おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
アクション作品主演の多いダニエル・C・ライアンが病気の息子のために密輸に手を染める凄腕ドライバーを演じ、荒くれ捜査官ディオラ・ベアードと激突、、、、、はするけれども、アクションシーンがほとんど無いのが非常に残念な、レディースアクション物では意外に珍しい立場の違う美女VS美女が実現するクライムアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、美女VS美女が実現するクライムアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
撮影現場で雑用係として働くシングルマザーのホリーは、夜はストリートレースで凄腕ドライバー(ナイトトレイン)として稼ぐ毎日だったが、
病気の息子の薬を得るために、密輸業の運び屋としての依頼を受けるのだった!?
監督は、本作のダニエル・C・ライアン作品(アルティメットブロンド)や、懐かしのスティーブ・グッテンバーグ主演(BREAK EVEN)等を監督しているシェーン・スタンリーで、
二人の女性が激突するアクションドラマをテンポ良く演出しています。
主演は、(ノックアウト)(詳しくはこちら)や(アルティメットブロンド)等のダニエル・C・ライアン(ダニエル・チャクラン)で、
可憐な魅力を振りまきつつ、意志の強い母親役を好演しています。
で、もう一人の主人公である女性捜査官役で、(テキサスチェンソー ビギニング)や(ウェディングクラッシャーズ)等のディオラ・ベアードが登場し、
かなりの荒くれぶりで、ワイルドな捜査を進めていきます。
で、ダニエルと恋仲になる裏社会の男役で、(ジェノサイド004)等のポール・ハーパ二エミが登場し、クレイジーなキャラクターかと思いきや、実は心優しい男役を好演しています。
そんなスタッフ・キャストが製作した本作の物語は、ある地区の違法ロードレースで知られる存在である(ミッドナイトトレイン)ことダニエル・C・ライアンが、
今日もレースに颯爽と勝利するところから始まります。
で、そのダニエルの昼間の顔は、小学生ぐらいの息子を持つシングルマザーで、しかも、息子の持病の高額な薬を手にするために、
昼間は映像撮影チームの雑用係とバイクのテストドライバー(と言っても父親製作のスーパーバイクの試運転係りなので、仕事かどうか分かりません)として働き、
それでも、金銭的に息子の薬を正規ルートでは購入できないので、ポール・ハーパ二エミ演じる密輸入ブローカーの裏ルートで購入してなんとか凌いでいる、という生活を送っています。
で、そんな中、ついに密輸の輸送ルートが、現状ではもっと早く目的地まで輸送できない限り、そのルートが確保できない、という事で、
追い込まれたダニエルは、薬を確保するために、自ら運び屋となって密輸に手を染めて行く事になります。
で、一方、退役軍人で、ある任務が原因でPTSDに掛かり、その後FBIとして活躍はしているけれども、かなり酒浸りで、
荒みきった生活を送っているディオラ・・ベアードが、その地域に新たに転任してきます。
で、任務はその辺一帯で、密輸業を取り仕切っている指名手配犯であるポール・ハーパ二エミの逮捕で、
とにかく情報が少ない中、道行くドライバーや、バーで飲んでいる運送関係者に手あたり次第に声をかける(というか絡む)、
という物凄く手間のかかるたった一人のローラー作戦で、すさんだ生活を送りながら犯人を追っていきます。
そんな二人が、あるガソリンスタンドで、偶然隣同士で給油(セルフなので暫く話す時間があります)した事で、
二人の物語が徐々に重なっていく、というのがメイン展開となっていきます。
本作、一応ダニエルの方が主人公ではありますが、しっかりとディオラの方のドラマもバランス良く描かれ、
しかも、何故そんなに荒んだ生活を送っているのか?という過去の出来事を、物語が進むごとに少しずつ明かしていく、
という興味を引くような描かれ方ですので、結構な荒れ方でワイルドながらも、感情移入はできてしまう、絶妙なキャラクター描写となっています。
勿論、主人公のダニエルも、息子とのシーンも多く、愛情深く育てている様子が伺えるため、やむを得ず犯罪に手を染めてしまう流れが詳細に描かれていきます。
ガソリンスタンドでいよいよ二人が出会うシーンは、なかなかの緊張感で、しかも美女VS美女、一人は息子のために犯罪に手を染めてしまう母親、
一人は過去の任務が原因で心に傷を負っている刑事、という他の作品では見た事が無いようなシチュエーションが実現しています。
ただ、本作の最大の問題点ですが、ジャンル的にはアクション映画のノリで進む作品ですが、これだけのシチュエーションがあるにも関わらず、
アクションシーンがほとんど存在しない、というのが、やはり多くの人が想像していた内容と違う、と感じてしまうポイントかと思われます。
冒頭から(ワイルドスピード)そのままのシーンを披露し、散々バイクの性能の限界を超える、というやり取りのシーンがあり、
しかも凄腕ドライバーぶりを活かして荷物を運ぶMiss.トランスポーターが、活躍する作品で、ほとんどカーアクションシーンも無い(クライマックス近辺で少しだけあります)という、
DVDジャケットイメージとの差がなかなかに激しい内容となっています。
ダニエル・C・ライアンは、これまでにも、身体能力の良さを発揮できるような役柄を演じていますので、
その良さを十分には発揮できていないのが残念です。
ここまでドラマがしっかりと描かれた女性キャラクターがガッツリ激突する作品も珍しいので、
格闘は無くても、せめてちょっとしたガンアクションぐらいがあれば、また違ったとは思うのですが、どうでしょうか。
という事で、少々残念な面もありますが、立場の違う美女VS美女の激突、という意外に珍しい内容のレディース(一応)アクションとなっていますので、
レディースアクション好きの方や、B級アクション好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2023年製作 アメリカ製作 レディースアクション
監督・製作 シェーン・スタンリー
出演 ダニエル・C・ライアン、ディオラ・ベアード、エイブラハム・ベンルービ、ポール・ハーパ二エミ、ジョー・ランドー
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