おすすめ度 ★★★★★☆☆☆☆☆
同スタッフ・キャストによる短編を、テレビシリーズドラマ化し、さらに長編映画へとパワーアップした80年代の特撮作品へのリスペクトに満ちたモンスターホラー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、80年代の特撮ホラー愛に満ちたモンスターホラー作品です。
それでは、まずはあらすじから、
イケメン彼氏との初めての夜を過ごしたサラだったが、次の日の朝、自身の身体の異変に気付く。
たったの数時間で、妊娠9か月を迎えていたのだった。
訳も分からず、かつての親友ヘイリーを誘って、産婦人科を訪れたサラは、そこで何か得体のしれない者を産み落とし、
その何かは、院内の人々を次々と襲い始めるのだった!?
80年代特撮モンスターホラーへのオマージュに溢れたホラー作品です。
本作の発端は2015年に製作された同スタッフ・キャストによる短編作品(SNATCHERS)が始まりで、好評だったのか、
翌年2017年から2018年にはテレビジリーズ(SNATCHERS)が放映され、そちらも好評だったのか、2019年になって、ついに劇場長編映画となった、という経緯を経た作品となっています。
ですので、本作で登場する主演二人や、主要キャストは、既に本作までに同作の役柄を既に何度も演じた上での本作、となっています。
短編やテレビシリーズを鑑賞していませんので、はっきりとは分かりませんが、前半の主演二人の関係の説明のちょっとした駆け足感は、
もしかすると前作までで十分描いているので、本作では若干端折りぎみになったのかもしれません。
サム・ライミ版(スパイダーマン)3部作の後に始まった(アメイジングスパイダーマン)の導入部みたいな感じでしょうか。
そんな短編映画→テレビシリーズ→長編映画と、変貌を遂げた本作の監督は、全作共通で、ステファン・シダーズとべンジ・クライマンのコンビ監督で、
まだまだフレッシュな存在ですが、今後B級ホラージャンルでの大活躍が期待できそうです。
で、主演の何かを妊娠してしまう女学生役には、短編やテレビシリーズ版でも主人公を演じ、コメディ映画(NOT COOL)等にも出演しているメアリー・ネピで、
戸惑いながらも、何かと戦う強いヒロインを演じています。
で、主人公と共に、何かに立ち向かう事になるバディ役で、こちらもシリーズ通して相棒役で、(スーパーノヴァ孤独な少女)等に出演しているガブリエル・エリスが登場し、
ドタバタ展開を繰り広げていきます。
そんな、今後活躍が期待できるスタッフ・キャストが集結した本作の物語は、良くあるティーンネイジホラーと同様に、
田舎町の高校で、イケてるグループに所属する主人公サラが、イケてる彼氏との初めての夜を迎えるところから始まります。
で、なんとなく次の日の朝を迎えると、何かがおかしい、、、、という事で、妊娠9か月ぐらいに膨らんだお腹に驚愕します。
で、自身で検査してみると妊娠はしているみたいだけれども、2人暮らしの母親には相談できないし、イケてるグループには勿論相談できない、
という事で、疎遠になっていたかつての親友ヘイリーを訪ねる事になります。
散々無視していたくせに、困った時だけ訪ねてくるサラに飽きれるものの、根は優しいヘイリーは、一緒に産婦人科に行く事になります。
で、勿論、たったの一日で、そこまでの状態になる妊娠が普通であるはずもなく、産婦人科の医師が診察しようとした瞬間に院内を地獄に落とすような何かが突然生まれます。
で、とりあえず産婦人科を後にした二人は、勿論原因を突き止めるために、サラの彼氏を訪ねて、最近何かおかしなことが無かったか、訪ねてみると、メキシコ旅行で、、、、
という感じで、何かのある程度の起源が少しづつ分かっていくようになっています。
結局全てが明らかになるわけではありませんが、もしかすると、この辺の詳細もドラマ版で描かれているのかもしれません。
映画版の本作は、基本的には、この何かを妊娠した主人公と相棒が、とりあえずなんとかしようと、駆けずり回る、というのがメイン展開で、
この何かとのバトル展開が一番の見所となっていくのですが、この何か得体のしれないモンスター(作中では一応エイリアンと呼んでいます)の描かれ方が、
非常に80年代90年代の特撮モンスターホラーへのオマージュに満ちた描かれ方で、基本的にほとんどCGを使用せずにミニチュア等の特撮で表現されています。
しかも、サイズが肩の上に乗りそうなサイズで、人間の首に寄生して、人間の身体を意のままに動かす、というアイデアもので、
実際に動いているのはほぼ生身の人間なのに、終始コントロールしているモンスターは画面に映っているので、
同系統の低予算モンスターホラーのように、予算の都合で、なかなかモンスター自体が画面に登場しない、という事はありません。
またサイズがサイズなので、出来の良くない着ぐるみモンスターのように粗が目立つことも無く、しっかりと、特撮モンスターものとして
終始画面に映って主人公達とバトルを繰り広げる、という上手い設定となっています。
後半には、ちょっとした大型のモンスターも登場(といっても熊ぐらいのサイズですが)して、特撮モンスター作品としても盛り上がるようになっています。
ただ、やはり見せ場となるバトルを見せたい思いが強すぎるのか、ドラマ部分がそんなに展開しない、という思い切った構成が、
若干、単調とも思えてしまう瞬間があったりもしますので、もし、続編が製作されるなら、ドラマティックな物語と、
味のある特撮モンスターホラーの両方をバランス良く楽しめるような作品に期待したいですね。
という事で、非常にシンプルなストーリーで、味のある特撮も楽しめる作品となっていますので、B級ホラー作品等がお好きな方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
あと、内容的に下ネタが多い作品ですので、そういった内容の作品が苦手な方はご注意下さい。
ただ、下ネタ系の作品の主人公は、だいたいモテない男子か、モテない設定の本当は美形な男子が主人公のパターンが多いですが、
何故か女子が主人公だと、下ネタ系でも、そんなにお下劣に感じないのは何故でしょうか、、、。
この謎は、多分解けない謎ですね、、、。
作品情報
2019年製作 アメリカ製作 特撮モンスターホラー
監督・脚本 ステファン・シダーズ、べンジ・クレイマン
出演 メアリー・ネピ、ガブリエル・エリス、JJ・ノーラン、ニック・ゴメス
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