おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆
航空機パニックものに、潜入捜査官ものを掛け合わせたジョナサン・リス・マイヤース主演、アレック・ボールドウィン共演、(アイアンスカイ)のティモ・ヴォレンソラ監督による捻りの効いたサスペンスアクション!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、(ベルベットゴールドマイン)等のジョナサン・リス・マイヤース主演の航空パニックアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
ニューヨーク行の767便が、テロリストによってハイジャックされた。
そのテロリストの中には潜入捜査官のアレックスがいたが、ハイジャック時に機長が銃撃され機体が不安定になった衝撃で、作戦本部とは連絡が取れなくなっていた。
97分後の燃料切れが迫る中、アレックスは乗客たちと共に機を再奪還するための戦いを開始する!?
最近はB級ヒーローもので大活躍中のジョナサン・リス・マイヤース主演の航空パニックアクション作品です。
監督は快作(アイアンスカイ)やその続編(アイアンスカイ第三帝国の逆襲)、(スターレック皇帝の侵略)等のティモ・ヴォレンソラで、
低予算作品ではありますが、ハリウッドスターが2人も出演する作品を捻りの効いたストーリーで演出しています。
主演は、(ベルベットゴールドマイン)、(17セブンティーン)、(マッチポイント)、(テッセラクト)(詳しくはこちら)等のジョナサン・リス・マイヤースで、
近年は(フラッシュバック)(詳しくはこちら)や(シャドウエフェクト)(詳しくはこちら)等の低予算作品のヒーロー役等を好演しています。
で、国家安全保障局NSAの指揮官役で、(レッドオクトーバーを追え!)等の若き正義漢から、近年の(ミッションインポッシブル フォールアウト)、(ブラッククランズマン)等、
長年に渡ってハリウッドで活躍し続けているアレック・ボールドウィンで、色々ありましたが、本作では安定の存在感で、作品の世界観を深めています。
で、機内に偶然居合わせた医歯役で、(ディセント)や(ディセント2)、(ドゥームズデイ)等のニール・マーシャル監督作品の常連マイアンナ・バーリングが登場し。
主人公の相棒として危機に対応していきます。
そんなスタッフ・キャストが結集した本作の物語は、開始早々に、いきなりハイジャックが発生して、その時の騒ぎで機長が負傷し、
機内も揺れ始める、といういきなりのパニック状態から始まります。
で、ハイジャック犯数名(綺麗なお母さんのような女性含む)が、機を制圧し、機内の衝撃で一時気を失っていた潜入捜査官ジョナサンも、なんとか目を覚まし、
そのままハイジャック状態の本題へといきなり突入していきます。
で、メイン展開としては、このハイジャック犯と、そのハイジャック犯に潜入しているジョナサン、機を奪還しようとする乗客数名、
そして、ハイジャックされた機をなんとか着陸させようとする本部との緊迫感のある攻防が本筋となっていきます。
本作独自の見所としては、ハイジャックによる航空パニック展開に、潜入捜査官ものを融合する、というB級魂溢れる設定で、
流れ的に違和感のある部分もありますが、途中協力してくれる女性医師であるマイアンナ・バーリングとの信頼関係や、
瀕死のパイロットとその息子とのやり取り、そしてジョナサンの息子との思い出、等ちょっとした要素が、味付けとなって上手く融合し、
さらに、後半の展開に向けてしっかりと伏線を回収しつつ物語を大展開させていく、という他の航空パニックものとは一味違った作品となっています。
さらに、その航空機をなんとか無事着陸させようと躍起になる地上の本部には、アレック・ボールドウィンが存在し、
例によって、乗っ取られた航空機が都市部に墜落して被害が広がる前に、部下の反対を押し切って航空を撃ち落とそうとする、お約束的な融通の利かない上司としてピンチを盛り上げていきます。
さらに、この航空機にはまさかの核弾頭が積まれている、というトンデモない事実も発覚し、アメリカ全土の危機へと発展していきます。
※↓ここから物語展開に触れていますので、真っ新な状態の鑑賞をご希望の方はご注意ください↓※
で、本作、冒頭でいきなり説明無しに本題に入って行く、という近年の中国映画のような時短展開や、中盤で、
戦闘機で撃ち落とされそうになった際に、ジョナサンが、機の舵取りを担っているような機械部分を、強引に手で引っ張って、
まさかの手動で、飛行中の機を少し斜めに状態をそらして、発射されたミサイルをひらりと避ける、というぶっ飛びシーンや、
そのまま発射されたミサイルが、飛行中の他の航空機(ほぼ満席)に命中して、墜落する、という主人公達以外はモブのような一般市民の扱い、
ジョナサンが潜入捜査を仲間に疑われた際に、テロリストに仲間だと信じ込ませるために、迷った挙句乗客の首の骨をランボーのように折る、
というトンデモ描写が目立つ作品ですので、そこは流石に、快作(アイアンスカイ)の監督作品、といった感じで、
進めば進むほど、良く観かけるタイプの作品内容なのに、ちょっとした違和感等も感じ始めて、次の展開の予想がつきそうでつかない、という絶妙な展開が続きます。
ただ、この違和感、というかツッコミどころ、上映開始1時間を過ぎたぐらいで、物語が大展開していく事になり、
その展開後に振り返ってみると、冒頭で説明無しにいきなり始まった事や、それまでの物語展開等での違和感が、
ある程度解消されることになります。
この後半の展開は、なかなか面白い流れで、そこから新たな物語が始まってもおかしくないような展開なのですが、
その大展開の後に続くクライマックスが、特に何の説明もなく、元のさやに、ちょこっと治まってしまうような終わり方ですので、
大展開が盛り上がるさけに少し残念な結末となっています。
という事で、中盤までは、航空パニックものに潜入捜査官ものを融合したサスペンスアクション、
中盤以降は、また別のタイプの航空パニックもの、という感じで色々と楽しめる作品となっていますので、
パニック映画好きの方や、ジョナサン・リス・マイヤースファンの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2023年製作 アメリカ・イギリス・カナダ製作 パニックサスペンスアクション
監督 ティモ・ヴォレンソラ
出演 ジョナサン・リス・マイヤース、アレック・ボールドウィン、マイアンナ・バーリング、ジョー・マティン、マイケル・シロウ
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