お薦め度 ★★★★★★☆☆☆☆
90年代を駆け抜けた名作、欲望の街シリーズのメンバーが集結した世界を舞台にした犯罪アクション!!
作品紹介
2020年2月7日公開
今回ご紹介するのは、(欲望の街)シリーズで人気を博した4人が再結集したアクション作品です。
それでは、まずはあらすじから、
後見人である父親(エリック・ツァン)に育てられたシウォン(イーキン・チェン)、フォサン(ジョーダン・チャン)、ビル(マイケル・ツェー)、タン・ディン(チン・ガーロウ)、マウス(ジェリー・ラム)は血は繋がっていないが、兄弟のように暮らしていた。
ある日、貧しい子供たちを救おうと高額の新薬を強奪する計画を実行するが、中身は金塊とすり替わっていた。
何者かがマフィアと手を組み、新薬強奪の計画を利用しようとしていたのだった。
異変に気付いたシウォンたちは計画を変更するが、マフィアの魔の手はそこまで迫っていた、、。
90年代に人気だった(欲望の街)【当時、原題の古惑仔を日本語的に読んで通称こわくちゃいシリーズと呼ばれていました。因みに古惑仔とはチンピラとかそういう感じの兄ちゃん的な意味合い】の主要メンバーが久々に集合したアクション作品です。
例えるなら、金城武主演の(ダウンタウンシャドー)や(ヴァーチャルシャドー)、レオン・ライ主演の(スパイチーム)のような後期のゴールデンハーベスト製作のスパイアクションに近い雰囲気の作品です。
製作総指揮もジャッキー・チェンで、言語も広東語、香港以外の世界が舞台の大掛かりなアクションですので、その辺の作品をイメージして製作された作品かと思われます。
その意図通りに上手く、当時の興奮度も再現されていて、主要キャストも衰えを感じさせないアクションを生き生きと披露してくれています。
何より、このメンバーが再び集結している作品が観れるだけでも香港映画ファンの方でしたら必見の作品となっています。
主要メンバーに加えて、監督であるチン・ガーロウが+αで加わり、父親役のエリック・ツァンの温かみのある演技、途中日本篇で活躍する和製ドラゴン倉田保昭師匠のまだまだキレのあるアクション、と見どころ満載となっています。
とくに日本の福岡、熊本でロケしたカーチェイスやお祭りの映像は日本人として普通に楽しめました。
とにかくアクション畑で活躍してきたチン・カーロウ監督作品ですので、アクションが非常にしっかりしていて、最近元気のない香港映画界で、ここまで純香港映画な作品は久しぶりではないでしょうか。
製作本数自体が少なくなっている中、中国資本で歴史劇ではない、広東語で観れる現代香港アクションは、今となっては日本に入ってくる機会が激減していますので、そういった意味でも本作は貴重な作品かと思います。
ストーリー展開的にも、男臭い、男たちの裏切りと仁義を軸に反目し合う、香港映画黄金期の熱い展開となっています。
タイトルも(黄金兄弟)となっているぐらいに熱い男たちの物語を、現代風に描いています。
逆に、当時のほとんどの香港映画にありがちな、男たちの熱い思いを描くあまり、例によって女性キャラクターを描くことをすっかり忘れてしまっているような感じなのは、ご愛敬といった感じでしょうか。
ジョン・ウー作品なども傑作多いですが、熱い男たちの挽歌ははっきりと聞こえるけれども、ほとんど女性キャラクターの印象は残らない、といった極端な作品が多かったのも懐かしく思いださせてくれました。
そんな香港映画黄金期の復活を目指した、黄金兄弟、
当時香港映画が好きだった世代だけでなく、現在のアクション映画好きにも十分楽しめる内容となっていますので、機会がありましたらご鑑賞いただければと思います。
作品情報
2018年製作 香港製作 アクション
監督 チン・ガーロウ 製作総指揮 ジャッキー・チェン
出演 イーキン・チェン、ジョーダン・チャン、マイケル・ツェー、チン・ガーロウ、ジェリー・ラム、エリック・ツァン、倉田保昭、
その他の現代を舞台にした香港アクション作品
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