お薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆
第19回香港電影金像賞の主要アクション部門をほとんど独占受賞した、ダニエル・ウー主演のテロリストアクション!!
作品紹介
2002年11月6日公開
今回ご紹介するのは、ジャッキーチェンが製作し、当時売り出し中だったダニエル・ウーの活躍が目覚ましいアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
香港海上でテロリストによって化学兵器リジンXが盗まれた。
その戦いの最中、テロリストの一員であるトッド(ダニエル・ウー)は頭部にダメージを負い香港警察によって捕らわれる。
その時の負傷が原因で記憶を失ったトッドに対し、香港警察は自身が潜入捜査官という新たな記憶を刷り込み、テロリストに潜入捜査をさせる作戦に出るのだった。
テロリスト組織に戻ったトッドだったが、テロリストという本当の記憶と新たな善人としての記憶に挟まれ、やがて精神は蝕まれていく、、。
当時香港のアカデミー賞の主要アクション部門(香港のアカデミー賞ではお国柄で、そういう部門があります)を独占した話題作です。
製作はジャッキー・チェンという事で当時(香港国際警察)なども含めて自身のプロダクションの一押し若手俳優だったダニエル・ウーが主演しています。
その後の香港映画界やハリウッドでの大活躍を予感させるような熱さ迸る演技を披露しています。
アクションメインの作品ですので、大筋の内容としてはテロリストと香港警察が戦う、という王道の物語ですが、
本作は主人公がテロリスト側の一員であり、記憶喪失によって警察から、自身は潜入捜査官である、という偽りの新たな記憶を植え付けて、テロリストグループにリリースされる、という捻った物語となっています。
香港映画で潜入捜査官ものといえばチョウ・ユンファ主演の伝説の(友は風の彼方に)や、アンディ・ラウ、トニー・レオン共演の(インファナル・アフェア)三部作などがありますが、本作はそこにもう一捻り加えている展開となっています。
もっとも、本作は他の作品のようにドラマメインにアクションんが味付けとしてある作品ではなく、完全にアクションメインの作品ですので、堅苦しいシーンはほとんどありません。
このアクションですが、香港アカデミー賞を受賞するだけあって、始まって早々にアップテンポで死人がでてもおかしくない規模のスタントなどが続出します。
本作のアクション監督であるトン・ワイ(昔テレビで放映していたカンフーテレビドラマ、香港カンフードラゴン少林寺のころが懐かしいですね)のテンポ良く、派手さがありながら、きちっと動きを魅せていくアクションが本作の一番のみどころとなっています。
そのきつそうなアクションに答えているダニエル・ウーも素晴らしく、どことなく切なさの香る表情も相まって、こういった影のあるキャラクターに独特の生命力を生み出していると思います。
個人的は(香港国際警察)のような、いっちゃってる若者像より本作のような影のあるキャラクターの方が似合っているのではないかと思っています。
悲惨な展開になりそうな物語ですが、後味は非常に良い作品となってます。
ダニエル・ウーの他にも(あの愛をもういちど)などのカム・コクリョンや、(ラストエンペラー)テレビ・シリーズの(ツインピークス)などのジョアン・チェンなど、
こういったタイプの作品ではあまり見かけないキャストの共演も魅力の一つとなっています。
香港映画好きの方や、アクション映画好きの方でしたら、結構楽しめる作品となっていますので、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1999年製作 香港製作 アクション
監督 テディ・チャン 脚本 クラレンス・イップ アクション監督 トン・ワイ
出演 ダニエル・ウー、カム・コクリョン、ジョシー・ホー、エミール・チョウ、ジョアン・チェン
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