おすすめ度 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
1960年代に放送された子供向けテレビ番組の着ぐるみが、番組打ち切りを聞いて狂い出し、大人を襲い始めるスラッシャーホラー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、1960年代にアメリカで放映された子供向け番組を、ホラー映画として映画化した作品です。
それでは、まずはあらすじから、
9歳のハーレーは、家族と共に大好きな子供番組(バナナスプリッツ)の公開収録を観覧することになった。
いよいよ番組は開始し、いつも通りの楽しい番組が始まり、そして無事収録は終了した。
しかし、この時、新しい製作者に番組打ち切りを聞かされたAI搭載の動物キャラクター達は、暴走し始め、
ついに大人達に襲い掛かるのだった!?
1968年から1970年にかけて全米で放映されたハンナ・バーベラプロダクション製作の子供向け人気番組のキャラクターを、ホラー映画の世界に登場させたスラッシャーホラー作品です。
日本でも1970年12月1日から1971年6月29日までの半年間だけですが【マンガ大冒険!ドタバタ30分】のタイトルで放映されました。
子供向け番組の可愛いお友達が殺人を!?という感じですが、再放送やリメイク等は存在するようですが、
今現在も続いている番組ではなく1970年にはアメリカでも放送終了していますので、
今現在継続中のお友達が人々を襲う、というよりも、お父さん、お母さん、お爺ちゃん、お婆ちゃん世代が子供時代に人気を博したキャラクターが人々を襲うというイメージの作品となっています。
この(バナナスピリッツ)のキャラクターが今現在でも、どれほどの知名度で人々に愛されているのかは分かりませんが、
一応、デザインはそのままで登場していますので、当時夢中になった世代にはショッキングな内容かもしれません。
昔人気だった着ぐるみ子供番組をホラー映画として映画化する、という事で、脚本家のジェド・エリノフとスコット・トーマスは、
物語を創作する上で、1986年製作の、ショッピングモールの警備ロボットが暴走して人々を襲うB級ホラー、(キルボット)と、
1988年製作の有名作品(チャイルドプレイ)を参考にして物語に取り入れていった、という事で、
作中の至る所に、両作品へのオマージュが見受けられます。
監督は(レベル16 服従の少女たち)等の、ダニシュカ・エスターハジーで、サスペンス系作品の多い監督らしく、
恐怖感を煽る選出でグイグイと物語を引っ張っていきます。
で、主演の子供達のお母さん役は、(冷たい嘘)等のダニ・カインドで、夫に裏切られ傷心な状態ながらも、
子供達のために戦う強いヒロインを好演しています。
で、大好きな番組のショーで危険な目にあってしまう息子役で、(ドリームキャッチャー呪われた魔除け)(詳しくはこちら)等のフィンレイ・ヴォイタク=ヒソンが出演し、
無垢な演技で、残酷な現場に放り込まれます。
で、イヤミ担当の義父役で(格差恋愛)等のスティーブ・ランドが出演し、ホラー映画王道の展開で痛い目に合っていきます。
で、無気力な感じながらも、しっかりと弟の事を考えている長男役で、(ブラックウィッチ)などのロメオ・カレレが出演し、
危なっかしい雰囲気で物語を盛り上げていきます。
という、スタッフ・キャストが集結した本作の物語は、子供番組(バナナスプリッツ)が大好きな少年ハーレーが、
誕生日の日についに、家族そろって番組の公開収録に出かけるシーンから始まります。
僻地にあるスタジオなので、スタジオ関係者以外は人気の無い施設に、いよいよ他の観覧客と共にスタジオ内に入ると、
予定通りに楽しい番組がスタートします。
番組に登場する着ぐるみ動物キャラクターは、全てAIロボットで制御され、本日もメンテナンスを受けて番組に挑んでいます。
で、その頃、舞台裏では、新しい番組の製作者が、番組のプロデューサーを呼びつけて、番組の打ち切りを声高々に宣告します。
しかし、その宣告を聞いていたのはプロデューサーだけではなく、スタンバイしていたAI制御のバナナスプリッツのメンバーも偶然聞いてしまう事になります。
で、その直後から、時々バナナスプリッツの目が怪しく光り出したりします。
そうこうしながらも、番組は無事終了、
しかし、一部のくじに当たった観客には、バナナスプリッツに生で会える、というサプライズがあり、ハーレーは残念ながらはずれていたものの、
実はハーレーのお兄ちゃんオースティンが、舞台裏で係りの女の子に頼み込んで、特別枠でサプライズ組に混ぜてもらう、というファインプレーで、
バナナスプリッツ達の交流会に主人公達一家が参加する事になります。
で、多くの観客が帰った後のスタジオ内に集まった運の良い人々に、番組打ち切りを聞いたバナナスプリッツ達の暴走が始まる、、、という感じで本題に入っていきます。
物語の大筋としては実在する子供番組の着ぐるみキャラクターが暴走して、大人達に襲い掛かる、という奇抜な設定以外は、
シンプルな内容で、イヤミなキャラクターは、やっぱり犠牲になりますし、変わり者と思われていた主人公の少年は大活躍してお友達に一目置かれます。
お母さんも、何故かシャツがビリッと破れて、戦う女子の制服タンクトップ姿になりますし、調子ノリは痛い目に合います。
で、本作独自の展開としては、一応暴走バナナスプリッツたちは、番組打ち切りを原因にして暴走していますので、
あくまで番組を存続させるために、視聴者である子供は必要、という事で、子供は大勢いますが、襲われるのは大人達だけで、子供は一切襲われません(閉じ込められはすますが)。
ですので、その設定を把握するまでは、子供がメインで登場するので、ひやひやしますが、倫理観は一応守られた内容となっています。
ただ、子供を観客として観覧席に無理やり座らせて、大人がグロイ目に合う残酷ショーを無理矢理見せられる、
というちょっと、ギリギリなシーンはありますが、、、、。
ただ、グロはグロですが、あえてチープ目のグロ表現に留めて(ただの予算の都合かもしれませんが、、)いますので、
比較的リアル感よりも、作り物感の方が勝っているような表現で、コメディホラーの範疇には一応収まっています。
ただ、逆に言うと、作り物感を強めている世界観ですので、本来なら悪霊が取り憑いたり、着ぐるみの中に殺人鬼が入り込んでいたり、
という感じで、着ぐるみ自体に恐怖感を持たせるための設定を加えると思われますが、本作はそこをあえてAI搭載のロボット、
というファンタジーレベルの着ぐるみ設定にすることで、バナナスプリッツの着ぐるみ自体への直接的な恐怖感を感じるイメージは回避しています。
そのおかげで、子供番組の着ぐるみキャラクターが、残酷ショーを繰り広げる、という突飛な設定ながらも、
ファンタジー感とグロさと、コメディホラー要素が絶妙なバランスで融合された内容となっています。
ただ、やはり奇抜な設定ながらも、物語展開は王道のスラッシャーホラー展開ですので、慣れてしまうと、、
単調といえば単調な展開が続くと感じる方も結構いるのではないでしょうか。
という事で、奇抜な設定の作品ではありますが、内容的にはホラー映画お馴染みの展開で、ホラー好きの方でしたら王道展開を楽しめる内容となっていますので、
機会がありましたら、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
2019年製作 アメリカ製作 ホラー
監督 ダニシュカ・エスターハジー 脚本 ジェド・エリノフ、スコット・トーマス
出演 ダニ・カインド、フィンレイ・ヴォイタク=ヒソン、スティーヴ・ランド、ロメオ・カレレ、セリーナ・マーティン、サラ・カ二ング、マリア・ナッシュ
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