【カンフー映画】少林寺への道 十八銅人の逆襲 (雍正大破十八銅人RETURN OF THE 18 BRONZEMEN)94分

投稿者: | 2021年5月4日

カンフー映画としてのお薦め度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

1作目の大ヒットを受けて同じスタッフ・キャストで製作された、銅人シーン以外は全く方向性の違う、悪人が主役のトンデモストーリー!!

作品紹介

日本劇場未公開

VHSタイトル 少林寺への道2

今回ご紹介するのは、大ヒットした(少林寺への道)のヒットを受けて製作された同じスタッフ・キャストによるシリーズ第2弾です。

それでは、まずはあらすじから、

清朝皇帝が崩御した。野心の人一倍強い第四皇子雍正帝(カーター・ワン)は、遺言を書き換え、自身が皇帝の座に就くことに成功する。

ある日、雍正帝は賊に襲われていた女性を助け、女性に一目ぼれしてしまう。

女性への想いは募り、女性の家を訪ねるが、女性には恋人の男性がいて、その男性に手合わせを申し出るも惨敗してしまう。

人一倍対抗心の強い雍正帝は少林寺での修行を決意し、少林寺へと旅立つことになる!?

本作主演のカーター・ワン
ジョセフ・クオ監督、カーター・ワン主演作のヒロインは大体この人、シャンカン・リンフォン
前作主演のティエン・ポンはゲスト出演
銅人房に挑戦!!
銅人に挑戦中のカーター・ワン。凛々しいですね。

ジェット・リー主演の(少林寺)の大ヒットを受けて、日本でも劇場公開された(少林寺への道)のシリーズ第2弾です。

とはいっても(少林寺)よりも(少林寺への道)と本作の方が製作年度は早いので、特にジェット・リー作品の影響を受けている作品という事はありません。

少林寺への道)といえば、(少林寺)劇場公開時に映画館に(少林寺)を鑑賞に行った人が、満員で映画館に入れなかったために泣く泣く隣で上映していた(少林寺への道)へと流れたために

思いのほか大ヒットした、という有名なエピソードがありますが、本作はそんな予想外に大ヒットしてしまった作品の、同じスタッフ・キャストによる2作目という事になります。

ですが、1作目をご鑑賞された方は分かると思いますが、物語的に続編が製作できるような終わり方をしている作品ではありませんので、

本作は同じスタッフ・キャストによって製作された第2弾ではあるけれども物語的には、途中十八銅人と戦うという展開があるという事以外は、全く関係性のない作品となっています。

