車のようなものに寝そべって、そのまま台車を滑らしながら銃を乱射する、という

香港映画お馴染みのガンアクションや、

これはセガール本人が演じています。(まぁ、寝そべっているだけですので、、)

中盤にはニューハーフのカンフーの達人との空中戦みたいなバトルや、

ラストには敵の大ボスである物凄く身体能力の高そうな汗かきの将軍とのバトルで締める、というちゃんと格闘アクションとしてのセオリーをしっかり守っている作品となっています。

ついでにラストバトルでは敵の大ボスの部下である呪術師によって体の自由が利かなくなったセガールのピンチを、バイロン・マンが出家していた寺の師匠が呪術で対抗して助けてくれる、

というサモ・ハンキンポーの(妖術秘伝鬼打鬼)や(霊幻道士)、(チャイニーズゴーストストーリー)(リメイク版詳しくはこちら)のような呪術合戦まで描かれます。

ラストバトルでいきなり敵の呪術師の呪いで体の自由が利かなくなるセガール

しかも、当初誘拐犯だと思っていたテロリストを結果的に助ける事となってしまいますが、その事に恩義を感じたテロリストとちょっとした友情などもほんのり描く、

という香港映画で良く見かける男の友情物語も少し入れ、

最後にはバイロン・マンによる男泣きの展開へとなだれ込む、というセガールが出演していなければ、タイを舞台にした純香港映画な作品ともいえそうです。

セガールが出演しているので、一挙に純度100%のセガール映画になりますが、、。

という事で、いつものセガール作品にしっかりと香港風味をブレンドされたちゃんと楽しめるアクション作品ですので、アクション好きの方など、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。

因みに本作、日本では劇場公開されましたが、アメリカではDVDスルー、というチン・シユウトン監督にとっては散々な作品となったようです。

そういえば、DVDの映像特典で本作のメイキング映像が入っていますので、チン・シユウトン監督が演出している風景がチラッと確認できますよ。

途中、警察の責任者を銃で脅しますが、恐らく、その脅し方では発砲しても弾は当たりませんよ。というか、セガールはまるで、形勢不利ではないような強引な表情ですが、見れば見るほど絶体絶命なシーンですね、、。

作品情報

2003年製作 アメリカ・カナダ・香港製作 アクション

監督・アクション監督 チン・シユウトン 製作 スティーヴン・セガール

製作総指揮 ダニー・ディムポート、アヴィ・ラーナー、トレヴァー・ショート

出演 スティーヴン・セガール、バイロン・マン、モニカ・ロー

衣装はいつものように、ブカブカの着物です。銃が小さく見えますが、普通の銃です。セガールが大きいだけです。

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