おすすめ度 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆
(ドラゴンアーク)等のリュウ・リンチェン主演、(孫悟空VS猪八戒)のダイ・イーリン監督による、不老不死の謎を巡ってバトルが繰り広げられる冒険アドベンチャー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、リュウ・リンチェン主演の冒険アドベンチャー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
恋人のリサを富豪のシアンに人質に取られ、不老不死の恩恵が得られるという幻の黄金城を探すように強要されたスー・マーツォンは、
数々のトラップを乗り越えて鍵となる神の珠を手に入れたが、それは、さらなる冒険の始まりだった!?
リュウ・リンチェン主演による冒険アドベンチャー作品です。
監督は(孫悟空VS猪八戒)(詳しくははこちら)や、(機械城モータルラビリンス)(詳しくはこちら)、(モンスターハント弩弓の戦い)(詳しくはこちら)等の娯楽派ダイ・イーリン監督で、
今現在の中国映画界の中では目立って娯楽要素の強い作品を演出し続けています。
主演は、ダイ・イーリン監督の(機械城モータルラビリンス)や、(ドラゴンアーク天空の巨人)(詳しくはこちら)、(蛇王島キングスネークアイランド)(詳しくはこちら)等、
娯楽要素が強く、楽しみやすい作品に多く出演しているリュウ・リンチェンで、本作は珍しく明るめのキャラクターで、物語を引っ張っていきます。
で、相棒となる役柄で、からくり武侠もの(大偃术师)等に主演しているチェン・メンチーが登場し、外見に似合わずズッコケキャラクターを演じています。
で、ヒロイン且つララ・クロフト的な活躍もしていく役柄で、女性格闘家の人生を描いたアクションドラマ(搏击人生)等に出演しているサーシャが登場し、
主人公と冒険を繰り広げていきます。
で、主人公一行を追い詰める悪党集団のボス役で、チャウ・シンチー監督の(人魚姫)や(映画 真・三国無双)(詳しくはこちら)ニン・シャオファが登場し、
愛嬌とイヤミの微妙なラインを攻めていきます。
そんな、話題のスタッフ・キャストが結集した本作の物語は、ある悪党によって恋人を人質に取られ、身代金代わりに、
王の墓の奥底にある不老長寿の手掛かりとなる神の珠を求めて、仕掛け一杯の地下洞窟を、悪党組織の部下と共に探索中、
という、例によって最近の中国作品お約束の、
物語が始まって20分ほど経過してしまっているような状態から突然始まります。
ですので、主人公であるリュウ・リンチェンのひととなりや、人質に取られている相棒であり恋人でもあるサーシャのひととなり、
そこに至るまでの出来事などは全く分からないままに、いきなり地下迷宮の死のトラップに挑戦しています。
で、トラップの後に、早速本作の原題にもなっている大蜘蛛とバトルを繰り広げて一旦勝利して、サーシャは解放されるものの毒を打たれているので、
結局毒が回り切る7日以内に、不老不死の謎を求めて転生島の地下深くにあるとされる黄金城に行かなければらない事になります。
※↓ここからは少し物語展開に触れていますのでご注意下さい↓※
で、時を同じくして、数日前に地震が発生して、この転生島の近海から棺が浮かび上がり、その中に布状(綿状)のものに包まれたミイラのようなものが出てきます。
で、このミイラと思われた遺体が急に動き出し、綿を破って中からぴちぴちのチェン・メンチーが登場します。
このチェン・メンチー、自分ではリュウ・リンチェンの父親だと主張しますが、父が失踪してから既に20年以上の年月が経過し、
写真も存在せず、リュウ・リンチェンにもほとんど父親の記憶もなく、父が姿を消したせいで、結局母は悲しみの中で亡くなってしまったので、
リュウ・リンチェン自身は、人一倍父親を憎んでいる、という事が分かっていきます。
で、サーシャを助ける旅に、この元ミイラで自称父親も合流する事になり、さらに自称父親は、姿を消す前に、
黄金城を探す探検隊の隊員でもあり、実際に黄金城までたどり着いた、と本人は言っていますので、とりあえず、
リュウ・リンチェン、サーシャ、チェン・メンチーの3人で黄金城目指して旅に出る事になります。
で、悪党組織のボスが、黙って観ているはずもなく、3人の旅を影から監視しているという感じで、メインの冒険展開へと突入していく事になります。
大筋としては、(鬼吹灯)のような盗墓もの、といわれる冒険アドベンチャーもので、その流れの中で、
後半は、(インディ・ジョーンズ)シリーズの賛否両論あった作品のようにトンデモ要素が加わり、最終的にモンスターパニック要素も加わっていく、
という娯楽展開が見所の作品となっています。
ただ、ダイ・イーリン監督作品、娯楽要素が強く、他の中国作品より楽しめる作品も多いのですが、本作に関しては、
90分という普通の上映時間ながらも、冒頭は説明無しにいきなり始まり、主人公は何者なのかも分からず、
サーシャは助手なのか、婚約相手なのかも分からず、過去のシーンは突然挿入されるので、誰が何をしているのか理解しにくく、
旅の過程もほぼ描かれないので、いきなり目的地に苦も無く到着してしまったり、という感じで、何故か物語を面白くするはずのシーンが描かれませんので、
感情移入度は低く、結果的に冒険ものなのに、ハラハラ感もワクワク感もあまり感じられない、という
残念ながら、いつものダイ・イーリン監督作品の良さが全開にでているとは言い難い内容となっています。
あと、個人的には、これまでハズレ知らずだったリュウ・リンチェン作品ですが、演じているキャラクターが、
これまでの作品のような影のあるダークヒーロー的なキャラクターではなく、80年代の全盛期のジャッキーや、若き日のアンディ・ラウのような、
お気楽なひょうきんヒーロー的なキャラクターを演じている、というのも、イメージとの相違から、騒がしさだけが残り、
旅の大きな目的であり、主人公とは相思相愛っぽく描かれていたサーシャのクライマックスでの大どんでん返しぶり、
そして、何より自称父親役のチェン・メンチーが、リュウ・リンチェンよりも年下で、お調子者ズッコケキャラ、
というこちらも見た目とキャラクター設定との差があったりで、主要登場人物3人全員になんとなく漂う違和感が最後の最後まで拭えない点が、
それまでのダイ・イーリン監督作品、リュウ・リンチェン主演作品が素晴らしかっただけに、少々残念な作品となっています。
あと、地底世界冒険も楽しくて良いですが、地下1万メートル以下でも何故か日が射していて、景色が地上とほとんど変わらないので、
漫画的な発想でも良いので、何の光が射しているのか設定を付け加えて欲しいところでした。
それを言い出すと、普通の船の形をした乗り物が空を飛んでいたり、とファンタジー要素も入っているような世界観なのでキリが無いのですが、、、。
という事で、説明も少なく、淡々と話が進む物語で、大興奮のめくるめく大冒険アドベンチャー、という感じではありませんが、
CG過多ぎみながらも、それなりに冒険要素は詰まった作品とはなっていますので、冒険映画好きの方等ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
ハラハラドキドキの冒険要素を楽しむ、というよりアトラクションに挑戦している面識の無い人々を見て楽しむ映画、という感じでしょうか、、。
作品情報
2022年製作 中国製作 アドベンチャー
監督 ダイ・イーリン
出演 リュウ・リンチェン、チェン・メンチー、サーシャ、ニン・シャオファ、ゾウ・ジエ
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