因みに本作はDVDタイトルは(少林寺への道 十八銅人の逆襲)となっていますが、VHS発売時には(少林寺への道2)とストレートなタイトルで、

映画館でも上映されずにVHSでの初披露でしたので、ワクワクしながら鑑賞して、、、、

ズッコケたのを強く覚えています

というわけで、どこがそんなにズッコケたのかと言いますと、はっきり言ってしまうと、その独特過ぎるストーリー展開です。

1作目はカーター・ワンティエン・ポンが主演でどちらかと言うとティエン・ポンの方が主役、カーター・ワンは準主役的な役柄でした。

2人とも正義の人で、少林寺で厳しい修行を積みながらカンフーの腕を磨き、やがて宿敵を倒す、という王道ストーリーに、

カーター・ワンの厳しすぎて、いじめっ子な先輩と思いきや、実は人一倍優しく、人生をかけて全うすべき使命を帯びている、

という深みのある役柄が非常に印象的でラストは男泣き展開となる傑作ストーリーでした。

その第2弾として製作された本作は、前作と同じような展開になるのを極端に恐れたのか、主役の雍正帝を演じるカーター・ワンのキャラクターがひたすら悪人で、

登場早々に父親である皇帝の遺言を書き換えて自身が皇位を継ぐように謀略を練ったり

第十四皇子を皇帝にする、という遺言に筆を入れて第四皇子に書き換える、という姑息な手段でまんまと皇帝になる雍正

道端で助けた女性に一目ぼれしたまでは良いとしても、

その女性をストーカーした挙句に、彼氏がいると分かるや否や、手合わせを要求して惨敗、それが悔しくて、仕返しして女性を奪う力をつけるために少林寺に修行に行く

という物凄く不純な動機で修行を開始するという類まれなる感情移入を拒絶させるキャラクターとなっています。

粗っぽい性格が前面に出ています。

しかも少林寺では14歳以上の弟子は取らないという決まりも強引な座りこみでねじ伏せて、無理矢理入門

修行によって改心するのかと思いきや、日夜、武術書が保管されている書庫に忍び込み、秘伝の技を習得

その時の台詞は『俺以外の人物に、この奥義は使わせない。』と独り言を言う始末。

腕はめきめき上達するものの、結果的に修行の期限と決めていた3年間では修行は最後まで終える事は出来ずに、迎えに来た部下たちと共に、もんもんと逆ギレ状態で卒業

で、某謀略事件を起こしてまんまと皇帝の座に就いた後に、腹いせに少林寺を焼き討ちする、という外道街道まっしぐらな極悪人となっています。

この雍正帝という人物は多くのカンフー映画で、悪の象徴としてラスボス的に登場する事が多く、本作はまさに逆転の発想で、

その悪の象徴を主役にした悪人出世ストーリーとなっています。

なぜ、このような題材を選択したのかは、全くの謎ですが、カンフー映画史においても、かなり異色の物語である事は間違いない異色中の異色作となっています。

ストーリー的には、そんな感じですので、お薦めできるものではありませんが、監督しているのが(ドラゴン太極拳)など多くの傑作カンフー映画を生み出した名匠ジョセフ・クオ監督ですので、

カンフーアクションシーンに関しては、なかなか心躍る展開の作品になっています。

冒頭、颯爽と登場するジョセフ・クオ監督のミューズ、シャンカン・リンフォンの小柄ながらも、

それなりにキレのあるいつものアクションも見どころですし(いつものようにどう考えても女性なのに、男性の服装をしているだけで、全く女性と気づかれないというあるあるシーンもあります)、

前半のカーター・ワンとのバトル
小柄ながらも、なかなかキレのあるアクションです

助けた女性の恋人である前作主演のティエン・ポンとの少林拳バトルも時間は短いですが、1作目からのファンはやはり燃える展開ですし、

カーター・ワンとティエン・ポンの名勝負再び!

勿論、修行シーンでの十八銅人との延々と続くバトルは、本作一番の見せ場となっていて、長めではありますが、緊迫感がそれなりにあり、

素朴な表情の張りぼてタイプの銅人
お面と防具タイプの銅人たち
金粉坊主タイプの銅人たち(銅人というより金粉を塗った少林僧)

やはり、一番楽しめるシーンとなっています。

その後、おまけ程度に実はシャンカン・リンフォンカーター・ワンの謀略で殺された人物の娘で、敵討ちのためにに再戦を繰り広げるラストバトルがありますが、

ここまでくると、カーター・ワンは完全に悪人として開き直っていますので、ラストバトルなのに主役が逆に打倒されるべき悪のラスボス

という本作以外では滅多に観れないような奇妙な構図のクライマックスアクションが展開されます。

ラスボスが主人公、というどっちを応援して良いのか分からないラストバトル

そんなおまけバトルの終了後に、悪人主人公が、お世話になった少林寺の焼き討ちをキレながら部下に命令する、というトンデモないラストカットで悪の物語は終幕となります。

なんとも凄まじい物語です。

という事で、トンデモストーリーな作品ですので、確実に観る人を選ぶ作品だとは思いますが、そんな内容の作品が製作される事も、

今後はなかなかないと思われますので、ご興味のある方は機械がありましたらご鑑賞してみてください。

カーター・ワンの悪人ぶりは結構癖になりますよ。

あと、同じジョセフ・クオ監督作品の(少林寺炎上)は少林寺焼き討ちをメインに描かれていて、その後生き残った門弟が雍正帝を討ち取るまでが描かれていますので、本作の続編としても鑑賞できます。

でも、そちらにもカーター・ワンが出演していて、今度はまさかの雍正帝を討ち取る側の少林寺の門弟として出演している、

という本作を鑑賞していれば、それはそれでまたトンデモなキャスティングとなりますので、宜しければ合わせてご鑑賞してみてください。

あれ?そういえば、修行の動機になったティエン・ポンとの決着がついていなですね、、。

まぁ、、もう、どうでも良いですね、、。

(ガッツフィスト魔宮拳)で真似ていた棒が突き出てくる難関。(なんとなくクリアできそうな感じに見えますが、、)
『あいよー。』と急に甘えっ子、キャラクターになるブレブレの悪人。この感じで仲間との修行を通じてキャラクターが変化していくのかと思いきや、結局キレて焼き討ちをする、という非道さは変わらなかったので、単に一瞬ブレた、というだけのようです。

作品情報

1976年製作 香港・台湾製作 カンフーアクション

監督 ジョセフ・クオ

出演 カーター・ワン、シャンカン・リンフォン、ティエン・ポン

後半は非常に危ない場所で、銅人と力比べ
目を閉じた状態で、小石を投げられて、どこに落ちたかを当てる、というそれまでの厳しい関門とはまるでタイプの違う、友達と休み時間に遊んでいるような難関。

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