カンフー映画としてのおすすめ度 ★★★★☆☆☆☆☆☆
日本でも劇場公開され大ヒットした(カンフーキッド)の続編シリーズ第4弾!!今度は清朝時代と現代を、時空を越えて行き来し、悪党をやっつけるSFアドベンチャー!!
作品紹介
日本劇場未公開
今回ご紹介する作品は、(カンフーキッド)の正統シリーズ第4弾となるカンフーアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
清朝の時代、横暴な日本人によって、父親が傷を負わされたカンフー名家の跡取りフォ・ユエンジャは、7日後の日本人との決戦までに自身の武術の腕を上げるため、
道士の術によって呼び出された精霊による試練を受けようとしていた。
しかし、その時、不意に不思議な力が作用し、時空が歪み、ユエンジャは、他の時代へと飛ばされてしまう。
その後、現代の中国に行き着いたユエンジャは、そこで心優しき少年アコアとシャオパンと出会い、三人でカンフー修行に励み、
科学者青年の力添えで、清朝時代に帰ろうとするが、そのための鍵となる水晶を狙う悪の集団の襲撃を受けるのだった!?
大人気の(カンフーキッド)(詳しくはこちら)、(カンフーキッド続集)(詳しくはこちら)、(カンフーキッド3 飛び出せ悪ガキ3兄弟)(詳しくはこちら)に続く、
ファミリー向けキッズカンフーシリーズ第四弾です。
今回も監督は、一作目からの全作や、日本でも公開された3Dカンフー映画(空飛ぶ十字剣)等の監督としてしられるチャン・メイシュン監督で、
熟練の技で、子供達の魅力を引き立てています。
主演も前作まで同様に、色々あった後、台湾製喜劇(大显神威)等に出演しているイェン・セイコウと、
その後、武術指導、監督等のスタッフとしても手腕を発揮し、テレビドラマ(生命的太阳)等で監督として活躍しているツオ・シャオフー、
そして、その後(小鬼大哥大)等でツオ・シャオフーと共演するものの、俳優業を引退してしまったチン・ソンロン、
という、いつもの3人組が大活躍する作品となっています。
比重的には、前作がチン・ソンロンが主役だったのに対して、本作はツオ・シャオフーを主人公にし、清朝時代から現代にタイムスリップ、
行き着いた先に、偶然兄弟役の残りの二人が登場し、いつものように3人組となって騒動を繰り広げていく、という展開になっていきます。
で、本作は、物語上重要な人物となる現代の科学者青年役で、チョウ・ユンファ主演の(大丈夫日記)や、
アンディ・ラウ主演の(フルスロットル烈火戦車)、(バストロイド香港大作戦)、等の有名香港映画でも活躍しているデビッド・ウーが出演し、
タイムトラベルを成功させてしまう、天才下町電気店店主を好演しています。
という感じで、お馴染みのスタッフ・キャストが再結集した本作は、前作の物語とは、また一変して清朝時代から始まります。
で、そこでは日本人が色んな武道家の道場に対して道場破りを繰り返している最中で、ついにある武術の名家の所にもやって来る事になります。
それが、フォ家で、【東亜病夫】と罵られたフォ家の主が戦いを挑みますが、傷を負わされ、7日後の決戦を申し込まれる、という状況になります。
で、父を傷つけられた息子が、戦いに挑むために、修行山の道士に頼んでカンフーの達人の指導を受けようとすると、、、、
時空が歪んで、、、、、、
、、、、、、、、、、、
着いた先が、現代の中国(台湾)で、そこでは、調度ボーイスカウトに参加していた兄、イェン・セイコウと弟、チン・ソンロンが宝探しをしている最中で、
偶然二人と出会い、意気投合していく事になります。
という事で、意表をついてツオ・シャオフーが主人公で、しかも(激突!キング・オブ・カンフー)(詳しくはこちら)等のカンフー作品で有名な、
実在の英雄、フォ・ユエンジャ役という、まさかのキャラクター設定となっています。
さらに、前半と後半は時代劇カンフーもの、中盤は現代劇(+カルチャーギャップ展開もあり)、という二つの要素を楽しめる、
という、4作目にして、シリーズ中最も娯楽性の高い作品となっています。
で、ただのタイムスリップものではなく、ここに、悪の組織が欲している物凄いパワーを持った水晶の争奪戦、
という軸となるテーマも含めて、仲良くなった3人が、ユエンジャの武術の腕を上げるために一緒に訓練に励み、
さらに、元の時代に戻るための鍵となる水晶の争奪戦と、現代に生きる下町の若き繊細科学者デビッド・ウーのタイムワープの実験などのSF要素も含めて、
SFカンフーアクションコメディ、という感じの娯楽展開へと進んで行きます。
恐らく、前作が完全な、お涙頂戴ドラマだったため、差別化をはかるために、あえて全く違うタイプの物語にしたと思われますが、
前作と全然違う内容ながらも、両作ともに非常に楽しめる内容となっています。
お馴染みのカンフーアクションは、キッズ達が成長してきたこともあり、
さらに本格的なアクションになりながら、キッズムービーとしての和やかムードや、お笑い要素もふんだんにあり、
そして、目的が良く分からないながらも、悪の組織をやっつける、という勧善懲悪な爽快感もあり、さらにSF要素を加えたストーリーで、
時空を越えた友情を描いていく、という非常に意欲的な作品となっています。
これも、ここまでシリーズが続いて、色んなタイプの物語を経たからこそ、できる思い切った物語設定だと思われますので、非常に貴重な作品となっています。
日本では、本作の後に製作された5作目と6作目がリリースされなかったのが、非常に残念ですが、どちらにしても、
少年時代の貴重な、この時期に芸達者な3人組が集まって、製作されたちょっとした奇蹟のような人気シリーズの、
円熟味をました時期の秀作SFカンフー作品となっていますので、香港映画好きの方や、シリーズ好きの方等、ご鑑賞されてみてはいかがでしょうか。
作品情報
1987年製作 台湾製作 カンフーアクション
監督 チャン・メイシュン 製作 シュー・フォン
出演 ツオ・シャオフー、イェン・セイコウ、チン・ソンロン、デビッド・ウー
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